教育・学校 | トジョウエンジン https://eedu.jp/blog 途上国のイメージを豊かにするノンストップ・デイリーマガジン Tue, 11 May 2021 02:06:27 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.6.15 フランスとトーゴで自信を喪失。人々の精神的な豊かさを追求するためにーーキズキ 伊藤優さんのストーリー https://eedu.jp/blog/2018/07/28/kizuki_ito/ https://eedu.jp/blog/2018/07/28/kizuki_ito/#respond Fri, 27 Jul 2018 23:00:07 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=47546 「価値観が揺らいだとき、新たな何かが見えてくることがある」 そう語るのは、前回紹介した鎌中俊充さんに続くもうひとりのキズキスタッフ。 学生時代のフランスとトーゴでの挫折を味わい、自分が情熱をもって取り組めるものを考え抜い […]

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「価値観が揺らいだとき、新たな何かが見えてくることがある」

そう語るのは、前回紹介した鎌中俊充さんに続くもうひとりのキズキスタッフ。

学生時代のフランスとトーゴでの挫折を味わい、自分が情熱をもって取り組めるものを考え抜いた結果、キズキの職員となった方のストーリーです。

そして、最後にはキズキグループ代表・安田祐輔さんの想いも合わせてお届けします。

鎌中さんのストーリーを読む »

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フランスとトーゴで自信を喪失。人々の精神的な豊かさを追求したくなった

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本日ご紹介するのは、株式会社キズキの伊藤優(いとう・ゆう)さん。1990年生まれ、東京都出身、キズキでは取締役経営管理部長を務めています。

伊藤さんは鎌中さんとは異なり、幼い頃から途上国支援に興味がありました。

ですが、国内支援に興味を持つようになったのは、その途上国支援で「挫折」を経験してからのことです。

小学生時代の国際協力への憧れ

伊藤さんは、小学生の頃に、大平光代さんの著書『だから、あなたも生きぬいて』に感銘を受け、「私も人を助けられる人間になりたい」と憧れを抱くようになりました。

また、ユニセフの「アフリカの子どもは1分に〇〇人死んでいく」というパンフレットを読み、幼いながらにショックを受けました。

そして「国際開発学を学んで、将来は世界中の貧しい人たちを助けたい!」と思うようになったのです。

その思いをずっと持ち続け、大学受験も上手くいき、東京大学で憧れの開発学を学ぶことになりました。

フランス留学で、周りの留学生を見て自信を失う

「国連で働きたい」という気持ちがあった伊藤さんは、高校・大学で国連の公用語でもあるフランス語を学んでいました。

そしてフランス語は得意で自信もあった伊藤さんは、大学の交換留学プログラムでフランスに行くことを決めました。

留学先はパリ政治学院という学校で、フランス人や留学生たちと一緒に、主に国際関係論や社会科学全般を勉強していました。

そんな留学生活のある日、他の留学生たちのプレゼンテーションを見て愕然とします。

他の学生は、言語能力、コミュニケーション能力、思考の深さなど、全てがそれまでに見たことのないレベルの高さだったのです。

それに対して、伊藤さんは、先生が口頭で伝えてくる宿題内容を聞き取るのに精一杯でした。

伊藤さんは、「彼らと自身に圧倒的な力の差があることに気づきました。そして、この日から、『世界には優秀な人がたくさんいるのに、自分程度の人間に一体何ができるのだろうか?』という考えが、頭の中をぐるぐる回り始めたんです」と言います。

「世界を股にかけて働くかっこいい自分」という憧れのイメージは遠ざかり、自信を完全に失ったのです。

途上国支援についての、初めての挫折でした。

トーゴで国際協力という指針を失う

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フランス留学で自信を失った伊藤さんは、さらにアフリカ・トーゴでの二つの挫折を通して「国際協力」という指針も失うことになります。

トーゴでの第一の挫折は、現地のNGOでインターンをしたときのこと。

「開発学を学んでいるなら、現場を見なくてはいけない」と思っていた伊藤さんは、知人からトーゴでエイズ・HIV患者の支援をしているNGOを紹介され、そこでインターンシップをすることにしました。

しかし、いざエイズ患者の人々のサポートをしていると、彼らに本気で向き合えない自分に気がつきます。

伊藤さんが関わったエイズ患者の中には、夫に離縁され孤独に生活しているなどの悲壮な人生を送っている方もいました。

彼女たちを見たときのことを、伊藤さんは「あまりにも自分と違う世界にいる彼女の境遇に対して心から共感することができず、『彼女を助けたい』というような情熱が湧いてくることもない自分に気がつきました」と言います。

相手のつらさを、実感を伴って理解することができなかったのです。

そんな自分が人情味のない冷たい人間に思えた伊藤さんは、「国際協力をする資格など私にはない」と絶望しました。

トーゴでの第二の挫折は、現地の友人にキリスト教の教会に連れていってもらったときのことです。

それまで伊藤さんは、「教会」というと「賛美歌が流れて厳かな雰囲気」というイメージを持っていました。

ですが、現地の教会は全く異なったのです。

厳かさなど何もないアップテンポな曲調の賛美歌が流れ、それに合わせてバンドがギターをジャガジャガと弾き、人々はファンキーに踊り、神父は絶叫。

そして、集まっていた人々は皆イキイキとした表情をしていました。

友人は伊藤さんにこう言いました。

「私たちは確かに日本人と比べたらとても貧しい。でも神様が僕たちを守ってくれるから何も不安はないし、毎日家族や友達と一緒に暮らせることが何より幸せだよ。」

伊藤さんが開発学を学んでいた理由は、「貧しい人々はつらい思いをしている。彼らの生活を向上させたい」という思いからでした。

しかし、トーゴの人たちは、イメージしていた「かわいそうな人たち」ではなかったのです。

トーゴの人々の「貧しいながらも幸せに満ちた生活」を見た伊藤さんは、自分の価値観を押しつけて、彼らの生活を変えようとすることに大きな矛盾を感じたのです。

メガバンクに就職するも、精神的につらい状況に

伊藤さんは、フランスとトーゴでの三つの挫折経験によってそれまでの価値観が根幹から揺らぎ、自分が社会に対して何をすべきか全くわからなくなりました。

そんな状況で日本に帰ってくると、すぐに就活の時期に入りました。

国際協力という目標を失い、「何のために働くのか」が全くわからないままの伊藤さんでしたが、メガバンクへの就職が決まりました。

東京大学からメガバンクと、端から見ればエリートコースです。

しかし自分の価値観が揺らいでいる中で就職した伊藤さんは、就職後も「仕事に熱意を持っている周りの社員」との温度差を感じ続ける日々を過ごしていました。

自分が本当に人生をかけてやりたいことが何なのかがわからず、精神的につらくなっていったのです。

「精神的な豊かさを追求したい」思いからキズキへ

フランスで周りとの差に圧倒され、自信を喪失した自分。
トーゴでエイズ患者の境遇に共感を抱くことができなかった自分。
貧困国支援への価値観が揺らいだ自分。
銀行の仕事に熱意を持てず、精神的に苦しむ自分。

