牧浦 土雅 | トジョウエンジン https://eedu.jp/blog 途上国のイメージを豊かにするノンストップ・デイリーマガジン Mon, 20 Oct 2014 08:55:10 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.6.15 【ルワンダ教育開発Vol.57】DELL World開幕!ビル・クリントン氏の基調講演から戦いが始まる! https://eedu.jp/blog/2014/10/20/dragon-rwanda-57/ https://eedu.jp/blog/2014/10/20/dragon-rwanda-57/#respond Mon, 20 Oct 2014 08:55:10 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=34832 皆さんこんばんは。ルワンダでe-Education Projectを担当しているドガです。ここ最近はDELL社主催の国際コンペのお話をさせて頂いています。 少し前になりましたが、前回の記事ではDELL Worldでのオリ […]

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皆さんこんばんは。ルワンダでe-Education Projectを担当しているドガです。ここ最近はDELL社主催の国際コンペのお話をさせて頂いています。

少し前になりましたが、前回の記事ではDELL Worldでのオリエンテーションとオープニングセレモニーの話をさせて頂きました。

この記事では、超大物の方たちの基調講演について書き綴らせて頂ければと思います。

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ビル・クリントン氏

クリントン第42代大統領のキーノートスピーチから始まったDELLの年次イベント、DELL World2012。
大統領の座から退いた後、クリントン氏は発展途上国支援のためにクリントン財団を立ち上げ、引き続き精力的に活動してらっしゃいます。

会場は5000人くらい入るであろう大ホール。計三日間のイベントの1日目、朝9時スタートのスピーチで僕が会場入りしたのは朝8時半。しかし既に会場はほとんど埋まっており、事前に知り合いに席をとっておいてもらって(怠け者)本当によかったです。

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講演で一番印象に残ったフレーズがあります。

My dream is to create a network of cooperation.

(私の夢は、誰もが恊働するネットワークを築くことです)

けっこう単純なことなのですが、これが僕個人にとっては刺さり、以来”恊働”をテーマに日々国際協力の場で活動しています。やはり、個人どうしでの関係性が強まってきているこの時代だからこそ、既存のリソースを最大限に活用した恊働でお互いの付加価値を高めていくことの重要性を感じます。

マイケル・デル氏

マイケル・デルCEOの講演も忘れてはいけません。ここで刺さったフレーズは一つ。

Putting more power into the hands of more people

(より多くのパワーを、より多くの人へ届ける)

何なんですか!かっこよ過ぎ!泣きました。
一人で叫んでました。

これです、僕たちの責任は。人々へチャンスを届け、そのチャンスを実際のインパクトにつながるパワーに変える。抽象的ではありますが、絶対に忘れてはいけない闘争心の一つ、として今でも深く心に刻んでいます。

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受動的だからこそ得るものはある

講演会やイベントでのスピーカーの話を聞いているだけだと、ついつい「大物!この人の話だから本当なんだ。よし、俺も実行しよう」となることが多々あります。

しかし、逆に「僕は流されないように、この人が言う一言一言にクエスチョンマークをつけて考えるようにしよう」と思った瞬間、そのスピーチから得るものは制限されてしまいます。

なぜなら(当たり前なのですが)、スピーカーはオーディエンスに一方的に喋るのが基本で、オーディエンス個人個人の捉え方まで気にしていないからです。そのため、僕はまずスピーカーの話を受動的に聞き、書き起こしなどを見て後日改まって自分の考えと比べてみるようにしています。

さて、来週はいよいよ2日目に行なわれた僕のピッチについてお話できればと思います。

ありがとうございました!

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【ルワンダ教育開発Vol.56】ドタバタだった国際コンペのオリエンテーションーーDELL社の年次イベント「DELL World」を生で感じる! https://eedu.jp/blog/2014/09/22/dragon-rwanda-56/ https://eedu.jp/blog/2014/09/22/dragon-rwanda-56/#respond Sun, 21 Sep 2014 23:00:30 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=33881 @DELL本社 皆さんこんにちは。ルワンダ担当、でもここ最近の連載ではアメリカ・テキサスでのDELL国際コンペに関するお話をさせて頂いているドガです。 前回の記事では、テキサスに到着し、決勝プレゼン用のパワポ資料を締め切 […]

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@DELL本社

皆さんこんにちは。ルワンダ担当、でもここ最近の連載ではアメリカ・テキサスでのDELL国際コンペに関するお話をさせて頂いているドガです。

前回の記事では、テキサスに到着し、決勝プレゼン用のパワポ資料を締め切りギリギリまで必死に日本チームと一緒に作ったこと、ついて書かせて頂きました。

今回は、プレゼンまでにDELL側からファイナリストに用意されていたオリエンテーションについてお話させて下さい。

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いきなりのミス!

