近年、日本には越境児童(海外ルーツの子どもたち:親のいずれかまたは両方が外国出身者である子どもたち)が増加しています。
彼ら彼女たちは、海外から日本へ移住したばかりの時、「どうしてこんなに難しいんだろう?」と言葉や文化の違いに直面し、勉強や学習に難しさを感じてしまいます。
あなたも、海外旅行や仕事の出張で、はじめての国を訪れた際、「こんなに苦労するものなのか」と感じた経験はないでしょうか。
我が子を連れて、海外で育てる暮らしを想像してみてください。
国境を超えて日本へやってきてくれた子どもたちが「自分らしく生きる」ためにはどんな応援が必要だと思いますか?
私たち認定NPO法人e-Educationは、14年間にわたり途上国の子どもたちを支援してきましたノウハウを活かし、途上国から日本にやってきた越境児童の教育支援を新たに始めました。
越境児童が来日した際にぶつかる「壁」と、どんな教育支援が今必要なのかを知っていたただくために、e-Education代表の三輪と、10年以上この分野で先駆的に取り組まれてきた「虹の架け橋 菊川小笠教室」の代表である山下泰孝氏との特別対談イベントを開催します。
本イベントを通じて、虹の架け橋教室×e-Educationの新しい挑戦が、越境児童の学びや成長にどのように役立っているか、その温かい繋がりを感じていただければ嬉しいです。
山下 泰孝(やました やすたか)
虹の架け橋 菊川小笠教室 代表
(NPO法人 静岡県教育フォーラム 理事長)
1955年生まれ。旧金谷町出身。20歳の時、学習塾併設のサバイバル的な活動を行う有限会社を設立、青少年たちの様々な相談・対応を始める。’95年には登校拒否の相談が入り、交流分析を中心にアドラー心理学や認知行動療法等を学び、野外活動や交流合宿等を活用して現在まで240名以上の不登校・ひきこもり等の解消に貢献。2010年から「虹の架け橋教室」を運営し、学校編入前の海外ルーツの子どもたち700人以上の就学支援を手掛けてきた。
三輪 開人(みわ かいと)
認定NPO法人e-Education 代表
1986年生まれ、静岡県掛川市出身。早稲田大学法学部を卒業し、JICAに入構。東南アジア・大洋州の高等教育案件を担当。2013年にJICAを退職し、e-Educationの代表に就任。地元に大手予備校がない中で、東進のDVD授業を受けたことで大学へ進学できた原体験があり、バングラデシュで出会った高校生の置かれる状況に共感しe-Educationを創業。
越境児童の受け入れ態勢が整っている自治体は全国で1割程度。支援における主な課題として、支援人材の不足、教科学習(特に算数・数学)の支援不足、そしてコロナ禍による学習の遅れが挙げられています。
e-Educationはこれらの課題を解決するために、各国の仲間たちから日本にいる越境児童にオンラインで算数を教えてもらう取り組みを開始しました。
協力いただいているのは虹の架け橋 小笠菊川教室の皆さん。来日直後の越境児童たちに対して日本語や日本の文化を教え、これまで700人以上の子どもたちが公立の小学校や中学校へ編入できるようサポートされてきた実績があります。
現在、虹の架け橋教室に通うフィリピンおよびネパールの子どもたちに対して、オンラインを活用した算数個別授業を提供しています。e-Educationで長年共に活動してきた仲間たちが講師を努めてくれ、これまで培ってきたノウハウを互いに共有しながら、日々授業の改善に努めています。
虹の架け橋教室とe-Educationの新しい挑戦が始まって数ヶ月。今回のイベントでは、共創にいたるまでの経緯と、現在の取り組みの成果をお伝えしつつ、今後の展望や事業にかける想いを、両団体の代表が対談形式で参加者皆さまへお伝えします。
「『おはよう』など、簡単なことばしか話せない子どもの学校での障壁を知りたい」
「外国に引っ越し連れてきた子どもが生活や勉強する上での困難を知りたい」
「越境児童に関わる支援現場の様子や、当事者の生の声を聞いてみたい」
「グローバル化や多様性が求められる今、他文化への尊重を深めてみたい」
<日時>
2024年8月10日(土)19:00〜20:30(18:55~受付)
※10分程度の延長の可能性があります。
<実施方法>
Zoomを用いたオンライン開催
※お申込みいただいた方に参加用URLをお送りいたします。
<登壇者>
山下泰孝(虹の架け橋教室代表)、三輪開人(e-Education代表)
<参加費>
無料
<定員>
100名
※定員になりましたら締め切りますので、お早めにお申込みください。
※当日やむを得ずキャンセルされる場合は、イベント開始1時間前までにevent[at]eedu.jpにご連絡いただけますと幸いです。([at]は@に変換して下さい。)
皆さんの周りに外国にルーツを持つ方はいますか?皆さんの見えないところでたくさんの悩みを抱え、中には学校に行けなくなってしまう子どももいるんです。
思いのほか身近だけど、知られていないこの問題について、気軽に聞くことができるイベントですので、是非お気軽にご参加ください♪