「では自分が共感と情熱を持って取り組めることは何か?」

悶々と悩み続け、出した答えは、「人々の精神的な豊かさを追求する支援がしたい」というものでした。

そんなときに、「何度でもやり直せる社会をつくる」という理念を持つキズキのことを知ります。

ちょうど代表の安田祐輔さんが講演するタイミングだったので、伊藤さんは、すぐに職場の京都から東京へ夜行バスで向かいました。

社会課題に対する本気の姿勢がある安田さんの話を聴き、自分が行いたい「支援」はまさにキズキのそれだと確信を持ちました。

その場ですぐに「職員は募集していないのですか?」と質問したとのことです。

新卒でメガバンクに就職してから2年3か月後、伊藤さんはキズキに転職しました。

価値観が揺らいだとき、新たな何かが見えてくることがある

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伊藤さんに限らず、途上国支援や就職に限らず、「理想と現実」が違うことはよくあることかもしれません。

ですが、よくあることとは言っても、違いに直面すると、苦しみも覚えますし、価値観も揺らぎます。

そして、そこから新たに何かが見えてくることもあります。

伊藤さんの場合は、それが「人々の精神的な豊かさを追求する支援がしたい」でした。

キズキで働く今、伊藤さんは、「自分にとっての働く意味が明確に見つかったと実感しています」と言います。

もしあなたが途上国支援について悩みなどを覚えているようであれば、一度国内支援に目を向けてみてはいかがでしょうか。

伊藤さんと同じように、「新たな自分」が見つかるかもしれません。

日本を、希望の持てる社会、何度でもやり直せる社会に

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最後に、キズキグループ代表の安田祐輔さんについても紹介します。

安田さんは、大学在学中にパレスチナ、ルーマニア、バングラデシュといった国々で紛争や貧困問題に関わるようになりました。

特に印象に残っていることについて、安田さんは、「バングラデシュの娼婦街で生活しながら、農村から売られて働いている娼婦たちを対象とした映画を制作していたころです」と言います。

現地で生活する中で、安田さんは、当地の貧困問題は、衛生・医療・教育などに不十分な点は多々あるものの、「餓死する」という類ではないことに気づきました。

貧しくても、幸せそうに生きている人々がたくさんいました。

一方で、極貧の農村にいるよりもはるかに所得があり、自由も保障されているはずの娼婦たちの中に、リストカットを何度も繰り返す人がいました。

そこで「人は、お金や暮らし向きによってではなく、尊厳によって生きている」ことを知りました。

そして、困難な状況にある人々を支援する仕事、人の尊厳を守るような仕事をしていきたい、と強く思うようになったのです。

また一方で、そのころの日本では、リーマンショックによる大不況などもあり、「日本の貧困」がクローズアップされ始めていました。

そこで日本に帰国し、日本の総合商社で働きながら、休日を使ってホームレスの方々を支援するNPOに参加したりしながら、日本社会について勉強を深めました。

その中で安田さんが気づいたことは、「発展途上国の人々の多くは確かに貧しかったけれど、そこには希望があった」ということです。

発展途上国に生きる彼らの多くは、日本の高度経済成長期のように、「貧しい生活の先に輝かしい未来が待っている」と信じて生活していました。

しかし、安田さんが見る限り、日本社会には「希望」がありませんでした。

特に、一度ドロップアウトしてしまった人はそこから這い上がることができません。

「なぜ一度ドロップアウトしてしまうとなかなかやり直すことができないのか」

安田さんは、自身の生い立ちやバングラデシュでの経験から、そのことをずっと悩み続けてきたと言います。そして、明確な答えは今もまだ見えていないとも。

「それでもなお、どんな環境で生まれ育ったとしても、たとえ人生のレールから外れてしまっても、未来が見えなくなったとしても、何度でもやり直せるような社会をつくりたい

そんな思いから、安田さんはキズキを設立しました。

そして今も、キズキ共育塾をはじめ、国内支援に取り組んでいます。

国内支援にも、一度目を向けてみませんか?

おわりに

いかがでしたでしょうか。

キズキには、今回紹介した人以外にも途上国支援の経験者が多くいます。

途上国支援と国内支援には、共通する部分も多くあります。

もしあなたが、
途上国支援の経験を何かに活かしたかったり、
途上国支援の後に何をするか迷っていたり、
途上国支援に行けない事情があったりするようであれば、
国内支援にも目を向けてみてはいかがでしょうか。

きっと、途上国支援同様の、尊さとやりがいを見つけることができると思います。

この記事が、あなたの新たな道を開く一歩となれば幸いです。

参考リンク:キズキグループ職員インタビュー

鎌中さんのストーリーを読む »

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ルワンダで実感した「現地のことは現地の人間が解決する」大切さを、日本でも活かすためにーーキズキ 鎌中俊充さんの原体験とは https://eedu.jp/blog/2018/07/27/kizuki_kamanaka/ https://eedu.jp/blog/2018/07/27/kizuki_kamanaka/#respond Thu, 26 Jul 2018 23:00:49 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=47530 みなさんは、日本で不登校や引きこもりなどを経験した人が抱える課題に取り組むキズキグループをご存知でしょうか? 「何度でもやり直せる社会をつくる」というミッションを掲げて、そのような人々の学習支援を行う「キズキ共育塾」の運 […]

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みなさんは、日本で不登校や引きこもりなどを経験した人が抱える課題に取り組むキズキグループをご存知でしょうか?

「何度でもやり直せる社会をつくる」というミッションを掲げて、そのような人々の学習支援を行う「キズキ共育塾」の運営など、日本国内での支援業務を行っています。

実は、そんなキズキには、青年海外協力隊、学生NGO、インターンなど、途上国支援を経験した職員が多く在籍しています。

今回は、そんな海外経験を有する職員がなぜ国内の課題に取り組む様になったのか2回にわけて2人のストーリーをご紹介します。

海外での経験を日本で生かして活躍されている様子がこれからキャリアを作る方の参考になれば幸いです。

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現地のことは現地の人間が解決する

第一回でご紹介するのは、キズキ共育塾大阪校の教室運営スタッフ、鎌中俊充(かまなか・としみつ)さんです。

鎌中さんは、「途上国支援がしたい!」という思いを小さい頃から持っていたわけではありません。

大学院を修了するまでのことを、「漠然と人のため、社会のためになることや社会貢献をしたいとは思っていたんですけど、具体的な目標はずっとありませんでした」と振り返ります。