テキサス到着後、この怒濤の一週間の疲れが一気に出て、瀕死の状態でプレゼン資料を翌朝6時に提出。3時間後の9時からは同じDELL Education Challengeファイナリストとのミートアップ・オリエンテーションがぎっしりセッティングされていました。

「とりあえず寝かしてくれ・・・」

と、2時間仮眠。極度の心配性な僕は、携帯のアラーム(もちろん8:30、8:31、8:32三つ設定)、そしてiPadのアラームも設定しました。しかし・・・

爆睡。

ホテルの部屋にあった電話が鳴り響き、起こされました。相手はDELLの今回のコンペのコーディネーターの方でした。

コーディネーター:「ドガ?今9時5分で皆ロビーで待ってるけど、降りて来れる?」

ドガ:「・・・(いろいろと理解するのに10秒)・・・(時計をチェックし、9時5分ということを再確認)・・・あと10分で行きます!So sorry!」

まさかの寝坊。そう、やはりこれまでにない疲れだったのか、アラーム設定時に時差のことを完璧に忘れていたのです(笑)!

飛び起きてまずはシャワー。温かいお湯が出てくる前に冷たいシャワー冷水を1分ほどで浴び、目が覚めました。スーツを着て、ネクタイを締め、パソコンや資料を持って部屋を飛び出ました(あまりに慌てており、ここでもオートロックのルームキーを部屋の中に忘れました)。

楽しいはずなのに全然楽しくない・・・

僕を含めてファイナリストは全4組。アメリカから2組と、インドから1組。インドチームは数日前からアメリカ入りしていたようで、さらに初アメリカということもあってか朝から超ハイテンション。一方、僕はめちゃくちゃ疲れている上に前夜3時間しか寝れず、朝もドタバタしたので疲労度MAXでした。

そしてまずはDELL本社へ。いきなり広報部からインタビューを受けました。その際の動画はこちら(僕の登場は50秒後から)。

見て頂ければ分かるのですが、明らかに寝不足で目が開いていない、5秒でセットしたことがバレバレの髪、パンパンに張った顔、そして着地点のないプロジェクト説明・・・(笑)

これも、さすがは世界のDELLの広報。プロのビデオカメラマンやインタビュアーの方を呼んでいて、どこにどういう方向で受け答えし、どのようにプロジェクトの概要をかいつまんで説明するか、など一チーム40分ほど要しました。

続いてはラジオ。しかも、この前にこれまた地元の大手ラジオ局のプロから話し方の指導がありこれは全体で3時間ほど。他のチームは活き活きと話していましたが、僕はもう気合いで相手の指示に従うのが精一杯でした。

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ファイナリストの一つ、Forward Tutoring

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寝癖が・・・

下の写真は、4チーム(9人)の移動のために手配された護送車です(たぶん防弾。さすがターミネーター発祥の地、アメリカ)。が、そんなことはもはやどうでもよかったです。

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SWATの車の前でファイナリストチームの一人、インドからのシンハと。襟くらい直せ、俺!

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どや顔で移動中も資料をじっくり。初テキサスとか関係ありません。

DELL最大のイベント

僕たちe-Education for Gazaがファイナルに進んだDELL Education Challengeは、DELL社の年次イベント「DELL World」の一部のイベントとして組み込まれています。合計3日間のイベントの2日目がプレゼン日となっており、今日は1日目。日中のオリエンテーションが終わり、本イベントの夜の部へ移動。

DELL Worldには、世界中からDELL関係者・顧客・法人の皆さん数千人が着ており、テキサスのオースティン中が活気にあふれていました。

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町のストリートを貸し切り、アメリカンフードコートやバーが立ち並んでいます。もちろん全部無料。ちなみに僕は、本気で何にも口に入れたくなかったので、ダイエットコーラで我慢しました。

しかし、最後に神は舞い降りた!

そんなこんなで、内容は面白かったオリエンテーションが、体調がひどいレベルを越して悪かった僕にとっては地獄となりました。

「早くホテルに帰りたい・・・」

と、そんな気持ちで今夜のメインイベント会場に連れて行かれました。すると、待っていたのは超至近距離での超ビッグアーティストの生ライブ!

まずはレッド・ホット・チリ・ペッパーズ!からのリンキン・パーク!!

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「Give me reason!!!dcうぇうcfhるh333」

まわりがうるさ過ぎて(野外)メロディ音しか聞こえませんでした。

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熱かったリンキン!!

ありがとう!生き返りました!

決戦の時、までに体力回復

というわけで、初日のオリエンテーションは最後に救われ、ゼロサムに。

翌日はいよいよ決勝プレゼン。それまでに体力回復することを最優先にしました。

ここからが本番。過去1ヶ月に渡り、準備してきたチームの花の集大成です!

ありがとうございました!

