OUR HISTORY
2020年2月1日、e-Educationは創業10周年を迎えました。
皆さまと一緒になって成長してきた10年間を糧に、
「最高の教育を世界の果てまで」というミッション実現を目指します。
e-Educationの映像教育を通して、
これまで3万人以上の子どもに学びの
機会を届けてきました。
創業から10年で、教育支援活動の
規模は1億円に迫りました。
4ヶ国
南アジア・東南アジアの4カ国、バングラデシュ、フィリピン、ミャンマー、ネパールに活動地域を限定し、支援対象者を中学生と高校生に集約し、活動しています。
一時はアジア、アフリカ、南米を含む合計14ヶ国で活動していましたが、活動する国を減らさざるを得なくなり、選択と集中を行いました。わたしたちにとっても苦しく、だからこそ子どもたちの満足いくような教育の成功モデルを作り、もう一度世界中の教育課題解決に挑戦したい、という想いで活動しています。
1024人
長期的に改善を重ね「最高の教育」を
つくっていく要となる毎月寄付で応援くださる仲間、マンスリーサポーターが2020年9月には
1000人を突破しました
インターネットの普及をはじめ、この10年間で途上国における学習環境も大きく変わりました。
私たちは環境の変化に合わせて「最高の教育」の
カタチを進化させてきました。
2010年、私たちは学校や先生が不足しているバングラデシュの農村で、国内初となる高校生向けの映像教育予備校を立ち上げました。
2015年を過ぎると、バングラデシュをはじめとした途上国の農村でもスマホが普及し始め、私たちもパソコンからタブレットを活用した教育に切り替えます。
2017年には、映像教育に特化したタブレットを中国・深圳の企業と共同開発しました。これまで作成した映像教材を数百本をタブレットに詰め込み、最高の教育をいつでもどこまでも持ち運べる。そんな未来を目指しました。
2019年には、学びの質を上げるためのアプリケーションを開発しました。映像授業とテストの受講結果がオンライン上に記録され、途上国の受験生たちが今何をしているのか、遠く離れた日本からもリアルタイムで分かるようになりました。
現在は新型コロナウイルスの影響を受けて苦しい状況下にある、都市部の大学生と農村部の受験生をつなぐオンライン家庭教師事業を立ち上げました。私たちはこれからも社会環境の変化に合わせて、最高の教育をアップデートし続けていきます。
「僕は貧乏だから、大学に合格するなんて無理です」
バングラデシュの農村で出会った高校生は、泣きながら夢の難しさを語ってくれました。
小学校に通うことが当たり前になりつつあったバングラデシュで目の当たりにした教育課題。
大学進学を目指す村の高校生を応援してくれる人はおらず、教育支援に終わりがないことを痛感しました。
それでも彼らの涙を止めたい。見過ごされがちな教育課題を見過ごしたくない。
こうして私たちの挑戦は始まりました。
2010
創業の原点
2010年、当時グラミン銀行のインターン生だった税所篤快と株式会社マザーハウスのインターン生だった三輪開人は、バングラデシュの農村を訪れた時、家族のために大学進学を目指す高校生たちに出会いました。
「最高の先生をDVDにして届ければ、先生がいなくても大学進学は不可能じゃない」
2人が高校生の時に受講した東進ハイスクールのモデルをヒントに、首都ダッカにある有名予備校の人気講師の授業を撮影し、寄付でもらったパソコンと一緒に映像授業を村へ届けました。国内初の映像予備校が農村に誕生したのです。
1期生のダッカ大学合格
第1期生の高校生32人のうち18人が大学受験合格、うち1人が最高学府のダッカ大学へ進学。
高校生たちのいたハムチャー村では約40年ぶりに難関国立大学の合格者が誕生し、現地の新聞でも大きく取り上げられ、「ハムチャー村の奇跡」と讃えられました。
2011
2年連続合格
2年目を迎え、ハムチャー村で体験授業を行うと、去年の成果を聞いた生徒たちが集まり、教室はすぐ満員となりました。現地のNGOが設立したインターネットカフェとも連携して他の貧しい地域でも映像授業を提供し、2年連続で難関大学へ合格者が誕生。
2012
「5大陸ドラゴン桜」
「5大陸ドラゴン桜」をスローガンに掲げ、ヨルダン、ルワンダ、パレスチナ(ガザ)、フィリピン(マニラおよびミンダナオ島)、インドネシア、ミャンマーで新しい映像教育プロジェクトを開始する。
東京大学・京都大学と
映像教育の開発効果を測定するために、東京大学・京都大学と共同研究を実施。
東京大学・京都大学と
映像教育の開発効果を測定するために、東京大学・京都大学と共同研究を実施。
2013
世界の果てまで
ハンガリー、ベトナム、カンボジア、スリランカ、パラグアイ、ラオスなど世界各地にプロジェクトを展開。
2014
世界銀行と協働
バングラデシュにおける中学生の理数科強化を目的とした「e-Science Project」を世界銀行と共同実施。農村に理科の実験器具が不足している中で、実験の様子などをまとめた約600本の映像教材を作成しました。パイロット事業として、全国40の学校の中学生約500人を対象にDVDを提供。2014年は、高校生の大学受験から中学生の理数科強化まで、若者たちに希望の授業を届けるため活動の輪を広げました。
2015
難関国立大学合格者100名