そんな心情のまま、高校を卒業し、東京大学で建築学を、同大学院では技術経営学を学びます。

「途上国に行きたい」と「教育で社会貢献したい」の両立のためルワンダへ

そして大学院修了後に「これまでの自分と全く異なる環境である途上国に住んでみたい」という気持ちが強まってきました。

鎌中さんはその理由を、

「『途上国で何かをしたい』いう思いが先にあったわけではなく、『新しいことを知りたいという好奇心』によるものだ」

と語ります。

では途上国に行って何をするか。

当時、「大学の学部は、もっと真剣に考えてから選べばよかった。『教育』や『勉強』についてあまり考えてこなかったから、学部選択はちょっと失敗してしまったな。とは言え自分は『勉強する環境』には恵まれていた。環境(以前)の段階で勉強できない人たちもたくさんいる」など、教育や教育環境について思いを巡らせるようになっていました。

そこから、「失敗をした僕だからこそ、次世代のために、教育(環境)について社会貢献を行う必要があるんじゃないか」と考え始めていたのです。

ここで「途上国に行きたい」と「教育(環境)に関する社会貢献をしたい」が結びつき、「途上国に行って、現地の教育環境に貢献する」という具体的な行動が頭に浮かびました。

そして鎌中さんは青年海外協力隊に入り、アフリカのルワンダで学校の先生と、理科の授業の仕方を一緒に考える活動を行うことになりました。

ルワンダで「教育環境を変えるための支援」を目指す

当時、「先進国」がルワンダの理科教育で問題視していたことは、「教育内容や教材の質が低いこと」でした(鎌中さん曰く、「実際に低かった」とのこと)。

一方、現地の先生は、「教師の給料が低いこと」が問題だと思っていました(これも鎌中さん曰く、「実際に低すぎた」とのこと)。

そうしたギャップもある中、現地の先生たちのことは、鎌中さんの目には「悪く言うつもりはないけど、低い待遇からか、受動的で支援待ちだなあ。これでは教材だけが立派になっても、教育環境は結局変わらないだろうな」と映りました。

そこで「授業の仕方を考えるだけではなく、教育環境そのものを変える支援を行う必要がある」と思うに至りました。

実験で理解できる授業を!

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鎌中さんには、日本人である自身の価値観を押し付ける支援を行うつもりはありませんでしたし、途上国の人の主体性を奪ってはいけないとも思っていました。

①現地の問題は、将来的には現地で解決する必要がある
②そのためには、直接的な支援だけではなく、将来的な問題解決能力を身につけるための支援が必要である

という考え方です。

そこで「単純に授業の仕方を考える(変える)だけではなく、それを通じて、現地の先生自身に質の低い教育環境を変える意識を持ってもらおう」と考えました。

現地の先生の意識が変わると、やがて現地の先生自身が教育環境全般の向上に向けて自分たちで行動したくなり、いずれ支援そのものが不要になる、ということです。

さて、当時のルワンダの先生たちは、「最低限のレベルの、板書だけの授業」を行っていました。

ルワンダの歴史と現状を考えると、先生たち個人を責めることはできません。日本人である鎌中さんから見ると、教える立場にある先生たちも、理科そのものについても、教育(方法)についても、充分な教育を受けていなかったのです。

鎌中さんは、「先生たちがきちんと知識を持ち、楽しんで教える(働く)ことができてこそ、教育(環境)への意識が変わる」と思いました。

そして生徒のみならず先生も理科の授業を楽しめるような、「理科の知識を実験で理解できる授業」を提案しました。

「人は変わる」と実感し、赴任期間を終える

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実験授業の「支援」を続けるうちに、先生たちの意識はだんだんと変わっていきました。

鎌中さんに「これまでわからなかったことがわかるようになった」と言う先生も出てきました。

先生たちは、諸々の不足・不満はありつつも、「自分でも理科の楽しさや重要さを生徒にどう伝えればよいのかわからない」と悔しさを覚え、悩んでいたのです。

もちろん、現地の先生たち全員が鎌中さんの「支援」に納得してたわけではありません。

ですが、意識を変えてくれた先生は確かにいました。

「人は変わる」と実感し、ルワンダ人の先生たち自身がルワンダの教育環境を変えていってくれることを願いつつ、鎌中さんは2年間の赴任を終えました。

途上国支援と国内支援に共通すること

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帰国後について、鎌中さんは、「教育環境の重大さを認識したので、教育に関連する仕事をしたい。ルワンダと質こそ違えど、日本にも教育環境に関する諸問題はある。この10年で東京も海外もある程度経験できたので、地元の大阪も見たくなった」と考えていました。

また、「『①現地の問題は、将来的には現地で解決する必要がある』ということは途上国支援も国内支援も同じで、日本の教育(環境)に関することは、日本人が主体的に取り組まなければならない」とも思っていました。

ちょうどそのタイミングで、キズキ共育塾大阪校が教室運営スタッフを募集。

「『何度でもやり直せる社会をつくる』というミッションを持つキズキなら、目の前の生徒さんや講師の役に立つとともに、『教育環境』という大きな課題にも取り組める」

――そう思った鎌中さんは、キズキに応募し、現在に至ります。

途上国支援とキズキの支援に共通すること

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そして鎌中さんは、「『②直接的な支援だけではなく、将来的な問題解決能力を身につけるための支援が必要である』という考え方は、キズキ共育塾の支援とも重なる」とも言います。

困難を抱える生徒さんを見ると、講師やスタッフは「助けたい」「なんとかこの生徒さんのためになりたい」と思います。

ですが、そこで「講師が直接助ける」と、生徒さんはいつまでも自立する力が身につきません。

一例として、大学受験をするには願書の提出が必要です。

「願書って、何をどう書いたらいいのかわからない…」と言う生徒さんには、講師は、「生徒さんの代わりに願書を書く」のではなく、「願書の書き方や、書き方の調べ方を一緒に考える」ようにしています。

そうすることで、生徒さんは「適切に人に頼ることを知り、かつ頼りきりにならない」ように成長し、自立していくのです。

目の前の個人を支援するとともに、教育環境を変えていきたい

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現在の鎌中さんは、キズキ共育塾のスタッフとして、不登校・ひきこもり・中退などを経験した本人や保護者から相談を受けたりしています。

相談に来る人は、追い詰められて視野が狭くなっている人も少なくありません。

例えば、「学校に毎日行くのが当たり前」という価値観に縛られているから「不登校になった自分はもうダメだ」などと悩んでしまう、というようなことです。

これは、その人個人の思い込みによることもありますが、世間の風潮のためでもあります。

鎌中さんは、そうした困難を抱える人に対して、大学や海外での経験をもとに「世界は広いですよ。価値観は一つじゃないですよ。学び直しもできますよ」
ということを伝え、支援しています。

そして「キズキで働く中で、直接支援だけではなく、もっともっと、個人の尊厳を守ったり、学び直しができたり、日本の教育環境を変えていけたらなと思っている」と思いつつ、キズキで働いています。

鎌中さんは、途上国支援とキズキの仕事を通じて、
「①現地の問題は、現地で解決する必要がある」は途上国も日本も同じであること、
「②問題解決能力を身につけるための支援が必要である」は途上国支援もキズキの支援も同じであることを実感しました。

途上国支援に興味のある人は、国内支援にも向いているということではないでしょうか。

おわりに

いかかでしたでしょうか?

