今日は、夏から雨季に向かっているバングラデシュから活動の様子をご紹介します!
バングラデシュはe-Educationが活動をスタートさせた地であり、当時4万人の先生が不足していると言われていました。
その中でも、予備校が充実した都市部に比べ、農村部には大学受験レベルの内容を教えられる先生がいないという現実がありました。
優秀な先生たちは高い給料を求めて都心部の学校へと流出してしまい、その結果、農村部の貧しい子どもたちは良質な授業を受けることができないのです。
首都ダッカを出発し、渋滞に巻き込まれながら進むこと7時間、チャンドプールという田舎町が広がります。
ここチャンドプールに、e-Educationが実際に活動を行っているコーチングセンター(予備校)があります。
コーチングセンターには、テレビモニターやタブレット端末があり、映像教育を通して生徒たちが日々勉強しています。
では実際に、どんな生徒がやってきているのでしょうか。 e-Educationのコーチングセンターに通う現役の生徒、最近の卒業生をご紹介します。
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「ダッカ大学に合格して、将来は大学教授になりたい」
ー現役生 ラジョンくん
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ラジョンくんは7人家族で、お父さんが農業を営み家計を支えています。 もともと、目標であるダッカ大学に合格するためには、家庭教師を雇う必要がありました。 しかし、家庭教師を雇うには相当なお金がかかってしまうため、このコーチングセンターに通い始めました。 1年前からタブレットを使って学習し、授業の内容が簡単に理解できるようになったそうです。将来については、「まずは今の高校を卒業し、将来はダッカ大学で会計学を学びたい。そして将来は大学教授になりたい。」と語ってくれました。
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「正直で素晴らしい大人になりたい」
ー卒業生 ニジュンくん
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二ジュンくんはコーチングセンターを卒業し、現在はチャンドプールGovernment Collegeに通う大学生です。 彼のお父さんは小さなお茶屋さんを営んでおり、暮らしは非常に貧しいため、大学に行くことなど夢にも思っていなかったそうです。ニジュンくんは、「コーチングセンターで勉強し、大学に行けるチャンスを得ることができたことが本当に嬉しい。優秀でも、家庭が貧しいために学べない人はたくさんいるので、こうしたセンターは必要だと思う。」と話してくれました。また、将来の夢について尋ねると「まだわからないけれど、正直で素晴らしい大人になりたい。」と答えてくれました。
生徒たちがどんな家庭環境を背景に、コーチングセンターに通っているのか、見た目ではわかりにくいかもしれません。
生まれつき貧しかったり、女子だからという理由で大学や専門学校へ行くことを反対されたり、背景はさまざまです。
しかし彼らは今、チャンスを掴み、夢に向かって日々勉強しています。
ひとりでも多くの子どもがチャンスを得られるようにこれからも活動していきます!
e-Educationコーチングセンター入学生
卒業生ニジュン君
バングラデシュ チャンドプール村