今回は、フィリピン、ミンダナオ島プロジェクトのチュータープログラムの様子をお届けします!
フィリピンの中学校には、オープンハイスクールプログラム(OHSP)が存在します。様々な事情(家庭の問題、経済的問題など)から平日の学校に通えない生徒のために週末に開かれる学校のプログラムです。
しかし、OHSPは先生のボランティアで支えられています。そのため、先生の確保が難しく、OHSPは常に先生不足になっていました。ブルア中学校のOHSPでは、1人の先生が1度に生徒80人を受け持つ状況も発生していました。
こうした先生不足などの課題を解決するために、e-Educationは、2017年よりブルア中学校のOHSPでカガヤンデオロ市にあるキャピトル大学と協力し、大学生によるチュータープログラムを開始。OHSPの先生、大学、大学生とカガヤンデオロ市教育局とともに、最高の授業を届けるために取り組んできました。
生徒がチューターに飲み物とお菓子をプレゼントする風景
このプログラムにより、OHSPの学習環境に変化が起きています。
昨年のアンケートでは、チュータープログラムの数学の授業を受けた生徒のうち、97%が数学を楽しく勉強できるようになった、と回答していました。生徒がチューターの大学生にお菓子を買ってあげたり、生徒のFacebookアイコンがチューターとの2ショットになっているなど、学習をするための関係構築が徐々に作り上げられるようになってきました。
現地で担当している山崎真由は「ロールモデルとしての役割」も重要視しています。
生徒の中には、”勉強をした先に何があるのか”、それを想像できない生徒もいます。ですが、実際に勉強をして大学生になったチューターたちと交流を持つことで、学習に対するモチベーションを向上させることができているのではないかと考えています。
オリエンテーションの集合写真
(教育局、キャピトル大学関係者、キャピトル大学生、ブルア中学校教員、e-Educationスタッフ)
先日、チュータープログラムのオリエンテーションが行われました。
キャピトル大学には、教育局やブルア中学校の関係者が集い、チュータープログラムの目的の説明やチームビルディングを行いました。
チュータープログラムの意義を理解し、やる気をもってリードしてくれる大学生もおり、今年のプログラムも期待大です!
現在、このチュータープログラムを一つの大学の協力のもと、一つの中学で行っています。今後はこれまでの2年間のプログラム実績を活かし、他校に展開をしていく予定です。
OHSPの先生が、先生不足の時、専門でない授業を教えざるを得ない先生がいる時、例えばそんな時に頼れる大学生チューターが協力してくれることで、先生やチューターというロールモデルに出会える機会をを少しでも増やせるように、このチュータープログラムを発展していきます。
今後ともe-Educationと山崎真由の応援をよろしくお願いします!