【バングラデシュ&ネパール現地中継】オンライン活動報告会実施レポート
先月2月11日(金・祝)にe-Educationオンライン活動報告会を実施いたしました。
報告会はマンスリーサポーター様向け限定イベントとなっておりますが、皆さまにも報告会での様子を少しだけ共有したいと思います。
代表・三輪からのご報告
代表・三輪からは新職員の加入と長期海外インターン再開という組織の変化や、e-Educationが支援するフィリピンで国際協力の「逆転」への挑戦を株式会社としてスタートしたことを報告させていただきました。
NPOとして途上国の子どもたちの教育を支援し、株式会社で途上国での雇用を生み出し日本の高校生の英語学習をサポートするという挑戦です。
また、e-Educationは現在フィリピン/ミャンマー/ネパール/バングラデシュの4ヶ国で教育支援活動を行っていますが、ITを活用した教育支援でのこれまでの実績とノウハウが評価され、アジアから世界への扉も開かれつつあります。
というのも実は、昨年11月~12月にかけて、代表の三輪は前職でもあるJICA(独立行政法人国際協力機構)より依頼を受け、アフリカ・ルワンダ共和国のICTを活用した教育支援プロジェクトのカリキュラム開発専門家として現地へ渡航し、ルワンダの教育省の方々へe-Educationでの取り組みを共有し、ルワンダでどのような事が可能か、共に何が出来るか等の協議をさせて頂いていました。
そして、この様な日本を代表したEdTech国際協力は、ルワンダだけでなく、アフガニスタンでも新しい共創プログラムを展開しようと取り組んでいました。世界銀行からのオファーを受け、公益社団法人NGOシャンティ国際ボランティア会の皆さまと共に、最高の教育をアフガニスタンの子どもたちへ届ける活動を本格始動したその矢先にタリバン政権が復活し、一時停止してしまいました。また、ミャンマーでもクーデターの影響で思うように支援活動が出来ない厳しい状況が続いています。しかし、代表・三輪は最後に次のように語りました。
”私たちe-Educationは、「ピンチはチャンスに変えられる」と信じています。
コロナの影響を受けても、政権交代やクーデターの影響を受けても、
e-Educationが作ってきた映像授業は決して消えることはありません。
学校が開かれなくても、子どもたちがどこにいても、最高の教育を届けられる映像授業の可能性を今一度信じたいと思っています。
私たちe-Educationは決して教育を諦めません。
アフガニスタンやミャンマーではまだまだ厳しい状況が続くでしょう。
しかし、私たちは教育を諦めません。
ピンチをチャンスに変えつづけていく、これが皆さまにお約束したいe-Educationの姿勢であり、ピンチをチャンスに変えてくれている仲間たちがいるからこそ、e-Educationの活動はまだまだ進んでいくと思っています。”
非公開のQ&A
報告会中、Zoomのチャット内でも参加者の方からの質問に代表の三輪が回答していました。その一部を共有させていただきます。
ーー支援する人数には限度があると思うのですが、どのように対象とする生徒さんを選ばれているのですか?
まず、すべての子どもたちが良質なコンテンツを無償で受けてほしいという思いのもと、僕たちがこれまで作ってきた映像授業のコンテンツはコロナの影響を受けて現在YouTubeで無償公開しており、昨年は約150万人に視聴してもらいました。
一方で、先ほど延岡から報告のあったように、個別にサポートが必要な生徒(例えばインターネットにアクセするためのネット環境やスマホを用意できない生徒)は個別にサポートできたらと考えており、学習環境(家庭収入)と、生徒自身の学ぶ意欲を丁寧にヒアリングして、生徒を選ぶようにしております。
昨年はご支援くださった皆さまのおかげで、252人の生徒を個別サポートすることができました。本当にありがとうございます!
ーー教材を視聴するためのパソコンやスマホは現地で十分に行き渡っているのでしょうか?
10年前と比較すると、スマホやパソコンを持っている村の高校生は劇的に増えました
・・・が、もちろん全員が保有できているわけではなく、そんな彼らのために僕らが作ったコンテンツが全て詰まったタブレットを(皆様からの寄付で)無償提供しております。
ーー支援できる女性の割合が低かったり課題があるのでしょうか。
実はe-Educationの生徒の半分以上は女子生徒でした。一方で、コロナ禍でスマホを使うことができず、僕たちの教育支援が届きにくいこともあり、昨年はじめて女子生徒よりも男性生徒の方が多くなりました。
女子生徒のおかれている状況は決して良くなく、今年度は新たに女子生徒特化のサポートプログラムを作ろうと現地の仲間たちと話しております!
