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こんにちは。e-educationプロジェクトでインドネシアを担当している坂井健です。

前回の記事では僕がインドネシアに来て最初にやったことをお話ししました。今回はインドネシアの東大と言われているインドネシア大学に来て感じたことを綴りたいと思います。

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最高峰、インドネシア大学で学生インタビューを実施

この日、僕はアンケートを取るためにインドネシア大学(通称UI)に訪問。目的はインドネシアの教育をより深く知るためと、ボーダーチルドレンの情報を知るためです。

最初は『学校の卒業試験は難しかった?』、『ボーダーチルドレンについて何か知っていますか?』などの質問をしていました。

しかし、何気なく話しているうちに「私は将来日本で働きたいから今日本で就活しているの」とか、「インドネシアは政治的にまだ課題を抱えているから他国の政治を勉強したいんだ」など、将来の夢についても聞くことができました。

例外なく、みんな自分の夢を持ちそれに向かって一生懸命勉強している印象を受けました。ある人はもう一度学ぶためにUIの違う学部に編入し、ある人は将来国連で働くために公衆衛生を学ぶということも。

UIの生徒にインタビューをしていて気付いたことがあります。それは「自分たちが次世代で国を担う人間になるということ」を多くの人たちが認識していたこと。そして、彼らはまさしく『今』動いているのです。

どの分野でも大きく成長しているインドネシアという国家。その中でも政治、経済、社会と色々な問題を自分で発見し、将来インドネシアを動かしたいと思っている人が実に多いことを感じました。

日本で感じた違和感について

少し話を変えて、僕が日本にいたときの話をさせてください。僕がe-educationに所属することになった時、それを友人や周りの人たちに報告しに行きました。

「就活を辞めて、インドネシア行きます!」

こう言うとほとんどの人の反応は「今じゃなくていいんじゃないの?今行かなくても社会人になってお金を稼いで、色々知識を蓄えてからでも遅くないでしょ?」というものでした。

「若いのだから経験不足」、「まだ時期尚早」と周りは言います。しかし、若いことを理由に、経験不足を理由に、やりたいことを諦めたくなかった。僕が日本で感じた違和感は、この『若い人はまだ挑戦するな』という空気です。

「僕みたいな人を1人でも減らしたい」と社会問題に取り組む学生

僕がUIでインタビューした1人、カリス(Chris Nugroho)という学生を紹介したいと思います。

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向かって左側に座っているのがカリス

彼は9ヶ月慶応大学に留学していたこともあり日本語もペラペラ。幼いころの彼はとても貧しく、毎日の食事もままならなかったそうです。そんな彼は一発奮起してUIを受験し、見事日本語学部に合格しました。彼は次のように言っています。

『日本に留学して日本のいいところ、インドネシアに足りないことがたくさん見えた。日本に就職していろいろ身につけてから将来は僕みたいな人を1人でも少なくしたいんだ。僕がインドネシアを何とかしないと!』

インドネシアの貧困問題を解決するために、現在もう動き始めています。今年の夏も彼が主導でジャカルタ中にある貧困地域を回るスタディーツアーを考案しているとのこと。

これはほんの1例ですが、実に多くの人が将来インドネシアを動かすのは自分だという強い気持ちを持っていることを感じました。そして多くの人が、若いながらも『今』行動しています。

UIには『若いからできない』という空気が流れていませんでした。常に問題意識を持ちながら行動している学生たちを見て、自分も心を打たれました。

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協力先のNGOに出向く

今回のプロジェクトはNGOと協力してプロジェクトを進めることになっています。最初に協力先のCEOの方とお話ししているときに、彼が言った言葉。

「若いのに良く1人で来たね。こういった今の世の中では若い人が自ら立ち上がって、色々なことにチャレンジしなければならないと僕も思うよ。よろしくね。」

僕は、次の世代を担う若い人たちが色々な事に挑戦していくべきだと思っています。若い力で途上国の貧困問題を解決するという強い思いを持って。今回のプロジェクトでも若さゆえのパワーで前へ進んでいきたいです。

[e-Educationプロジェクト]


途上国の教育課題を若者の力で解決する

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