途上国支援と日本の課題への取り組みの共通点が見えてきたのではないでしょうか。

海外に出るからこそ、いままで当たり前だったものが当たり前でないんだと気づき、日本の課題も見えるようになってきます。

その日本の課題に取り組みたいと思ったとき、海外での経験は決して無駄なものとはなりません。鎌中さんのように海外と国内の共通点を見出す力が、海外経験をもとに日本で活躍する秘訣なのかもしれませんね。

また、もうひとり、海外での経験をもとに熱い想いを持ってキズキに参画された職員のストーリーも紹介しています。ぜひ、合わせてご覧ください!

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世界初!阿佐ヶ谷にあるネパール人学校「エベレストインターナショナルスクールジャパン」に行ってきました! https://eedu.jp/blog/2017/01/17/everest_international_school/ https://eedu.jp/blog/2017/01/17/everest_international_school/#respond Tue, 17 Jan 2017 05:11:04 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=42206 「でっかい人だぁ!」 「Hi! Who are you!?」 「~~~~~~!!(ネパール語で聞き取れない)」 教室のドアを開けた瞬間、子どもたちの活気、エネルギーに圧倒。 先日、東京都・阿佐ヶ谷にあるネパール国外として […]

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「でっかい人だぁ!」

「Hi! Who are you!?」

「~~~~~~!!(ネパール語で聞き取れない)」

教室のドアを開けた瞬間、子どもたちの活気、エネルギーに圧倒。

先日、東京都・阿佐ヶ谷にあるネパール国外として世界初のネパール人学校に行ってきました。

取材中、明るく元気な子どもたちの様子や先生方の言葉の節々から彼らを想う真っ直ぐで優しい気持ちが伝わってきて、とても心温まる時間を過ごさせていただきました。

今回は、ネパール人学校「エベレストインターナショナルスクールジャパン」の魅力や取り組みについて紹介したいと思います。

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世界初!ネパール人のためのインターナショナルスクール

2013年4月、エベレストインターナショナルスクールジャパン(EISJ)は世界で初めてのネパール人学校として東京都阿佐ヶ谷に設立されました。

設立された背景には、在日ネパール人の急増に伴い高まったネパール式教育へのニーズがありました。

開校時生徒数30人でスタートした当校は、現在、幼稚園児から小学校6年生まで200人近い子どもたちが机を並べ勉強しています。

また、最近ではネパール以外にもインドやバングラデシュなど近隣の国からの子どもたちや、幼稚園には国際交流の場を求め日本の子どもも通っています。

学校設立に携わり、現在は校長先生を務めるプラディブタパさんに当時の想いや背景についてお話を伺うことが出来ました。

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中央:タパ校長先生,右:広報担当の小澤先生

ネパールでは、よりよい労働条件を求めたり、家族への仕送りを行うために海外に出稼ぎに行くことが珍しくありません。そのため、親が日本へ出稼ぎにきて、子どもはネパールに残り離れ離れに暮らす家庭がとても多いです。子どもを日本に連れてくればいいと思うかもしれませんが、ネパール式の教育を提供する学校の無い状況ではそれも難しかったんです。教育制度が異なるうえに、英語もネパール語も話せないとなったら帰国後の進学に大きく影響しますから。しかも、日本のインターナショナルスクールはとても高い。「離れ離れに暮らさざるを得ない彼らをどうにかしたい。彼らが安心して子どもを預けられる学校を作りたい。」そんな想いから設立されたのがエベレストインターナショナルスクールジャパンだったんです。

近年、メディアを通して日本への海外労働者流入に伴う社会課題に触れることも多くなってきました。それらの課題に対してまっすぐな志、責任感を持ち実際に取り組むタパ校長先生の話を聞き、心が熱くなると同時に、コミュニティーにいるひとりひとりがそのような課題を当事者意識を持って考えられるようになっていければいいなと感じました。

私も身近にある社会課題に対して自分のできる行動を考え、少しずつでも実践していけたらと思います!

ネパール式カリキュラムとは

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壁には英語、ネパール語、日本語の掲示が並ぶ

EISJでは、帰国後もスムーズにネパールでの教育に移行できるようにネパールの教育制度に合わせた授業を行っています。

お話を聞く中で特に印象的だったのがその”スピード”。

なんと小学校就学前から、英語やネパール語に加えて算数や理科の勉強も少しずつ始めるそう!

ネパール本土、特に首都カトマンズ周辺では小学校入学時には英語とネパール語を同水準で使えるようになっていることがスタンダードだそうです。

よって、EISJでも当然ネパール語と日本語の授業以外はすべて英語で授業が行われていました。

3か国語をマスターできるような学校、なかなかの英才教育ですよね。

また、普通の授業に加え、工夫を施した面白い取り組みを行っています。

例えば、多読授業もその1つ。

来日時期も入学時期も異なるため日本語の到達度に差のあるクラスでは、子どもたちがお互いにお気に入りの絵本を選び、読みあいます。

たくさんの文章に触れることで日本語になれると同時に、子どもたち同士で支えあうことによる相乗効果も期待できます。

そのほかにも、ネパール伝統行事を授業に組み込んだり、ダンスの授業を取り入れるなど新しい工夫を凝らしています。

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授業の一環でネパールのお祭りを祝う

ネパール式カリキュラム導入だからこその課題

ネパール式教育へのニーズを受け設立されたEISJ。そこに、日本でネパール式教育を実施しているからこその困難が存在しているのかどうか、お話を聞いてみました。

最も大きな問題となっているのは、”国内での進学“に関して。

今後、高校課程までは生徒の成長につれ伸ばしていく予定だそうですが、その後の大学は外部に進学することになります。

そこに生じる問題がカリキュラムの違いによる学習内容の違い。

これからの取り組みの中でいかにネパールと日本のカリキュラムをすり合わせ、両方のニーズを満たせる学習方を確立できるかが課題になります。

もうひとつ、課題になっているのが”日本人とのコミュニティ交流“です。

近年の在日ネパール人の増加数は驚くべきものであり、過去5年間で3倍にもなっています。

国内にネパール人コミュニティが確立されてきているからこそ、その中に閉じこもり生活することもできてしまうためそこに交流が生まれにくい状況があります。

ネパールのカリキュラムを導入し、学校というコミュニティを確立しているからこそ、生まれてしまう課題。

時として、閉鎖的であることを指摘されることもある日本人ですが、ネパールに限らず増加している在日外国人の方々との交流を積極的に受け入れることにより異文化理解促進など学べることもたくさんあります。

