現地情報

【現地レポート】大学受験支援の進捗と訪日チューターの貴重な体験

能登半島地震において犠牲になられた方々へ謹んで哀悼の意を表すとともに、被災された皆さまへ心よりお見舞い申し上げます。

本ニュースをご覧の方の中にも被災された方がいらっしゃるかもしれません。ご家族を含めて、安全を確保されながらどうか健康でいらしゃいますように、そして少しでも被害の拡大が抑えられることをお祈りいたします。

私たちe-Educationは途上国の子ども達の教育支援を行う団体ですが、「人生には誇りを、社会には想いやりを」というビジョンを掲げています。

社会への想いやりを持つというのは、身近にはいなくても被災された方々を想い自分にできることをしたり、行ったことはなくてもバングラデシュという遠い国の子どもたちを想い寄付で応援したり、“想い”の半径を広げることだと思っています。

私たちe-Educationは、教育という形で“想い”の半径を世界の果てまで広げていこうとしていますが、私たちe-Educationは、応援くださっている皆さまの想いやりによって支えられています。

改めて、いつも想いやり溢れる温かいご支援をいただきありがとうございます。

昨年12月に実施したクラウドファンディングでも401名もの方からご支援をいただきました。 ご支援くださった皆さま、本当にありがとうございました。


本日は、クラウドファンディング終了後の大学受験支援の現状ご報告と訪日したチューターの様子をお届けいたします。


大学受験支援の現状ご報告

先日、ダッカ大学の入試日程が決まったと現地から報告がありました。

2/23、24からダッカ大学の入試がスタートし、続いて他大学も入試スタートとなります。

現在バングラデシュでは入試直前対策を行っており、クラウドファンディングで集まった寄付の一部を活用させていただき生徒を追加募集しました。

約160名の生徒が合格に向けて日々勉強に励んでいます。

その中から2名の生徒を紹介したいと思います。


■Faruk Ahmed(ファルク・アハメド)さん
バングラデシュ北部に位置するマイメンシン出身。
農家を営むお父さんと暮らしていますが経済的に厳しくe-Educationの大学受験支援を受けています。

代表の三輪によるモチベーション・カレッジ(生徒のロールモデルとなるような先輩や社会人、著名人に講演してもらったり、生徒のモチベーション向上のために交流を図る会)開催の際には積極的に質問をしてくれたり、受験勉強のモチベーションも非常に高い生徒の1人です。

教師になるという夢を叶えようと、ダッカ大学英語学部を目指しています。


■Athaullah(アタウッラー)さん
バングラデシュ南東部に位置するチッタゴン出身。
コウミマドラサという教育省からの支援を一切受けずに独自のイスラム教育を独自のカリキュラムで行う無償の学校に通っていますが、ナショナルカリキュラムに沿っていない為、コウミマドラサの生徒は大学受験資格がありません。

しかし今回アタウッラーさんは非公開で通常の高校卒業試験を受け、大学受験に挑もうと頑張っています。

弁護士になるという夢を叶えるため、ダッカ大学法学部を目指しています。

皆さまからのご支援によって、受験勉強に励む生徒たちは、それぞれの夢へと一歩を踏み出そうとしています。

彼らの努力が実を結び、皆さまとともに喜びを分かち合えることを願い、引き続き生徒たちのご支援を何卒よろしくお願いいたします。


日本の高校生に会いにバングラデシュ&フィリピンからチューターが来日!

日本の高校生に会いにバングラデシュ&フィリピンからチューターが来日!

※フィリピンから来日したジャニスさん(左)とハニーさん(右)

e-Educationは、「最高の教育を世界の果てまで」届けていくためにも、現地パートナーのみで教育支援を継続していけるようにバングラデシュやフィリピンにおいて収益事業の基盤構築も並行して行っています。

その一つが、バングラデシュでの英語添削事業「スマートレクチャーコレクション(以下、スマコレ)」とフィリピンでのオンライン英会話事業「スピーキングプラス(以下、スピプラ)」です。

実は、この2つのサービスは日本の企業と協働で、日本の高校生を対象に展開しており、現地での雇用を創出しています。

そして1月、バングラデシュ&フィリピンから、優秀と認められたチューターたちが来日し、スマコレやスピプラを導入してくれている日本の高校を訪問しました。

バングラデシュからはスマコレで添削を担当しているマリハさんとシュベンドゥさん、フィリピンからはスピプラで英会話レッスンを担当しているジャニスさんとハニーさんが来日し、自らのストーリーと想いを日本の高校生たちに語ってくれました。

※ジャニスさん(左)&ハニーさん(右)が、訪れた高校で自らのストーリーを話してくれている様子

特にジャニスさんのストーリーは、日本の高校生だけでなく、聞いていた高校の先生たちの心にも響いた様でした。


家族のために働きながら夢を追うジャニスさんのストーリー

フィリピンでは珍しくありませんが、10人家族という大家族の家庭に生まれたジャニスさん。

ジャニスさんが大学2年生のとき、コロナの影響で、ご両親が仕事を失ってしまったそうです。

大学への学費の支払いと家族を養っていくため、ジャニスさんは働きながら勉強を続けることを決意します。

しかし、2021年の台風で家が倒壊し、それまで一生懸命に貯めたお金は修繕費に消えてしまいました。

それでも諦めることなく働きながら勉強にも励み、ジャニスさんは無事大学を卒業することができました。

ジャニスさんの夢は、海外で英語の先生になること。

一方で、おばあちゃんの面倒も見なくてはならず、ジャニスさんは「おばあちゃんを1人にしたくないから」と、現在はおばあちゃんの面倒をみながら、スピプラのオンライン英会話講師として日本の高校生たちに英語を教えてくれています。


オンライン教育がもたらす国境を越えて育まれる絆

スピプラではレッスン毎にチューターを選べるようになっているのですが、訪問した高校には、ジャニスさんとハニーさんを毎回指名してくれている生徒さんもいました。

これまでに2人のレッスンを受けた生徒さんたちは、目の前に現れた2人に感激し、「ジャニスさんだ!」「ハニーさんだ!」と喜びを顕にし、休み時間にはチューターも楽しそうに生徒さんたちと会話していたそうです。

この様子に、改めて、オンライン教育が現地での雇用だけでなく、国境を越えて絆も生んでいることを実感しました。

今回の訪日でジャニスさんとハニーさんをアテンドしたe-Educationカントリーマネージャーの塚本さんに、フィリピンにおけるオンライン英会話事業で目指していることを尋ねると次のように語ってくれました。

教育の先にある雇用に挑戦していきたいです。

生徒が増えることで現地の雇用も増えて、雇用があることで大学に行くことを諦めずに勉強してみようと思える若者が増えたら嬉しいなと思います。

また日本の高校生にとっても、英語を使うことに抵抗感がなくなって、英語を身近に感じてもらえたらと思いますし、ジャニスやハニーなどチューターとの会話をキッカケに、社会課題に少しでも関心を向けてくれる子が増えたらいいなとも思っています。
オンライン教育がもたらす国境を越えて育まれる絆

※ジャニスさん&ハニーさんに日本の文化を紹介する塚本さん(写真中央)

一人一人の教育支援が国境を越えて絆を育み、社会に想いやりが溢れる未来を目指して、これからも私たちe-Educationをご支援くださいますと幸いです。

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