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時代はエシカルファッション!大手ブランドとは全く違ったユニークな手法でTシャツ販売を行なう「FairWear」 https://eedu.jp/blog/2014/09/09/fairwear-ethical-fashion/ https://eedu.jp/blog/2014/09/09/fairwear-ethical-fashion/#respond Mon, 08 Sep 2014 23:11:51 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=33431 トジョウエンジンを運営するe-Education Projectでは、昨日から一週間、チャリティー専門ファッションブランドのJAMMINとコラボTシャツの販売をしています。 誰でも簡単にできる社会貢献の形として、いま波に […]

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トジョウエンジンを運営するe-Education Projectでは、昨日から一週間、チャリティー専門ファッションブランドのJAMMINコラボTシャツの販売をしています。

誰でも簡単にできる社会貢献の形として、いま波に乗っている”国際協力xファッション“。この記事では、非常にユニークな方法でエシカルファッション業界に革命を起こそうとしているソーシャルベンチャー「FairWear」をご紹介します。

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エシカルファッションの真髄

昨年4月、バングラディシュの8階建ての商業ビル「ラナ・プラザ」が崩壊。この事故を機に、H&Mなどの多くの有名ファッションブランドが既存のサプライチェーン(製品が消費者の手に届くまでのプロセス)の見直しを始めています。

オーガニックコットン生産者への投資、リサイクル素材(サステイナブル素材)の使用、フェアトレードでの商品の流通などが、主な”エシカルファッション”の取り組みと言えるでしょう。

しかし、一人の起業家は、もっと簡単に多くの企業が上記のようなエシカル製品を生産してくれるようにするアイデアを思いつきました。

それはとてもシンプル。

FairWear“と書かれただけでの、29ドルのTシャツを売ること、です。

ほんの少し考え方を変えてみる

FairWear創業者のチェスニーさんは強く語ります。

大手ファッションブランドに全ての生産チェーンの改革を求めるより、もし、このような生産プロセスの変化を、単純に消費者が一つのフェアに作られた製品を買うことで実現できたらどうだろうか。

今まで売ってきた洋服の製造プロセスを変えて同じように売るより、フェアに生産された洋服だけを消費者が買うような仕組みを構築できるのでは、と。

デザインもとにかくシンプルに、胸に”FAIR“と書かれているだけ。

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鍵はビッグNGOとのコラボ!

しかし、そうは言っても0から「FairWearのTシャツを買って下さい」と宣伝しても広まりません。そこでチェスニーさんが考えたのが、バングラディシュを中心に活動する、世界最大のNGO「BRAC」との提携。

同NGOは、農業開発・マイクロファイナンス・人権保護・保健など、多岐にわたる活動を展開し、世界的に高い評価を受けています。バングラディシュで、BRACは手仕事による工芸品(ハンディクラフト)製作をする独自のネットワークを持っています。

FairWearでは、工場の労働者の給料を30%増しにし、Tシャツ一枚につき1ドルをラナ・プラザファンドに寄付します。

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他と何が違うのか?

H&Mなどは、既に労働者の給料水準の向上イニシアチブを掲げていたりします。しかし、これらの大手ブランドとFairWearとの決定的な違いは、FairWearは既存の販路(流通チャネル)を利用して展開していく、という点です。

BRACのハンディクラフト事業責任者のフッサンさんはこう語ります。

大きなブランドが0から消費者の元に製品が届くまでのプロセスを変えようとすると、特に途上国の現場では工場内でまずトラブルが起きる。私たちはこのようにビジネスがうまくいかなくなる例をたくさん見てきた。

単なる”優しさ”から労働者の賃金を上げるのではなく、責任感のある商売をする。これが多国間でビジネスを行なう上で欠けていること。0から全て変革していくのではなく、今までの販売メソッドを利用し、エシカル製品を生産。買い手にそれがシンプルに伝わるようなデザインにする。

エシカルファッションの未来は、本来ならこうあるべき姿、”シンプル化”によって明るくなるのかもしれませんね!

9月14日(日)の一週間は、e-Education ProjectのコラボTシャツを販売致します!
Tシャツもしくはトートバッグを1つ購入すると、700円がe-Education Projectの活動費として寄付されます。

詳細&ご購入方法

JAMMINのホームページにTシャツのサイズ・色などを掲載しています。詳しくはこちらをご覧下さい!

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コラボTシャツの詳細を見る »

FastCompany/Forbes/FairWear

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【ルワンダ教育開発Vol.55】テキサス・オースティンに到着ーーパワポ作りでボロボロな自分を救ってくれたのはやっぱり仲間の存在だった https://eedu.jp/blog/2014/09/01/dragon-rwanda-55/ https://eedu.jp/blog/2014/09/01/dragon-rwanda-55/#respond Sun, 31 Aug 2014 22:13:40 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=33142 Photo: Globeimages 皆さんこんにちは。ルワンダでe-Education Projectを進めているドガです。 前回の記事では、アメリカ・テキサスで行なわれるDELLの国際コンペに僕が一人で挑むことになっ […]

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Photo: Globeimages

皆さんこんにちは。ルワンダでe-Education Projectを進めているドガです。

前回の記事では、アメリカ・テキサスで行なわれるDELLの国際コンペに僕が一人で挑むことになった経緯、について話させて頂きました。

今回は、テキサス・オースティンに到着し、国際コンペ決勝に向けて準備を進めたことについてお話しさせてください。

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いざ、決戦の地へ

僕は成田空港を一人で飛び立ち、テキサス州のダラスを経由してDELL本社のあるオースティンに向かいます。ダラス・フォートワース国際空港は世界で3番目に忙しい空港と言われてるほど大きなハブ空港。ですが、ダルビッシュのレプリカジャージーを買おうか迷ってる暇はありません。

そう、決勝プレゼンは明後日に迫っていたのです。ファイナリスト4組のうち2組はアメリカから。他は僕の日本からと、インドからでした。

「まぁインドから来たやつに比べれば、俺の旅なんてたいしたもんじゃないな・・・」

そう言い聞かせながら決勝大会用のパワーポイントをサクサク作っていました。本当は日本で完成させるべきだったのですが、そこはコンペ。3日前にようやくピッチ内容(15分プレゼン15分質疑応答)が教えられたのです。

さらに、アツさんとの話し合いや、国内メンバーのちょうど忙しい時期が重なり、十分な打ち合わせができずに日本を発っていたのです。僕なんてルワンダから日本に帰って来て6日後にはそこからテキサスへ行きました。総移動距離約2万キロの長旅です!