コミュニティ同士の交流を通じて、お互いの良いところを学び合い、支え合うことができる社会になっていけば、これから新しく日本に来る人たちもみんなが気持ちよく暮らしていける国になるのではないでしょうか。

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ネパール語のボードゲームで遊ぶ子どもたち

ネパール人コミュニティーがたくさんある阿佐ヶ谷

EISJのある阿佐ヶ谷にはたくさんのネパール料理レストランやネパール雑貨屋さんなどが並んでいます。

取材後、スパイスの香りに誘われてネパール料理レストランでお昼ご飯を食べたのですが、そこでネパール人オーナーの方にお話しを聞くことが出来ました。

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取材後に立ち寄ったネパール料理レストラン

学校が出来たことにより、少しずつネパール人が集まり始め、彼らのためのネパールに関連したお店も増え始めたそうです。

今では阿佐ヶ谷は、EISJが中心となり、小さなネパールタウンとして日本とネパールをつなぐ架け橋となっているのですね。

エベレストインターナショナルスクールジャパンがあるおかげで子どもを連れてネパールから日本にわたってくることが出来る人たちがたくさんいます。また、設立から3年がたち、実際にネパールへ帰っていった子どもたちからもエベレストインターナショナルスクールジャパンで学んでいたことで勉強についていけるといううれしい声も届くようになりました。文字通りこの学校が懸け橋となれていることが本当にやりがいです。

優しい笑顔で語るタパ校長先生。

まだまだこの学校で新しく挑戦していきたいこともたくさんあるそうです。

これからのEISJの成長がとても楽しみです。

みなさんもぜひ阿佐ヶ谷でネパールの温かみを体験してみてくださいね!

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お弁当はやっぱりネパール料理!!

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書きそんじハガキで、カンボジアの子どもたちを学校に!ユネスコ世界寺子屋運動の取り組みをご紹介 https://eedu.jp/blog/2016/01/07/new-year-card-cambodia/ https://eedu.jp/blog/2016/01/07/new-year-card-cambodia/#comments Thu, 07 Jan 2016 01:59:58 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=39873 みなさん、今年は年賀状を書きましたか? 普段なかなか会えない人や毎日会ってる人に、改めて挨拶の便りを送るのは楽しいものですよね。 しかし、ちょっとした間違いで年賀状を無駄にしてしまうことも。 今回は、そんな書きそんじた「 […]

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書き損じはがきキャンペーンポスター1

みなさん、今年は年賀状を書きましたか?

普段なかなか会えない人や毎日会ってる人に、改めて挨拶の便りを送るのは楽しいものですよね。

しかし、ちょっとした間違いで年賀状を無駄にしてしまうことも。

今回は、そんな書きそんじた「ハガキ」で、途上国支援ができるユニークなプロジェクト「ユネスコ世界寺子屋運動 書きそんじハガキキャンペーン 2016」をご紹介します!

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25年間で130万人の子どもたちに教育を

寺子屋

キャンペーンを通して建てられた寺子屋

公益社団法人日本ユネスコ協会連盟では、ハガキが11枚集まるごとに、カンボジアの子ども1人が1ヶ月学校に届けることができるキャンペーンを行っています。

このキャンペーンは、ハガキを集め始めてからなんと今年で26年目。

この25年間で、43か国1地域で約130万人の子どもたちが学校で学ぶ機会を届けることができました。

使えなくなったハガキを送るだけで、子どもたちに学校に行く機会を届けることができるなんて嬉しいですよね。

都道府県別ランキングの1位は・・・?

都道府県別ランキング

そして、このキャンペーンでは都道府県別ではがきの回収枚数のランキングトップ10を発表しています。

昨年の最も回収枚数が多かった県は「鹿児島県」!

鹿児島県では、県全体でこのキャンペーンを盛り上げていたそう。

1位の鹿児島県に続き、2位は富山県、3位は大分県、4位は岩手県、5位は群馬県となっています。

自分が住む都道府県や自分の出身地がランクインしているとなんだか嬉しく感じますよね。

このキャンペーンはチラシをインターネット上でダウンロードすることも可能ですので、今年は周りの友達を誘ってみて、自分の住む都道府県全体を盛り上げるのもいいかもしれません。

参加方法

書き損じはがきキャンペーンポスター

参加方法はとっても簡単。

書きそんじハガキ(未使用切手、プリペイドカード、金券なども可能)を封筒に入れて、住所、お名前を記入して、送るだけ!

送る宛先は次の住所になっています。

日本ユネスコ協会連盟 書きそんじハガキT係 宛
〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-3-1 朝日生命恵比寿ビル12F

書きそんじのハガキを送るという簡単なことで、学校に通うことのできない子どもたちに「教育の機会」を届けることができます。

みなさん、ぜひハガキは捨てずに送ってみてくださいね!

キャンペーンについてもっと知る»

[Photos by 書きそんじハガキキャンペーン2016]

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https://eedu.jp/blog/2016/01/07/new-year-card-cambodia/feed/ 1
9月8日は国際識字デー!子ども達に教育を届ける「ルーム・トゥ・リード」についてご紹介 https://eedu.jp/blog/2015/09/07/room-to-read-0908/ https://eedu.jp/blog/2015/09/07/room-to-read-0908/#respond Mon, 07 Sep 2015 00:23:38 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=39305 9月8日は「国際識字デー」です。 日本にいると読み書きできるのは、当たり前ですよね。 しかし、世界でみると、読み書きできない人がまだまだ多いのが現実。 今回は、その現実に立ち向かい、世界中に教育を届ける「ルームトゥリード […]

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9月8日は「国際識字デー」です。

日本にいると読み書きできるのは、当たり前ですよね。

しかし、世界でみると、読み書きできない人がまだまだ多いのが現実。

今回は、その現実に立ち向かい、世界中に教育を届ける「ルームトゥリード」の活動をご紹介します!

読み書きのできない人々

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皆さんご存知でしょうか?

読み書き出来るのが当たり前の日本とは違い、世界には約7億8000万人の読み書きのできない成人が存在し、小学校にすら通えない子どもが約5800万人もいることを。

読み書きが出来ないと、様々なことに苦労します。

例えば、薬を飲むとき。私たちなら、これが胃薬で、これが頭痛薬とすぐ見分けることできますよね。

しかし、読み書きができないと、どれが何の薬かわからず、誤って飲んでしまう可能性があるのです。

他にも、契約書を書く時、そこにどんなことが書いてあるかわからないため、騙されたまま契約を受理してしまうこともあります。

読み書きするということは、生きるためにとても重要なツールなのです。

そんな重要なツールを届けるために、挑戦しているのが「ルーム・トゥ・リード」です!

