南米と言えばサッカー!町ではユニホームが並んでいます。
Hola! e-Educationパラグアイプロジェクト担当の田才諒哉です。日本の反対に位置する国パラグアイにて、南米初のドラゴン桜を咲かせるために活動しています。
前回の記事では、日系人の方々が集まるイベントに潜り込み、パラグアイの教育事情、特に大学受験に関してインタビューを行ったことについて書かせて頂きました。
今回は、大学受験だけでなく、さらにパラグアイの教育事情について知るために調査を進めていったことについてお話したいと思います。
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とにかく足を動かした一ヶ月間
パラグアイに到着してからの最初の一ヶ月間は、とにかく色々な方々のお話を聞こう!と思っていました。
プロジェクト立ち上げのためのニーズ調査の段階では、教育に限らず、あらゆる角度からパラグアイという国を知ることが大切だと思ったからです。
去年初めてのパラグアイ渡航でお世話になった方、日本で行われたパラグアイ関係者の方々が一同に集まるイベントで紹介して頂いた方などに、毎日のように直接お会いしお話をしました。
Fundación Paraguaya訪問!
色々な方々にお会いした中で、パラグアイ国内の教育支援活動も行っているFundación Paraguayaに訪問しました。
ここでは、メリッサさんがパラグアイの教育事情について丁寧に説明をしてくれました。
そしてこの訪問の最大のポイントは、メリッサさんが英語を話せる!ということです。
これまで、パラグアイなまりのスペイン語に苦戦し、正直パラグアイ人にお話を聞いても、半分以上分かっていませんでした。
パラグアイで出会った初めての英語を話せる方ということで、今まで理解が浅かった部分も含め、たくさんの情報を聞き出しました。
メリッサさんのお話から見えてきたパラグアイの教育課題
写真左がメリッサさん
メリッサさんとのお話の中で見えてきたパラグアイの教育課題は「言葉」です。
僕もプロジェクトを進めるにあたって苦戦しているスペイン語。どうやらパラグアイの農村部の子どもたちにとっても、このスペイン語が最大の壁となっているというのです。
パラグアイではスペイン語と現地語のグアラニー語の2つが公用語になっています。そのため、学校教育の現場では、地域によって使われる言葉が違ってきます。都市部では、授業の中でスペイン語が使われる割合が高い一方、農村部では、グアラニー語が使われる割合の方が高いのです。
そして、このことが教育の格差を生み出す原因となっています。
農村部の子どもたち、特に中学校や高校がない村の子どもたちは、進学のために学校のある都市部まで出てこなければなりません。しかし、都市部の学校に進学した途端、授業で使用される言語はスペイン語。これまでグアラニー語を中心に授業を受けてきた子どもたちにとって、そうではない子どもたちとの間で、授業の理解度に差が生まれてしまうのです。
言葉が充分に理解できないということは、スペイン語で授業が行われるすべての科目において遅れをとってしまうということです。
そして、それが原因で授業についていけなくなった子どもたちの中には、1,2年で学校を辞めてしまう子もいるというのです。
これまで同じように充分にスペイン語が理解できなかった自分は、その気持ちがとても分かるような気がしました。
JICAパラグアイ事務所訪問!
JICAでは、教育担当の方とNGO Japan Desk担当のお二方とお話をしました。
お話の中で、パラグアイの教育事情に関して特に印象に残ったことは、
- 理数系科目を苦手とする子どもが多い
- 体育や音楽などの情操教育がない
- 大学入試は国立大学以外ほとんどない(お金だけで入れてしまう)
という3つでした。特に3つ目に関して、アスンシオン国立大学の学生へのインタビューも踏まえ、フィリピンやインドネシアのように大学受験コンテンツを作成することは難しいかもしれないと思いました。
プロジェクトが動き出す大きな出会い
JICAでは、教育事情に関してお話を聞けただけでなく、2つのパラグアイで活動する日本のNGOを紹介して頂きました。
特に、そのうちの一つのNGOの名前は、日本でもパラグアイでも至る所で耳にしていました。
「パラグアイでとても勢力的に活動しているNGOだよ!」
「代表の方は女性だけど、とってもアクティブな方だよ!」
これは是非お会いするしかない!さっそく電話でアポイントを取り、お会いして頂けることになりました。
そしてこの出会いから、パラグアイプロジェクトは大きく動き出すことになるのです!
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