ネパール&バングラデシュ担当・延岡からの報告
報告会開催時、延岡はネパールにいました。写真はネパールのパートナー団体Kids of Kathmandu(キッズオブカトマンズ、以下KoK)のスタッフの皆さんと延岡です。
延岡からは、自身が担当するネパールとバングラデシュでどのような課題があり、どの様な取り組みをパートナー団体とともに行っているか、そしてコロナ禍で大変だったことや、現地にきて感じることなど現場目線での報告をさせていただきました。
ネパールからはKoKのブシャンさんも出演され、学校建設というハード面での支援と、映像授業というソフト面での支援をe-Educationと協働し取り組みを行ってきたことによるインパクトについて語ってくださいました。
バングラデシュからは、元e-Educationの生徒であり、現在はパートナー団体BacBon(バクボン)で活躍するラジョンさんから、自身が厳しい環境にいたときにe-Eduactionと出会い、そして今に至るまでのストーリーや、今サポートしている生徒たちが合格するまでのストーリーを共有していただきました。
またラジョンさんは、”たくさんの生徒がダッカ大学をはじめとする難関国立大学にe-Educationの支援があったからこそ合格することができました。そして、このダッカ大学など難関国立大学合格という成果は、長期的に見ると、生徒や生徒たちの家族の貧困脱却のきっかけにもなります”と、e-Educationの支援が生徒や生徒の家族にどの様な良い影響を与えているのかもお話くださいました。
最後に、報告会では時間の関係上お話出来なかった部分についても、皆さまにも特別に共有したいと思います。
この画像は、延岡が、生徒の学習面だけでなく精神面のサポートもし続けてきた大学生コーチ(オンライン学習コーチ)から、生徒の合格報告を受けたときのチャット画面とミーティング中の写真です。(ミーティング画面の左上:モナジくん、中央下:マルフくん)モナジくんは、2019年度のeedu生徒で、彼自身はバングラデシュの最高学府ダッカ大学には届きませんでしたが、難関国立大学の一つジョゴンナ大学に進学しました。 モナジくんはオンライン学習コーチ制度をスタートさせた初期からずっと継続して参画してくれており、昨年の大学受験支援では5名ものダッカ大合格者を輩出してくれました。マルフくんは、2016年のeedu生徒で、彼自身もダッカ大学には届きませんでしたが、現地パートナー団体職員のアドバイスもあり、コミラ大学に進学しました。昨年の大学受験支援から参画してくれておりマルフくんも5名のダッカ大合格者を輩出しています。彼らのような素敵な大学生メンバーの協力もあり、過去最高となる150名以上もの難関国立大学合格者が誕生しました。そして彼らのサポートを受け見事合格を掴んだ生徒が、また次の受験生の大学生コーチとして参画してくれることも決まりました。その一人が、以前に記事でご紹介したこともあるナジムくんです。 (https://eedu.jp/localreport/211230.html)
(写真左から、延岡・ナジムくん・e-Educationインターン生の今津さん)
今年1月、新たにスタートした大学受験支援に向けて大学生コーチのミーティングが開かれた際、ナジムくんは、「僕の人生は困難なことばかりでしたが、自分を誇りに思えるし、この様なチャンスをくれたことに本当に感謝しています。」と話してくれました。
e-Educationは、「人生に誇りを、社会には思いやりを」というビジョンを掲げています。
最高の教育を届けることによって生徒の未来が開け、モナジくんやマルフくん、ナジムくんのように今度は自分がサポートする側にまわり、誇りを持って生徒に向き合う姿を目の当たりにした時、私たちは本当に嬉しく、この活動に意義を感じています。
そして、たくさんの方のご支援もあり、バングラデシュでの現地自走化も着々と進んでいます。
e-Educationは今後さらに「最高の教育を世界の果てまで」届けるため、まずはバングラデシュでの教育支援を現地パートナー団体が自走していけるよう引き続き伴走します。
そして自走化後は、バングラデシュでの仕組みを応用し、他の国でも教育の機会を待っている大勢の子どもたちに最高の教育を届けていきたいと考えています。
応援のほどよろしくお願いいたします!
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