ルーム・トゥ・リードが届けるモノ

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ルーム・トゥ・リードは、そんな読み書きの問題を解決するために、識字教育に力をいれています。

子ども達がひとりで本を読むことができ、読書習慣をつけられることを目指して、そのための空間・時間・図書を生み出し、良い指導者の育成を行っています。

空間づくりの観点からは、図書館・図書室の設置活動を実施。友達と話したり、遊んだりしながら、子どもたちが効果的に学べる環境を目指しています。

設置する図書館や図書室は大きさも形も様々ですが、すべてに共通していることは、学習ツールとしてのパズルやゲーム、子どもの背丈に合わせた家具、カラフルな内装、そして棚いっぱいの現地語で書かれた本を置くことです。

ルーム・トゥ・リードは、これまでに、図書館・図書室17,534室を設置しています。

こんなにも多くの図書館が設置され、子ども達に学びの機会をプレゼントしているなんて、すごいですよね!

他にも子ども達が母国語でよめる現地語図書の出版や、読み書きを学ぶための教材の制作、教員向けのトレーニング、政府や保護者やコミュニティを巻き込んだ活動も行っています。

最後に

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世界中に教育を届けるルーム・トゥ・リードの活動。

本を読むこと、文字を書くこと、日本いると当たり前のことが、海を超えた遠い国では子ども達の未来の笑顔を守るための”武器”となるのです。

実は、以前にe-EducationでもコラボさせていただいたJAMMINで、ちょうど今週からルーム・トゥ・リードのコラボTシャツが販売されています。

今週のデザインには、「The more that you learn, The more places you’ll go」という言葉があります。

これは、ドクター・スース(アメリカの国民的児童文学・絵本作家)の言葉で、「たくさんのことを知れば、たくさんの場所へ行ける」という意味です。

本から受ける知識や刺激は、その人の人生を豊かにして新しい世界を開く道筋へとつながります。私たちも、子どもたちに絵本を通じて新しい世界、そして未来を届けられたら素敵ですよね。

気になった方は、ぜひチェックしてみてくださいね!

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コラボTシャツをチェックしてみる »

[写真:Room to Read Media]

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カンボジアの地方に、スマホを用いて”学びのキカイ”を届ける「EDUCA」 https://eedu.jp/blog/2015/07/01/educa/ https://eedu.jp/blog/2015/07/01/educa/#comments Wed, 01 Jul 2015 04:00:43 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=38738 みなさんは「学校教育で一番重要な科目は?」と聞かれたら、どの科目を答えますか? 「数学だ」と答える方もいらっしゃるかもしれませんし、「いや、英語だ」と答える方もいらっしゃるでしょう。人によって「国語」「化学」「世界史」等 […]

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みなさんは「学校教育で一番重要な科目は?」と聞かれたら、どの科目を答えますか?

「数学だ」と答える方もいらっしゃるかもしれませんし、「いや、英語だ」と答える方もいらっしゃるでしょう。人によって「国語」「化学」「世界史」等々、文系・理系問わず様々な科目が挙がりますよね。

そんな中、観光が発展しており、多くの外国企業の参入が続くカンボジアでは、「英語」が最重要なスキルになっています。

職業選択においても英語ができるかどうかで大きな差が生じているだけでなく、クメール語で発信される情報が少ないため、インターネット上で英語の情報にアクセスできるかどうかによっても格差が生まれています。

今回は、英語の先生が圧倒的に少なく、勉強するための教材も手に入りにくいという教育課題を抱えるカンボジアの地方で、スマートフォンを活用した英語学習の機会創出に取り組んでいる「EDUCA」をご紹介します!

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スマホで始まる教育革命

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「EDUCA」は、カンボジアの地方にスマホを用いた英語教育を届けるプログラムです。現在はコンポンスプー州にある、チャンボック村に住む中高生を対象にしています。

先進国で使わなくなったスマホスマホやタブレット等のデバイスを回収し、現地で作成した動画による英語学習コンテンツを挿入して地方の生徒たちに届けます。

また、デバイスを届けて終わりではなく、その村のOBや現地NGOと協力して、生徒たちの勉強のサポートも行っています。具体的には、生徒たちが困った時に質問できるような環境や、学習内容を共有することのできる機会を毎週設けています。

カンボジアと日本のかけ橋になる

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「EDUCA」は、“学習のキカイ”を届けるとともに、遠く離れた人と人の心を繋げる取り組みでもあります。日本のスマホ提供者とカンボジアの生徒が、スマホという媒体を介してメッセージや写真を送りあう。また、生徒の学習状況もいつでも閲覧可能で、アドバイスを送ることもできる。

「2017年までに、現地の人が主体となって1000人の生徒に“学習のキカイ”を届ける」という目標を掲げているEDUCA。これからの展開に注目です。

最新の活動を知りたいという方は、ぜひ「EDUCA」のFacebookページもチェックしてみてください!

[EDUCA]

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途上国の子どもたちはこんなカバンを待っていた!通学しながら電気をつくるスクールバッグ「Repurpose school bag」 https://eedu.jp/blog/2014/12/05/repurpose-school-bag/ https://eedu.jp/blog/2014/12/05/repurpose-school-bag/#respond Thu, 04 Dec 2014 23:00:31 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=35958 みなさんは、子供の頃ランドセルやスクールバックを背負って学校に通った経験があるのではないでしょうか? しかし、途上国では長い距離を歩いて学校に通うのにも関わらず教科書を運ぶバッグを買う余裕のない子どもたちがいます。 今回 […]

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みなさんは、子供の頃ランドセルやスクールバックを背負って学校に通った経験があるのではないでしょうか?

しかし、途上国では長い距離を歩いて学校に通うのにも関わらず教科書を運ぶバッグを買う余裕のない子どもたちがいます。

今回はそのような状況を解決するバッグ「Repurpose school bag」をご紹介します!

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2つの「エコ」で作られたバッグ

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このRepurpose school bagはただのバッグではありません。まず、このバッグは100%リサイクル資源から作られており、環境にやさしい作りになっています。

そして、最大の特徴はバッグに付いている小さなソーラーパネル。子供がこのバックを背負いながら通学するだけで電気が作られます。そして、家に帰ってきてからはパネル内に蓄えられた電気を使って暗い中でも明かりを灯すことができます。

途上国の子どもたちのために笑顔を

途上国では学校に通うことができても、家に帰ると電気がないため夜に勉強ができないという問題があります。しかし、このバッグで明かりを灯すことで、子どもたちは夜でも家で勉強をすることができ、教育の幅をひろげることができるのです。

こだわりはそれだけに留まりません。バッグはどれもカラフルで、子どもたちが喜ぶデザインとなっています。さらに、バッグ自体が頑丈な作りになっており、長時間の通学にも耐えられる設計です。まさに子どものためのバッグですね。

この製品をつくる会社であるRepurposeはいくつもの学校と提携して、今後より多くの子供にバッグを提供することを目指しています。これからの展開に期待しましょう!