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まさかのチケットがファーストクラスだった件(ただの救い)

Welcome to America

お昼過ぎに決戦の地、テキサスへ到着。空港からタクシーでとりあえずホテルまで向かい、明日の朝に備えました。

アメリカは過去数回訪れたことがありましたが、テキサスは初めて。とりあえずホテルに着いてシャワーを浴び、早速パワポ作りに入ります。

夜ご飯はホテルの中のレストランでとりました。しかし、ここ1週間の疲労と移動がどっと体にのしかかったかのか、頼んだタコライスが全く口に入らない、体が受け付けません。結局一口も食べないまま、僕はお会計をお願いしました。ちなみに当時の僕のBMIは平均を超えた肥満体型。

ウェイター:「お口に合いませんでしたか?」

ドガ:「いえ、ちょっと気分が悪くて。食べれなくて・・すいません残しちゃって。おいくらですか?」

ウェイター:「少々お待ちを」

〜3分後〜

ウェイター:「お待たせして申し訳ありません。お代は結構です。お部屋にお水か何かお持ちしましょうか?」

何という紳士的対応!思わず涙が出そうになりました。これがアメリカン・ビッグ・シンキング、いや、というよりはテキサスシンキングなのか・・・とか考えながら僕はノコノコと自分の部屋に帰りました。

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一人孤独にホテルの部屋で資料作り

仲間の期待を一身に背負って

さすがにもう歩くのもキツかったので、少し仮眠をとりました。しかし、翌朝7時までに決勝プレゼンで使う資料を送らなければいけません。徹夜モードでなければいけないほど時間との戦いになっていました。

しかし、そんな時に大きな原動力となったのは責任感期待感

僕は、ルワンダにいる時から本コンペに一から関わってきました。ガザのプロジェクトをテキサスでピッチするのになぜかルワンダのデザイナーと資料作りに励んだり(笑)、日本とSkypeで繋いでビデオを収録したり。思えばここまでかなり異様なスタイルでのコンペへの取り組みとなっていました。

関わってきた全ての人の期待を背負って、そして何といっても、

ここまできたら負けるわけにはいかない!

そんなハングリー精神が僕を呼び起こしました。

立て!立つんだドガー!!

午前4時、起床。コーヒー片手に一番眠くなる(最後に後回しにしてたのがいけないのですが笑)予算表とファンドレイズのスライドを完成させます。審査員はビジネスのプロたち。曖昧なポイントには躊躇なく突っ込んでくる、というのは国内担当で昨年同コンペを経験したユイカさんのお言葉。

日本との最終確認を終え、午前6時半、ファイナルプレゼン用パワポ完成。

しかし、キツいのはこれから。ほとんど寝てない僕は、決勝プレゼン前日のDELL本社での”エキサイティング”なオリエンテーションがただの地獄と化すのでした・・・

続きはまた来週。
どうもありがとうございました!

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【ルワンダ教育開発Vol.54】テキサスへたった1人で乗り込むことに!?国際コンペ決勝大会で勝つために、ルワンダからアメリカへ! https://eedu.jp/blog/2014/08/25/dragon-rwanda-54/ https://eedu.jp/blog/2014/08/25/dragon-rwanda-54/#respond Sun, 24 Aug 2014 23:00:43 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=32839 東アフリカ・キブ湖から 皆さんこんにちは。ルワンダでe-Education Projectを進めているドガです。 前回の記事では、ルワンダから一時帰国したことについて書かせて頂きました。 この記事では、DELLの国際コン […]

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東アフリカ・キブ湖から

皆さんこんにちは。ルワンダでe-Education Projectを進めているドガです。

前回の記事では、ルワンダから一時帰国したことについて書かせて頂きました。

この記事では、DELLの国際コンペのために僕が日本で行なった準備について書かせて頂きたいと思います。

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そもそもなぜ日本に帰国したのか?

ルワンダでの観光ビザの期限は通常3ヶ月。国外に出ればさらに延長することは可能です。しかし、僕はこの3ヶ月間の滞在に一つのけじめを付ける、ということで日本へ帰国しました。

今回の国際コンペDELL Education Challengeは、ガザでのe-Educationの取り組みについて3日間に渡ってプレゼンします。ガザに行ったことのない僕は、発起人のアツさん(e-Education創設者:税所篤快)から実際の話を聞く必要があったのです。そして、さすがは世界のDELL。ファイナリスト4組で競われる決勝大会の一番の決め手は“インパクト”です、インパクト。

そのため、プロジェクトがガザ地区のどれだけの人に、どういう風に、そして結果どうなったか。これを、日本をベースに中東にいるメンバー、そして日本国内メンバーとディスカッションし、一番効果的なプレゼン方法を考え、絞り出す必要がありました。

この時期に代表はガザへ!

