今回はミャンマープロジェクトの活動の様子をお届けします!
ミャンマーの高校では、卒業時にセーダン試験と呼ばれる試験が実施されます。
日本のセンター試験によく似ており、成績優秀者はそのまま大学に進学することもできるというものです。
しかしその合格率は全国の高校でわずか3割程度。7割近い高校生は高校を卒業することができず、大学に進学することもできません。特に少数民族が暮らす農村地域では先生不足などの問題に加えて、生活言語である民族語と試験言語の違いといった壁が影響し、合格率が10%を下回る学校も少なくありません。
こうした課題を解決するため、e-Educationは2013年より少数民族が暮らすミャンマーの農村地域で高校卒業試験突破のためのサポートを開始しました。
これまでに支援した子どもたちは1,000人。2017年度からは、ミャンマーで最貧かつ試験合格率がわずか数%の学校が多いチン州の公立校での事業が開始。公立校の先生たちと共に、手探り状態から一歩一歩生徒の夢の実現に向けて取り組んできました。
「映像授業での学びを、生徒向けの練習問題制作に活かしたんだ。卒業試験を終えた生徒たちから『先生が教えてくれたことが、試験でも出たよ!』と言ってもらえて、生徒の力になれていると実感することが出来たよ」と笑顔で語ってくれた先生。 少しずつ、成果は生まれています。
また、今年の試験で見事合格をつかみ取った生徒からもコメントをいただいています。
以下でご紹介します。
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「自信を持って試験に臨むことが出来ました」
ー卒業生 トゥラ・ティン・パーちゃん
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現在17歳、チン州の州都ハカにある高校に通っていたトゥラ・ティン・パーちゃん。
3人兄弟の長女で、お父さんは地元の行政で働いている一方、お母さんには職がありません。ギリギリの家計収入で何とか高校まで進学することが出来たトゥラちゃん。大学まで進学したいと勉強に励み、今年3月に行われた高校卒業試験では見事合格をつかみ取りました。
「e-Educationさんの支援のおかげで、初めは怖くて仕方なかった高校卒業試験に自信を持って臨むことが出来るようになっていました。授業の理解も進み、最後の試験ではとても良い成績が取ることが出来たんですよ!」と喜びを表現してくれました。
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こうした取り組みが現地教育局にも伝わり、2019年度には2校目の公立校展開が決まりました。
更に多くの先生、生徒の力に。そしてチン州全体、そしてミャンマー全体にモデルが展開を実現するために。
政府連携の更なる強化を目指し、今後も挑戦を続けていきます。
トゥラ・ティン・パーちゃん
現地の先生方
現地の生徒