バングラデシュの難関国立大学に合格する学生が100名を超えました。
NPOが国際会議を開催
e-Education主導のもと、バングラデシュで「第1回デジタル教育カンファレンス」が開催。映像教育をバングラデシュ全土に発信するためには、デジタル教育を国家政策として行う必要性があると考え、中央銀行総裁や教育大臣、ダッカ大学学長をはじめとした教育の未来を担うリーダーと、日本の教育企業をカンファレンスへ招聘。教育課題の解決に向けて話し合いがなされ、デジタル教育を全国へ普及するためのプラットフォーム構想が本格的に始動しました。
2016
テロ事件を受けて
2016年7月1日。バングラデシュの首都ダッカでテロ事件が発生し、日本人8名が死傷。犯人はバングラデシュの優秀な若者だったという悲しいニュースを受け、これまで現地の高校生たちの大学受験をしていたe-Educationの在り方を問われる年となりました。
日本人の渡航が大幅に制限される中でも遠隔でプロジェクトを進めた結果、団体史上初となる女子学生6名がNo.1国立大学であるダッカ大学へ進学。合格者たちから「いつか日本に恩返しがしたい」という言葉をもらい、今後も両国の架け橋となれるような団体を目指していくことを誓いました。
フィリピンで新興出版社啓林館との協働事業が、JICAの民間連携案件に採択される。
テロ事件を受けて
2016年7月1日。バングラデシュの首都ダッカでテロ事件が発生し、日本人8名が死傷。犯人はバングラデシュの優秀な若者だったという悲しいニュースを受け、これまで現地の高校生たちの大学受験をしていたe-Educationの在り方を問われる年となりました。
日本人の渡航が大幅に制限される中でも遠隔でプロジェクトを進めた結果、団体史上初となる女子学生6名がNo.1国立大学であるダッカ大学へ進学。合格者たちから「いつか日本に恩返しがしたい」という言葉をもらい、今後も両国の架け橋となれるような団体を目指していくことを誓いました。
2017
カシオ計算機株式会社との協働が開始。翌年の「CASIO サステナビリティーレポート2018」で特集。
支援される側から支援する側に
2017年に発生したロヒンギャ難民問題。隣国ミャンマーから70万人近い難民がバングラデシュへ逃れてきた時、国際機関よりも早く支援活動を開始したのはe-Educationの元生徒たちでした。ユーグレナ社にも協力いただき、合計20万食以上の食糧支援を実施。支援を受ける側だった生徒は支援をする側に、社会課題を解決するリーダーへと成長しており、e-Educationの価値を再確認した1年でした。
カシオ計算機株式会社との協働が開始。翌年の「CASIO サステナビリティーレポート2018」で特集。
2018
事業領域を明確化し、南アジア・東南アジアの4か国、バングラデシュ・フィリピン・ミャンマー・ネパールに活動地域を集約。
最高の教育を手のひらに
2018年度より一人 1台、タブレットを支給することができました。このタブレットの導入により、生徒一人一人が自分の理解速度に合わせて映像授業を視聴することが可能となり、より生徒のニーズにあった学習が提供できるようになりました。
NTTコミュニケーションズとのCSR協働開始。翌年の「NTTコミュニケーションズグループCSR報告書2019」で特集。
「LAMP」始動
ロヒンギャ難民問題によって関係が悪化したバングラデシュとミャンマー。いずれもe-Educationの活動国であり、両国の若者たちが手を取り合う未来の実現に向けて、新しい実践型教育プログラム「LAMP」が始動。
日本を含む3カ国の若者が、それぞれの国を巡りながら、各国の社会課題と向き合い、全員で力を合わせて課題解決の方法を模索しました。
NTTコミュニケーションズとのCSR協働開始。翌年の「NTTコミュニケーションズグループCSR報告書2019」で特集。
2019
「ネパールの低所得地域における映像教育を活用した理数教師の指導力向上と生徒の学力向上に向けた仕組みづくり」がJICA草の根協力事業として採択。
10年連続ダッカ大学合格
10年連続でダッカ大学への合格者を輩出。経済的に厳しい農村地域からでもNo.1国立大学に進学できることを証明することに貢献できました。
2020
創業10周年を迎える
創業10年目で、教育支援生徒数が30,000人を突破。
全てを一つに
2020年、これまで作ってきた映像授業、練習問題、テキスト、全てを集約した教育アプリを開発しました。また、新型コロナウイルスの影響を受けて苦しい状況下にある、都市部の大学生と農村部の受験生をつなぐオンライン家庭教師事業を立ち上げ、スマホ1つあれば全国どこからでも最高の教育を受けられるAll in Oneサービスの開発に注力。
未来
教育支援を終わらせる
2010年、3人の大学生から始まった活動は、100人を超えるチームとなりました。バングラデシュでは最高学府のダッカ 大学に10年連続で合格者を輩出し、2020年までに300人を超える現地の若者たちが難関国立大学へ進学しています。
「不可能はない、みんなと一緒なら」
大好きな言葉に、10年分の感謝を込めた一節を加え、次の10年に向かって今できることを一つ一つ積み重ねていきます。
バングラデシュの教育支援事業を完遂し、今度はバングラデシュの仲間たちが他の途上国の課題を解決していく。
そんな未来を作っていきます。