バングラデシュでは、大学進学者のうち農村部出身の学生は10%を下回ります。
特に大学進学が難しい農村部の高校生たちに対して、映像教材および現地の大学生チューターによる
オンライン家庭教師サービスを提供することで、彼らの大学進学をサポートしています。
ISSUE
解決すべき課題
バングラデシュでは、大学進学者の90%以上が都市部の学生であり、農村部の高校生が大学へ進学することは非常に困難です。
この原因の一つが全国で4万人以上の先生が不足していることであり、特に農村部では高校生向けの高度な内容を教えられる先生が足りず、農村部の貧しい子どもたちは良質な授業を受けることができず、教育の機会格差が大きな問題となっています。
2010年、国内最難関のダッカ大学で100人インタビューを実施し、都市部の予備校調査も入念に行いました。
その過程で農村部出身のダッカ大生のマヒンや、カリスマ英語講師のクドビ・ザハン先生など強力なパートナーと出会い、農村部の高校生に最高の授業を届けるため映像授業の撮影に取り掛かりました。
首都ダッカから船で6時間の距離にあるハムチャー村で、初年度32人の高校生に映像教育を提供し、ダッカ大学合格者を含む18人の大学進学を実現しました。現在は、映像授業のモデルはDVD授業からタブレット授業、そしてスマートフォンアプリでの映像授業へと進化し、アプリ上で復習テスト、補講、添削サービスなどを提供しています。
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農村部から毎年難関大学合格者を輩出
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現地法人を設立しノウハウを蓄積
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2万人を超える生徒に映像授業を
届けました
農村部から毎年難関大学合格者を輩出し、世界銀行との共同プロジェクトなども実施。これまでに25,000人を超える生徒に映像授業を届けてきました。
現在は、現地プロジェクトメンバー主導で事業を運営できるようになり、現地法人を設立して映像教育のノウハウを蓄積しながら順調に規模を拡大しています。
また、映像授業による学力向上に加えて、勉強のモチベーションを上げる特別授業や、現地の大学生チューターによるオンライン学習サポートなども行っており、さらに都市と農村の教育格差を無くすための取り組みを続けています。
幼い頃に父を亡くしてから、弟や妹のために多くのことをあきらめてきました。
あるとき父が私の大学進学を心から望んでいたことを聞き、父のためにも進学したいと心に決めました。
e-Educationから学んだのは、勉強だけではありません。
遠くの国から応援してくれているという「温かさ」に、勇気をもらいました。将来は、貧しい人たちのために働きたい。それが父の夢だったからです。ここまで支えてくれた家族や受験を応援してくれた人たちのためにも、大学で勉強を頑張ります。