途上国には、貧困や物理的な理由から良質な教育や職業機会にアクセス出来ない人がまだ多く存在します。もし本当にスキルを磨きたければ、自国を離れざるを得ない場合がほとんどです。
しかし、もしも彼等が自国を離れることなく、職業訓練を受け世界の大企業の職に就けるとしたら、すごいと思いませんか?
今回は、まさにそのようなチャンスを提供するアメリカの「Andela」の活動についてご紹介します。
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Andelaとは?
Andelaは、アフリカの恵まれない環境下にいる若者を世界レベルのソフトウェア開発者へと養成し、彼等の明るい将来を作り出す人材育成プログラムを提供しています。
本社はアメリカのニューヨーク、キャンパスはナイジェリアのラゴスにあり、生徒はラゴスにて4年間、資金援助や技術援助を受けながら職業訓練・職業経験を積むことができます。
選考通過者は、まず3~5か月間ソフトウェア開発者としての訓練を受けます。HTMLやCSS、JavaScriptなど、様々なプログラムのコーディングを直接学んでいきます。累計1000時間以上の充分な訓練を受けたところで、キャンパスにいながら、実際に世界のテクノロジー企業で遠隔ディベロッパーとして働くのです。
そして4年間のプログラム終了後は、Andelaメンバーとしてそのまま働くか、世界各国のグローバル企業に就職をするかを選択することができます。
Andelaの強み
Andelaでは、経験豊富なシニア・ディベロッパーから技術支援を受けられる点や、学びながら企業で働く経験を得られる点など魅力的なポイントがありますが、他にも以下のような強みがあります。
収入を得ながら、職業訓練や就業経験を積むことができる
大学に行くにしても、職業訓練を受けるにしても、「お金を払っていく」というのが一般的です。
しかし、このプログラムでは学生が資金を払うことはありません。資金支援や企業からの収入を得ながら、4年間のプログラムを受けることができます。
貧困が故に良い教育へアクセスできず、良い職が得られないという連鎖の中にいるアフリカの若者にとって、これはとても心強いことでしょう。
他のディベロッパーに比べ、約2分の1の雇用コスト
企業は、Andela生を他のディベロッパーの約半分のコストで雇用することができます。訓練生ではありますが、企業に貢献しているという点は紛れもない事実であるという観点から、給料を支払うのだそうです。
同じ成果がでるのであれば、企業側としてもコストは低い方が嬉しいですし、アフリカの若者の雇用促進につながるでしょう。
将来を見据えられる安心感
途上国では、貧困のために勉強を続けられない、良い職が得られない、安定した給与を得られないという状況下で、将来への希望を見失ってしまう若者も少なくありません。
しかし、このプログラムであれば、給与を得ながら職業訓練を受けることができ、プログラム終了後もAndelaへそのまま籍を置いて働くか、或は他企業へ就職する場合はマッチングを行ってくれるので、先を見据えることができます。
より多くの若者に希望を
自国を離れることなく、しかも資金・技術双方の援助を受けながら手に職を得られるAndelaのプログラム。
それだけに選考通過は容易ではなく、通過率は現在1%未満と非常にハードルが高いようですが、一人でも多くの若者がチャンスを得られるようAndelaもプログラムの拡大を図っています。
これからもAndelaの挑戦に注目していきましょう。
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