2012年12月当時、中東ガザ地区は隣国のイスラエル軍による爆撃が再開された真っ只中。そんな中、僕は帰国と同時に真っ先に現場を知っているアツさんと上野駅のスタバでミーティングしました。

アツさん:「ドガく〜ん、お帰り〜」

ドガ:「おす!」

アツさん:「ところでさぁ、テキサス(DELL本社・コンペ本会場)行きのチケットってまだ変更できる?」

ドガ「・・・というと?」

嫌な予感がしました・・・

アツさん:「俺さぁ、何か今ガザ行きたいんだよ。向こうでの教師の実習がちょうど終わって、どんな感じなのか見てみたいし」

確かに、DELLのコンペでも最重要視される教師へのインパクトを調べる必要は大いにありました。しかし、コンペ決勝は1週間後に迫っており、既に2人分のチケットは運営側の方に予約してもらっていた段階でした。

ドガ:「アツさん、時間が無いですし、向こうの(国連ガザ)人にインパクト調査は依頼する約束になっているじゃないですか・・・でもちょっと待って下さい。プレゼンの中に現地(ガザ)とアツさん、そして当事者となる先生とのライブ中継、何かもアリかもですね!」

一度「行く」と決めたら滅多にひかないのがうちの税所篤快。その場でDELLの担当者に電話し、チケットの再手配を交渉。が、やはり日程的にどうしてもプレゼンの日に、アツさんがテキサスに行くの、というのは無理ということになりました。

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一番情勢が不安定な時に現場へ乗り込んだアツさん

まさかの超アウェー会場へ一人で乗り込むことに

というわけで、僕はテキサスへ一人で行き、行ったことのないガザでのプロジェクトについて一人で挑むことになりました(笑)。当時副代表だったかいとさん(三輪開人、現在e-Education代表理事)と、ファンドレイズ担当のゆいかさん(久保唯香)と一緒にDELL側からもらった課題をコツコツと、いや、せっせとコンプリートする3日間が始まりました。

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ゆいかさん(左)&かいとさん(右)

正直、ストーリー性は他のチームに比べてずば抜けて完成度が高いと僕は感じていました。

  1. “紛争地区”ガザの不安定な情勢。
  2. “陸の孤島”ガザでは、約9万人の子供達が学習障害(LD)を持っている。
  3. ガザの先生不足。しかし、ガザへの出入りは困難。
  4. テレビ電話を用いたヨルダンとガザ、遠隔での先生のトレーニング

非常に理にかなっているプロジェクトだと思います。

問題は数字

最大の問題は、予算表・資金面でのやりくりなどを表した数字が明らかに不足していたことです。DELL側の審査員は、大手NPOの代表、CSRトップ、営業部長など、少しでも不明点があったらとことん突いてくるような人たちです。

アツさんは現場でがつがつオペレーションを担当し、そのバックでは国内メンバーがサポートをしていました。そのため、現場と国内での細かな数字の勘違いなど、全て整理し、僕一人に託されました。

リベンジ

以前にもお話ししましたが、e-Educationは以前にもDELL社主催のDELL Social Innovation Challenge(現Verb U)でファイナルまで進出を果たしています。しかし結果は4位。

今回は、そのリベンジとしまして、(一番リベンジに燃えていた人間はガザへ行ってしまいましたが・・・笑)僕が団体を代表してテキサスへと向かいます。

「やるからには勝つ!」

気合いを入れて日本を飛び立ちました。

(次回に続きます)

おまけ〜今月のイラスト〜

今月のイラストは、見てお分かりの通り、ルワンダから日本へ、そして日本からアメリカへ長い移動を経てようやくプレゼンに挑みます。

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本日も最後までお読み頂きありがとうございました。

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【ルワンダ教育開発Vol.53】日本へ一時帰国し、体制を整えDELLの国際コンペファイナルに挑む! https://eedu.jp/blog/2014/08/11/dragon-rwanda-53/ https://eedu.jp/blog/2014/08/11/dragon-rwanda-53/#respond Mon, 11 Aug 2014 02:56:19 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=32538 皆さんこんばんは。ルワンダでe-Education Projectを進めているドガです。 前回の記事では、ルワンダからいったん離れ、次の挑戦をすることに関して書かせて頂きました。 この記事では、日本に一時帰国し、活動報告 […]

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皆さんこんばんは。ルワンダでe-Education Projectを進めているドガです。