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フィリピンで英語を学びながら、世界を変えよう!ーー日本人向け英語語学学校「Palette School(パレットスクール)」の3つ魅力をご紹介 https://eedu.jp/blog/2014/11/19/study-for-change-palette-school/ https://eedu.jp/blog/2014/11/19/study-for-change-palette-school/#comments Wed, 19 Nov 2014 05:30:45 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=35683 以前、トジョウエンジンにおいてご紹介した「NPO法人Palette(パレット)」。新興国の若者に未来につながるキャリアの提供を目指して、フィリピンにて日本人対象の語学学校の運営と、その英語教師の人材育成に取り組まれていま […]

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以前、トジョウエンジンにおいてご紹介した「NPO法人Palette(パレット)」。新興国の若者に未来につながるキャリアの提供を目指して、フィリピンにて日本人対象の語学学校の運営と、その英語教師の人材育成に取り組まれています。

この記事では、そんなPaletteが運営する「Palette School」について、他の語学学校にはない3つの特徴をお伝えします。

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生徒一人ひとりを学校全体で全力サポート

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カウンセリングの様子

Palette Schoolでは、生徒さんの目標を認識し、学校全体としてその目標を達成するために動いて行けるよう、生徒一人ひとりを全力でサポートする仕組みづくりをしています。

日本人スタッフと講師の連携体制の強化やカウンセリングを行い、留学中の目標設定や目標の明確化、英語の勉強方法や週末参加できるアクティビティの紹介など、生徒の要望に合わせた学校生活はもちろん、留学という大きな挑戦に挑む生徒の「想い」をしっかりとサポートしているのです。

共同代表の西村さんは、フィリピンへ語学留学をするまで全くの英語初心者でした。そんな原体験を持っていることもあり、「語学留学」という大きな挑戦を、生徒さん目線で支えています。

授業では学べないことを。課外アクティビティも充実

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アクティビティー訪問先の様子

Palette Schoolは、「TOEIC700点を目指す!」などの英語力の評価に価値を置いていません。「なぜ学ぶのか?」と学ぶ目的を明確化し、ツールとしての英語力アップを目指しています。

そのために、授業時間外でパヤタスと呼ばれるゴミ山のある地域や貧困地区などへのスタディツアーを行い社会に目を向けるアクティビティを準備。フィリピンが抱える社会課題を実際に目で見て学び、それらを授業で身につけた英語を使って実践的にアウトプットするプログラムも用意されています。

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キャンパス内の様子

また、「貧困問題をなくすこと」をゴールとして活動しているフィリピン最大級のNGO「Gawad Kalinga(ガワカリンガ)」が運営している「GK Enchanted Farm」内にキャンパスを置いています。

GK Enchanted Farmは「ソーシャルビジネスのシリコンバレー」などと呼ばれ、農場内では世界各地の社会起業家たちが集まる場となっており、ソーシャルビジネスの最前線に触れることができます。

英語を学ぶだけではなく、英語を実践的に使う場を様々な場面で設けており、これらの活動を通して物事に対する視野が大きく広がるきっかけになるのではないでしょうか。

現地の貧困地区出身の若者を英語講師に ”ロールモデル育成プロジェクト

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Palette School講師たち

Palette Schoolで英語を教える講師たちのほとんどが、貧困地区出身の若者たち。

Palette Schoolの母体であるNPO法人Paletteが行っている「ロールモデル育成PROJECT」では、貧困地区で暮らす若者達が、一人ひとりの思い描く未来を切り開いていける仕組み作りをしています。

安定した仕事に就くためのスキルトレーニングと、困難な外的要因に影響されることなく、主体的に自分の未来を切り開いて行くためのマインド育成の2つの切り口のもと、十分な教育を受けることができなかった若者が、彼ら自身で経済的かつ精神的な自立ができるように、講師の育成を行っています。

このトレーニングを受けることで、英語講師としてのスキルはもちろん、貧困地区で暮らす若者が自信を持ち、主体的に生きられるようになります。現在は2期生のトレーニングを実施中で、これから多くの若者が自信と社会の未来を切り開いていくことでしょう。

春休みは是非フィリピンへ!

[PALETTE SCHOOL PV – YouTube]

みなさん、次の春休みはどのように過ごす予定ですか?「英語を勉強したい」こう漠然と思っている方も多いのではないでしょうか?

途上国ならではの勢いを感じることができ、かつ、自然豊かなフィリピン。欧米での留学と比べて低コストで手軽だという面もあり、近年フィリピンに語学留学する若者が増えています。

語学力アップはもちろん、様々な仕組みづくりをしている「Palette School」を気になった方は、是非WEBサイトへ足を運んでみてください!

Palette Schoolについてもっと詳しく調べる »

[ Palette School ]

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真のグローバル人材になるために!海外インターンシップ先にインドを選ぶべき理由とは? https://eedu.jp/blog/2014/09/17/misaoindia-2/ https://eedu.jp/blog/2014/09/17/misaoindia-2/#respond Tue, 16 Sep 2014 23:00:26 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=33668 日本人大学生の国際化の波がやってきました。 日本経済新聞によれば、一橋大学は2018年度までに約1000人の新入学生全員を短期語学留学させる目標を立て、立教大学や早稲田大学も全員留学の方針を打ち出しました。 また、安倍首 […]

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島村さん

日本人大学生の国際化の波がやってきました。

日本経済新聞によれば、一橋大学は2018年度までに約1000人の新入学生全員を短期語学留学させる目標を立て、立教大学や早稲田大学も全員留学の方針を打ち出しました。

また、安倍首相も「2020年までに留学する若者を倍増させる」と、国を上げてグローバル人材の育成を押し進めています。

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もしあなたが、現在高校生や大学生である場合、今後海外経験を持つ同世代がどんどん増えることが予想されます。さて、そのような状況下、同世代のライバルと差別化し、「真のグローバル人材」になるためには何をすればいいのでしょうか?

結論を先にお伝えすると、私は、インドでインターンシップの経験を積むことを強くお勧めします。その理由に関しては、実際に現在インドでインターンをしている2名の方をご紹介しながら、お伝えできればと思います。

インドという何が起こるか分からない国で働いたことで、多少のことでは動揺しなくなった

加藤さん

京都大学工学部の加藤将一さんは、大学を1年間休学をしてインドに渡り、現在、アドテクノロジー系ベンチャー企業でインターンシップを実施しています。

日本にいた時には全く馴染みのなかったインドという国で、アドテクノロジーという最先端な事業を手掛けることは、すごくエキサイティングで毎日が楽しいと、加藤さんは語っています。

ただ、インド人の積極性に対して、まだまだ受け身になってしまうこともあるので、それを克服しインド人と対等にビジネスが出来るように、常にアウトプットすることを意識して、日々取り組んでいるとのこと。

インドは、普段の生活においても仕事においても何が起こるか分からない国ですが、何が起きても多少のことでは動揺しなくなったことは、今後の人生において、必ず糧になるだろう、と加藤さんは力強く語ってくれました。

