バングラデシュは現在、人口1億7千万人を超え、経済成長の最中にあります。
しかし教育事情はというと、農村部で高校生向けの高度な内容を教えられる先生が不足している一方で、優秀な先生や予備校は都市部に集中しています。
大学進学者の90%以上が都市部出身と、貧しい農村部出身の高校生が大学へ進学することは非常に困難です。
こうした都市部と農村部の教育格差は、貧困の連鎖にもつながっています。
超学歴社会のバングラデシュでは、高校卒業試験の成績と出身大学が見られることもあり、良質な教育を十分に受けられなかった子どもたちは、待遇の良い仕事に就くことも難しく、大人になっても貧困から抜け出すことができないため次の世代も…といった負のループに陥っているのです。
私たちe-Educationは、このような良質な教育が受けられない子どもたちの大学受験支援を行うことで、子どもたちの未来を切り拓いてきました。
大学受験支援では、映像授業などの教育コンテンツ制作や、大学合格を目指す生徒の学習面と精神面をサポートする「オンライン家庭教師」のマネジメントを行っています。
実は、オンライン家庭教師の多くが元e-Educationの生徒でもあります。
活動を通じ、一人でも多くの生徒が大学受験合格にとどまらない、自信と誇りを持って社会で生きていけるような世界の実現に向け取り組んでいるのです。
またe-Educationは、2017年より、パートナー企業と共に日本の高校生に生きた英語を学ぶ機会を生み出す英作文添削事業を通して、バングラデシュの雇用創出にも貢献しています。
首都ダッカにオフィスを構える現地パートナーとともに、地方の高校生向けに映像授業を届ける活動を2010年に開始してから、2021年度までに8,000人以上の高校生の学習をサポートしてきました。
コロナ禍においては、映像授業に加えてオンラインで生徒の学習面と精神面のサポートをするオンライン家庭教師を導入し、コロナ以前にはバングラデシュ国内2県でしか取り組めていなかった支援の範囲を64県中、59県まで広げることが出来ました。
その結果、12年連続でバングラデシュ最高学府ダッカ大学をはじめとするトップ5に入る大学の合格者が誕生し、その数は累計1,500人を超えます。
そして大学合格を手にしたe-Educationの元生徒が、今度は支援する側になり、後輩にあたるe-Educationの生徒のオンライン家庭教師として活躍してくれています。
また、英作文添削事業ではバングラデシュ内での添削者の採用を通じて、これまでに約400人の雇用を創出しています。
6年間で390校、延べ17万人を超える日本の高校生向けに35万件の英作文を添削しました。
「2024年度までに、バングラデシュにおける大学受験支援事業を自走化する」という目標を掲げ、2023年度も引き続きバングラデシュにおける教育の質向上を図るために映像教材の改善・拡充を現地パートナーや教師と協力して実施していくと同時に、現地パートナーだけで大学受験支援事業を回していけるように、知見の共有やオペレーション改善、組織基盤作りなどの取り組みも強化します。
英作文添削事業は、これまでの経験を生かし、グローバル展開に向けた取り組みを本格化していきます。
世界的に英作文を添削できる教師が不足している中、本事業を通じて英作文作成力の向上と英語への親しみを持ってもらうことを目標としています。
そして各地域における雇用の創出と英語力向上を通じた若者の可能性の拡大にも取り組んでいきます。
募集期間 | 2022年12月8日(木)〜2023年1月8日(木)23:59まで ※募集は終了しました |
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職種(採用人数) | カントリースタッフ(1名) |
対象 | 大学生・大学院生 |
活動国 | バングラデシュ |
活動期間 | 1年間※休学を原則とします(要相談) |
活動開始予定時期 | 2023年4月〜 |
活動内容 |
・大学受験支援事業の企画、運営および評価 ・2024年度以降の事業方針の検討 |
得られる経験やスキル |
・行政や企業等を巻き込み、インパクトの大きいプロジェクト展開ができる力 |
求める人物像 |
・e-Educationの理念や活動に原体験を持って共感していること <目安となる外部試験スコア> |
こんな方におすすめ |
・ソーシャルビジネスを通して途上国における社会課題の解決に挑戦したい人 ・英語が好きで英語教育を通して若者に貢献したいと考えている人 ・忙しさの中から楽しさや意義を自ら見出だせる人 |
待遇 |
【固定額支給】 ・支度準備金:10万円
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選考プロセス |
①応募フォーム回答 |
備考 |
・渡航前に日本国内で事前研修があります |
2021年9月〜2022年8月までバングラデシュ担当カントリースタッフとして現地で活躍してくれた今津千尋さんのインタビュー記事をご紹介します。
【インターン生紹介】バングラデシュで教育支援事業の自走化に挑む神戸大学4年生・今津千尋さんインタビュー