前回の記事では、ルワンダからいったん離れ、次の挑戦をすることに関して書かせて頂きました。

この記事では、日本に一時帰国し、活動報告、そしてDELLの国際コンペへの準備をしたことについて書き綴らせて下さい。

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帰国して感じる違和感

僕は、約4ヶ月間のルワンダ滞在を終え、日本へ帰国しました。ドア・ツー・ドアで約20時間。羽田空港に降り立った時は、目の前の光景が全くの別世界に見えました。

「あぁ、帰って来たんだな」

蒸し暑い空港内でガヤガヤ言っている人、歌を歌っている人、強引に客を引き寄せようとするタクシードライバー・・・日本とルワンダでは、空港ですが”何か”が明らかに違っていました。

それが今の途上国と先進国の”格差”を生み出していると言えるのでしょうか。経済的なものなのか、文化、人の違い。単一に「国が違うから」では無いような雰囲気を毎回帰国する度に感じます。この”何か”を求めるために僕らは途上国へ行くのであり、それが分かれば面白くない、しかしそれが分かれば話は簡単、と勝手に解釈しています。

面白かったことが一つあります。

ルワンダの言語、キニアルワンダ語で「はい(イエス)」は、「Yegoo(イエゴ)」と言います。現地ではしょっちゅうこの言葉を使っていました。羽田空港で荷物を取り、あまりにも喉が渇いたので、近くのコーヒーショップに立ち寄りました。

僕:「アイスティのM一つ下さい」

店員さん:「かしこまりました。550円になります」

・・・

店員さん:「お待たせしました。こちら、アイスティのMサイズになります」

僕:「どうもぉ、ありがとうございます」

店員さん:「450円のお釣りになります」

僕:「イエゴ」

僕は一人で爆笑していました。

「ああ、俺ってやっぱルワンダ好きなんだなぁ」

離れてみて分かるものはあるものです。

DELLの国際コンペでテキサスへ

帰国したのが11月末。ルワンダでの思い出を振り返る間もなく、DELLの国際コンペファイナル(決勝大会)への出場が迫っていました。

DELLの国際コンペに参加し、ファイナルまで勝ち残った経緯については、過去の記事をぜひご覧下さい。

ファイナルに進出を果たしたe-Education for Gazaは、DELL本社のあるテキサス州・オースティンでのファイナルピッチイベントへ招待されます。さらに毎年DELLが顧客向けに開催する大規模なカンファレンス・DELL Worldへのフリーパスもゲット。

しかし、12月の頭に開催されるイベントまで、残り2週間を切っており、代表のアツさん(税所篤快)も世界のどこに一体いるか分かりません。そんな中、DELL側から様々なタスクが送られて来ており、僕や日本でファンドレイジングなどを担当しているユイカさん(久保唯香)と一緒に処理していました。

「世界への挑戦権を得たのだから、やはりやるからには勝ちたい!」

そんな思いが強くなり、僕は日本で出来る限りの準備をしていきました。

次回からはDELLでのチャレンジ、そして日本でのルワンダプロジェクトの活動報告のお話をさせて頂ければと思います。

ありがとうございました!

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【ルワンダ教育開発Vol.52】次のステップへーールワンダが好きだから、また戻ってきます! https://eedu.jp/blog/2014/08/04/dragon-rwanda-52/ https://eedu.jp/blog/2014/08/04/dragon-rwanda-52/#respond Mon, 04 Aug 2014 14:24:43 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=32417 時は2012年11月中旬。 僕は、ルワンダの国際空港でまた戻って来るであろう国での活動について振り返って考えていました。 SPONSERD LINK 好きだから・・・ 僕はこの国が好きです。だからこそ農業プロジェクトなど […]

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時は2012年11月中旬。
僕は、ルワンダの国際空港でまた戻って来るであろう国での活動について振り返って考えていました。

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好きだから・・・

僕はこの国が好きです。だからこそ農業プロジェクトなども行い、e-Education以外でもルワンダの人と一緒に事業を興したいと考えました。

来週からは、僕のルワンダストーリーパート2を書き綴らせて頂きたいと思います。その前に、DELLの国際コンペについても詳しく書いていきたいと思います。

今後ともよろしくお願い致します!

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【ルワンダ教育開発Vol.51】DELLの国際コンペ、史上最大のアクシデント、農業プロジェクト・・・過去4ヶ月をイラスト4枚で振り返ってみます! https://eedu.jp/blog/2014/07/28/dragon-rwanda-51/ https://eedu.jp/blog/2014/07/28/dragon-rwanda-51/#respond Mon, 28 Jul 2014 11:07:37 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=32275 皆さんこんにちは。ルワンダのドガです。 数ヶ月前から、e-Education Projectルワンダの活動を、漫画家の西アズナブルさんにイラストで描いてもらっています。 今回の記事では、今まで公開してきたイラストをまとめ […]

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皆さんこんにちは。ルワンダのドガです。

数ヶ月前から、e-Education Projectルワンダの活動を、漫画家の西アズナブルさんにイラストで描いてもらっています。

今回の記事では、今まで公開してきたイラストをまとめてみたいと思います。

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4月

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この時、僕はDELLの国際コンペや、試験まで数週間を切った生徒のサポートe-Educationの来年度のプラニングなど、タスクに追われていました。そんな中、やはり一番のモチベーションとなったのは生徒たちの頑張っている姿。僕たちが一所懸命作成したDVDコンテンツを見て勉強している生徒たちでした。