本当に開発協力の領域にコミットしたいのかを自分に問うために、インドでNGOインターンシップに取り組もうと決めた

島村さん

早稲田大学創造理工学部の島村知寛さんは、現在、Harmony Houseという、貧しい家庭の子供たちに教育、医療、食を提供しているNGOでインターンシップを実施しています。

島村さんにとってインド渡航は2回目で、今から2年前の1回目のインド渡航の際には大きなカルチャーショックを受けたとのことでした。

ただ、そのカルチャーショックこそが、今回インターン先にインドを選んだ1番の理由であり、また、就職活動前に、もとより関心のあった開発協力の領域に対して、「本当に自分はコミットしたいのか」という問いに対して答えを出すために、NGOでインターンシップすることを決めたとのことです。

ヒンディー語訛りの英語に苦しめられたり、島村さん以外日本人がいない環境下で仕事をしていくことは困難の連続のようですが、サービス向上のために自らスタッフミーティングを設定したり、新たに150名の子供たちを受け入れるための資金調達の仕組みを模索したりと、自分の価値を発揮するために自発的にアクションを起こしているようです。

インドでのインターンシップ経験によって磨かれるのは、逆境に負けない「タフさ」

ここで、国を上げて取り組んでいる留学促進キャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」のサイト内の三井物産人事開発室長中野様の言葉を引用します。

私たちが留学経験のある学生に期待する要素は次の4点です。1つ目は、タフさ。留学先では自分がマイノリティである環境の中で生活をする精神力が培われます。2つ目は、好奇心の旺盛さ。日本の心地よい環境から抜け出して留学に挑戦してみよう、という志は好奇心の強さからくるものであろうと思っています。3つ目は、学ぶ意欲の高さ。留学先の厳しい環境の中で教養や語学力を磨かなければなりませんから。4つ目は、価値観の多様さ。様々な国籍の方々と交わることで、多様な価値観に気付くだろうと考えています。
(出典:トビタテ!留学JAPAN 企業の人事部に聞く

日本を代表する企業である三井物産は、留学経験のある学生に対して、まず第一に「タフさ」を求めています。その理由は、三井物産というグローバルに事業展開している会社では、タフな人材が活躍しているからであると容易に想像できます。

だからこそ、グローバルで活躍したいと思っている人にとっては、「タフさ」を身に付けることが最優先事項である可能性が高く、そして、その「タフさ」を身に付けるための最も有効な手段はインドでのインターンシップであると、私は考えています。

上記でご紹介した2名も口を揃えて、「インドで仕事をするのは大変だ」と語っており、実際に、最近では第一三共やドコモなどの日本の大企業もインド市場から撤退していることから鑑みると、インドでのビジネスは、日本人にとって非常に難しいのは事実であると言えます。

しかし、裏を返せば、そのような環境下で経験を積むことは、グローバルで活躍することを目標としている人にとっては、必ず良い経験になるのではないでしょうか。

もし、あなたが、「真のグローバル人材になりたい」と思っているのであれば、インドでのインターシップを検討してみてください。

インドのインターンシップについてもっと調べる »

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https://eedu.jp/blog/2014/09/17/misaoindia-2/feed/ 0
9月8日は「国際識字デー」!未だに残る世界の識字課題と、識字率向上に向けたカンボジアでの興味深い試みとは? https://eedu.jp/blog/2014/09/09/kokusaishikiji/ https://eedu.jp/blog/2014/09/09/kokusaishikiji/#respond Mon, 08 Sep 2014 23:00:17 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=33309 突然ですが質問です。昨日9月8日が何の日かご存知ですか? 答えは「国際識字デー(International Literacy Day)」。“識字”の重要性について見つめ直し、今私たちに何ができるかを考え合う記念日なのです […]

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シャンティ

突然ですが質問です。昨日9月8日が何の日かご存知ですか?

答えは「国際識字デー(International Literacy Day)」。“識字”の重要性について見つめ直し、今私たちに何ができるかを考え合う記念日なのです。

UNESCOによって1965年11月17日に公式に宣言されて以来「国際識字デー」では、社会にとっての識字の重要性を強調することを狙いとした式典が世界各地で行われています。

SPONSERD LINK

「国際識字デー」のはじまり

「国際識字デー」の始まりは、1965年9月8日からイランで開催された“テヘラン会議”において、当時の国王が、各国の軍事費1日分を識字基金に拠出するよう提案したのがきっかけです。

この会議の後、アメリカのジョンソン大統領(当時)が米国議会において、“テヘラン会議”を忘れないため、また教育分野に取り組むUNESCOの識字教育への貢献に感謝の意を表して、9月8日を「国際識字デー」に制定するように呼びかけました。1965年のUNESCO総会で宣言され、1966年9月8日、初めての「国際識字デー」を迎えました。

世界の識字率

現在、地球上ではおよそ7億7600万人の成人には最低限の識字スキルすらないそうです。そして世界の5人に一人は読み書きができず、その内2分の3は女性です。また7500万人の子供は学校に行っていないとう現実があります。

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識字率向上に向けた世界各地の試み

世界寺子屋運動

この識字問題に対してユネスコは、「ユネスコ世界寺子屋運動」に1989年から取り組み、20年以上の活動を実施しています。「ユネスコ世界寺子屋運動」は、子どもたちや大人が「学びの場=寺子屋」で読み書きや算数などを学べるように、教育の機会を提供する運動です。

活動国の一つカンボジアでは、60歳になっても、文字の読み書きを初めて習う大人がたくさん識字教室に通い、子ども時代に学校に通えなかったハンディをものともせず勉強に打ち込んでいるそうです。

他にも識字問題に対して取り組む団体は沢山ありますが、日本を基点に画期的な取り組みをされている団体をもう一つご紹介いたします。

公益社団法人シャンティ国際ボランティア会

公益社団法人シャンティ国際ボランティア会は、共に学び、共に生きる」平和(シャンティ)な社会の実現のために、カンボジアに加え、ラオスやミャンマーなどアジアの6つの地域で子どもたちへの教育・文化支援を行なっている団体です。

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カンボジアの農村部では、十分な文字の読み書きができない人がたくさんいますが、成人になってから学べる場は皆無に等しい状況のようです。そこで公益社団法人シャンティ国際ボランティア会は、州および郡教育局などと連携し、運営委員会を立ち上げ、識字教育など生涯学習の拠点となる施設を設置し、子どもから大人まで通える学習センターを運営しています。

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世界中の全ての人々が、当然の権利として「学ぶ」機会にアクセスできる。

そんな世界の実現に向けたこうした取り組みが、「国際識字デー」を通じてもっとより多くの人々に知っていただける機会になるといいですね。

【参考】
公益社団法人 日本ユネスコ協会連盟
公益社団法人シャンティ国際ボランティア会

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