Live aid

「ライヴエイド」というイベントをご存知でしょうか?

1985年7月13日。今からちょうど30年前に開催された、20世紀最大級のチャリティーコンサートです。

アフリカの飢餓を救うために、世界中のトップアーティストが力を合わせて実施した最大級のイベント。

この記事では、「ライヴエイド」の概要と、アフリカの今についてご紹介します。

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『ウィ・アー・ザ・ワールド(We Are The World)』

この歌は、イギリスの音楽家ボブ・ゲルドフの活動に触発され、アフリカの飢餓と貧困の解決を目的で作られたキャンペーンソングで、ご存知の方も多いでしょう。

作詞・作曲はマイケル・ジャクソンとライオネル・リッチ。そして世界の音楽界を牽引する45人のアーティストがハリウッドに集い、レコーディングされた”世界を一つにする”歌を作り上げました。

U.S.A. For Africa の『We Are The World』

そんな『ウィ・アー・ザ・ワールド(We Are The World)』を持って開催された「ライヴエイド」。テレビ中継の視聴者は約1億9000万人、ライヴ中に集まった寄付金は1億2500万ドルと、20世紀最大のチャリティーコンサートになりました。

飢餓のない世界に向かって

「1億人の飢餓を救う」

これは「ライヴエイド」のスローガンであり、1985年以降、世界中の飢餓撲滅に向けて様々な取り組みがなされてきました。

ナショナルジオグラフィックによれば、世界の飢餓人口は過去25年間で最低になり、栄養不足人口は10億人から7億9500万人にまで減少しています。

以下のグラフをご覧いただくと、1990年代から現在にかけて、世界の飢餓人口が減っていることを理解できるでしょう(グラフは全てナショナルジオグラフィックより引用)。

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1990年 – 1992年

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2005年 – 2007年

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2014年 – 2016年

しかし、肝心のアフリカはというと、栄養不足の課題は未だ深刻です。

国際連合世界食糧計画(WFP)が昨年公開した世界の飢餓状況を可視化した地図「ハンガーマップ」をご覧いただくと課題は一目瞭然。飢餓に苦しむ国の大半がアフリカに集中しています。

Hunger map

国際連合世界食糧計画(WFP)より引用

中でもサハラ以南のアフリカでは現在約4人に1人が栄養不足に苦しんでおり、栄養不足人口率は年々増え続けてしまっています。

アフリカの大きな課題は、激しい人口増加と食料自給率の低さ。年間500億ドルを超える諸国を(アフリカよりも豊かな)海外から輸入しており、食料自給率の改善が飢餓撲滅の鍵と言われています。

「アフリカは自給自足が可能な未来を作ることができる」

こう語るのはMicrosoft創業者であり、世界最大の慈善基金団体であるゲイツ財団の共同議長であるビル・ゲイツ氏。2015年はじめに公開された「Gates Annual Letter」では「アフリカの食料自給率は、これから15年間で劇的に改善される」という未来予測(=ゲイツ財団が注力していく課題)が発表されました。

アメリカに比べて5分の1以下の生産効率であるアフリカの農業。これがモバイル(携帯)の普及・活用により、農業の生産効率が向上させるだろうと、具体的な取り組みの方針まで述べられています。

気になる方は、ぜひ以下「Gates Annual Letter」の動画をご覧ください。

Bill & Melinda Gates: Our Big Bet – YouTube

「ライヴエイド」から30年。

アフリカの飢餓はなくなっていませんが、世界各地での飢餓は大きく改善され、その方法や技術は今後のアフリカ飢餓撲滅に必ず役立ちます。

『ウィ・アー・ザ・ワールド(We Are The World)』

「ライヴエイド」で歌われたこの歌は、アフリカの未来を描くものでした。

これまで飢餓問題の解決に向けて尽力してきた先進国諸国や、飢餓を乗り越えてきた国が、アフリカの飢餓をなくすために一つになって取り組んでいく未来が皆さんにも見えるのではないでしょうか?

私たちも、世界から飢餓がなくなる日に向けて、今からできることを一つ一つ積み重ねていきましょう。


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