5月

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1994年のルワンダ大虐殺から奇跡の発展を遂げたルワンダ。その知られざる復興の軌跡を、文化政治経済の3つに分けて話させて頂きました。

6月

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そして6月は、e-Education Project史上最大のアクシデント、「パソコン室全焼」の全容を書き綴らせて頂きました。しかし”ピンチはチャンス”。ここで改めて、予想外のアクシデントが日常茶飯事の途上国のプロジェクトでの、臨機応変になることの重要性、意思決定のスピード等を学ぶことが出来ました。

7月

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そして今月は、僕がルワンダで教育と同等に大切だと思う、国民の70%以上が雇用されている農業セクターでのプロジェクトについてのイラストを描いてもらいました。事実、IT立国のルワンダと、ITを使った農村での生産プロセス(ロジスティクス)の改善は、ここからもの凄い効果を生み出すのでした・・・

来週からはさらに農業プロジェクトについて書いていこうと思います。

ありがとうございました!

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【ルワンダ教育開発Vol.50】受験対策の次は農業教育!IT立国ルワンダで挑む新たな挑戦とは!? https://eedu.jp/blog/2014/07/21/dragon-rwanda-50/ https://eedu.jp/blog/2014/07/21/dragon-rwanda-50/#respond Mon, 21 Jul 2014 10:53:36 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=32072 皆さんこんばんは。ルワンダのドガです。 前回の記事では、ルワンダe-Education Projectが中盤に差し掛かった後の展望について書かせて頂きました。 そんな中、僕は同時並行で別の農業プロジェクトを進めており、こ […]

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皆さんこんばんは。ルワンダのドガです。

前回の記事では、ルワンダe-Education Projectが中盤に差し掛かった後の展望について書かせて頂きました。

そんな中、僕は同時並行で別の農業プロジェクトを進めており、これが長期的にe-Educationと深い関わりを持つことになってきました。

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根本の問題解決

ルワンダの人口の約80%は農業セクターに雇用されています。僕は農村部と都市部を繋げるマッチング事業も行なっており、実際の農場での生産性を上げることを目指しています。

農家であれば誰もが直面する生産性という大きな課題。この課題を解決するために、IT立国ルワンダの冠言葉であるICTを活用しようと決めました。

3つの農業課題

ルワンダの農業における課題は大別すると以下3つに分けることができました。

(1)気候の変化に対応できない

ルワンダでは現在、主要作物(じゃがいも・トウモロコシ・キャッサバ等)の収獲損失は25%から40%であると言われています。つまり、農民は劇的に変わる気候や収獲コンディションに対する農業解決策を知らないために、最終的な生産量・収穫量が減ってしまうと言われています(特にポストハーベストーー収穫後の保存方法等です)。

(2)収穫高を評価する仕組みがない

アフリカの農村部では特に、Evaluation (査定)プロセスをする、という習慣がありません。昨年度の収穫高から今年の収獲にどのように繋げていくかなどの評価をしないことから、毎年の収穫量が異なってきます。そのためよく同じ失敗を繰り返す事があり、効率性もあまり上がりません。

(3)マーケットを知らない

ほとんどの農民の人たちは、自分の作物が売れる可能性のある「マーケット」を知りません。そのため、自分の農家で収獲している農産物が今日、どこでいくらの値段で売れているか、という情報を知りません。村と村の間を行き交い売買をすることもありますが、これにはもちろん多大なるコストがかかり、非効率です。

解決策ーーAGRO-FIBA プロジェクト

これら3つの農業課題を解決するために新しく立ち上げた「AGRO-Farm In Bytes Application (FIBA)プロジェクト」。その目的は以下の通りです。

  1. 作物を収穫後にどのように処理し、保存していくかの最良の方法を自動的に、定期的に農民の人たちに提供すること。
  2. 全ての収獲の効率性を高めるために、生産量や保存作物等を中央で管理(Centralise)し、可視化すること。
  3. 農民の人たちが様々な問題をエキスパート(農学者)に聞く事ができ、エキスパートがそれらに解答できるようにすること。
  4. 農民とコーペラ(組合)をリンクさせ、事業となってくるマーケットに繋げること。
  5. 政府・ドナー・NGO・金融/保険機関にこの農民の人たちが情報を共有したりできる機会を提供すること。

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基本はICT

ルワンダの深刻な農業課題を解決するために生まれた「AGRO-FIBAプロジェクト」。この中心となるプラットフォームは、僕が現在一緒に活動しているルワンダのベンチャー企業M-Ahwiii ltdです。

USSDプラットフォームを駆使し、携帯電話端末でテキストメッセージを主に交わし、情報交換等をすることができるアプリケーションを開発しました。これを農民の人たちが使い、コンピュータ(タブレット)を用いてマーケット情報を見たり、収獲方法についても学ぶ事ができるようになっています。農村でITが活用され、さらに彼ら彼女たちの農業生産率が上がるのは一石二鳥となっています。

“情報格差”それは、コンピュータなどで扱う情報を持つ人と持たない人との間で生じる格差のことで“デジタルデバイド”とも呼ばれています。e-Educationでも以前、Webアプリケーションを使った先生どうしのアプリを開発したのは、まさに同じ問題意識からでした。

この農業プロジェクトの活動地域は、首都から車とバイクで4時間ほどの「ザ・田舎」をターゲットにしています。そのため、電源から電子機器の使い方までのパッケージをセットで提供するボトムアップな方法を駆使しています。

言ってしまえば、「農業の教育」に挑戦している新しい事業。e-Educationとも間接的に関わりを持っており、次回からはもっと深くルワンダの可能性について掘り下げて考えていきたいと思います。

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【ルワンダ教育開発Vol.49】プロジェクトはようやく五合目へ!?大使を表敬訪問して今後のサポートを強化 https://eedu.jp/blog/2014/07/14/dragon-rwanda-49/ https://eedu.jp/blog/2014/07/14/dragon-rwanda-49/#respond Mon, 14 Jul 2014 03:19:42 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=31855 皆さんこんにちは。ルワンダでe-Education Projectを進めているドガです。 前回の記事では、僕たちのプロジェクトを使った生徒700人が試験に挑んだ日、について書かせて頂きました。 SPONSERD LINK […]

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皆さんこんにちは。ルワンダでe-Education Projectを進めているドガです。

前回の記事では、僕たちのプロジェクトを使った生徒700人が試験に挑んだ日、について書かせて頂きました。

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ここで終わり・・・ではない!

2012年11月15日。そこから高校生たちの卒業試験は約5日間続きます。

e-Education Projectでの僕の最初のミッションは「最高のコンテンツを作成し、チームを作り、映像授業を提供すること」でした。そのため、今はちょうど一段落したところで、僕とチームメンバーもまずはゆっくり休もうと思いました。

少し話は変わりますが、世界最高峰のエベレスト登山中に亡くなってしまうアクシデントの6割以上は下山中に起きます。山頂まで死に物狂いで登頂しこれまでにない達成感を味わい、そこから下山時に気を抜いてしまい、命を落とすケースが少なくありません。

同じように、僕もここがプロジェクトのファイナルストップだとは思っていませんでした。

ようやく5合目あたり

僕は登山が好きで、富士山にも数回登っています。一般的に、富士山は5合目からのスタートになります。本当の0メートル(1合目)から5合目までは普通に車で行ける道になっているのです。

これが意外とルワンダe-Education Projectと似ていると思います。

9月の頭に僕がルワンダの地に降り立ってから、その道は決して険しいものではありませんでした。というのも、政府との交渉は、時間さえあれば確実に成功する案件だったのです。しかし、実際僕たちに残された時間はたった2ヶ月弱。最高のコンテンツを農村部の生徒たちに届ける、というミッションを早く達成しなければならない状況でした。

そのため、1合目からペースアップし、必要以上のダッシュで今ようやく5合目まで100人抜きくらいのスピードで辿り着いた、という感じです。(桃太郎みたいですが)途中でプロジェクトに参画してくれたチームメンバーもガシガシ僕についてきてくれ、生徒の卒業試験が終わり一段落、まさに”息切れ状態”でした。

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photo credit: utpala via photopin cc

5合目でエネルギーとリソースを補給

山頂がe-Education ルワンダProjectにとって何になるかはまだ定かではありません。しかし、明確なことは一つ。

ここで立ち止まっている暇はない

僕たちは早速、次の一手として、来年からのプロジェクトの拡散方法について話し始めました。もちろん、今生徒たちが受けている試験の結果がe-Educationによって前年比向上した、ということが認められなければ2年目以降プロジェクトをやる意味がありません。

しかし、それは生徒たちを信じて、とりあえず僕たちはサポート体制の強化に乗り出しました。来年以降プロジェクトをもっと多くの地域で広げるために、国際機関や政府団体との連携が必要不可欠だと思ったからです。

以前から交流のあった大使館の方に頼み、当時の在ルワンダ日本大使を表敬訪問。プロジェクトに対するアドバイス、それから大使館が実施している資金援助などのお話を聞きました。

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シナジー効果を生み出すためのネクストステップ

最近の世界経済・企業の動向として、自社のビジネスと全く無関係の業界と手を組む、といった手法が見てとれます。これは多くの場合シナジー効果(相乗効果)を生み出すため、と言われています。

自社には無いビジネスモデルや市場を取り込むことによる市場拡大、イノベーションの創発などを目的としています。同じように、僕はe-Educationという教育課題へのアプローチに加えて、農業分野でも何かアクションを起こしたいと思い始めました。

東アフリカの人口の平均約80%は農業セクターに雇用されているのが現実。子供たちを学校へ送り出すのもやはりご両親の教育・経済的余裕が無いと未だに難しいのが現状です。学費は免除されても、両親に無理矢理農業を手伝わされてる、というケースもよく聞きます。農業は教育と同じくらい深刻な課題だったのです。

まずは農村を回ってのヒアリングから始めることに。教育と農業は一見離れているように見えますが、この新たに始まった農業プロジェクトとe-Educationには深い関わりがありました。

その話はまた来週させて下さい。
本日も最後までお読み頂きありがとうございました!

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