年次報告会'19集合写真
 
こんにちは!
トジョウエンジンを運営している特例認定NPO法人e-EducationPRインターンの太田です。

6月22日(土)、「4万人の先生不足。途上国の教育格差に挑むNGO〜e-Education 活動報告会’19〜」が開催されました。
当日は、雨の中80名近くのみなさまにご来場いただき、本当にありがとうございました!

現地と日本を行き来して活動している職員や元海外インターン生が、報告会という枠に収まらず、語りつくしました!

今回は、そんな報告会当日の様子をたっぷりご紹介します!

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活動報告会’19

  1. 第一部:e-Educationの立ち上げからこれまでの歩み
  2. 第二部:海外担当職員が語る、4ヶ国の活動報告
  3. 第三部:インターン生が語る現場のリアル
  4. 第四部:ブースに分かれての交流会

今年も新職員が登壇し、熱い時間となりました。
それでは、一つずつ詳しくご紹介していきます。

【第一部】e-Educationの立ち上げからこれまでの歩み

代表・三輪
 
「目をつぶって、自分が受験勉強をしていた時を思い浮かべてみてください」

「これは、街灯の下で勉強する途上国の高校生です。自分の受験生時代の光景と重なった方は少ないのではないでしょうか」

街頭の下で勉強する子どもの写真

そう言ってはじめに登壇したのは代表の三輪。
e-Educationの立ち上げからこれまでのストーリーを語りました。

夜は家に電気がなくて勉強ができない。
昼間は学校に行っても先生がいない。

2010年当時、街灯の下で勉強する高校生にたくさん出会いました。

越えられない大学受験の壁。
家族を幸せにするため、大学に行っていい仕事に就きたいと思っても、諦めてしまう学生たち。

この問題に立ち向かうべく、映像教育をバングラデシュに届ける取り組みがはじまりました。

7年間で250人以上が難関国立大学に進学を果たし、活動は順調に見えましたが、2016年7月1日、三輪が「一生忘れられない」と語る衝撃的な事件が起こりました。

バングラデシュの首都ダッカで発生したテロ事件です。犯人は優秀な若者たち。日本人7名が死傷しました。三輪は、安全のため電気を消して72時間ホテルで待機することになり、こんなことを考えたと言います。

「自分のせいだ」

事件を起こしたのは優秀な若者。これまで高校生を支援してきて、一番近くにいたかもしれない自分は何もできなかったのか。
三輪は活動を休まざるを得ない状況になりました。

しかしそんな時、力を与えてくれたのは現地の仲間たちでした。

彼らのおかげでまた立ち上がることができ、バングラデシュを拠点に活動を再開、現地の大学生を相手にセミナーを開催し、3000人以上と対話をしてきました。

その中でe-Educationの元生徒、シャフィという一人の青年に出会いました。彼は自国の抱える問題に立ち向かい、仲間とともに行動を起こしています。
三輪はその姿に何度も力をもらったといいます。

「シャフィという希望を世界の果てまで届けたい、そのための教育を私たちは届ける」

大学のその先、社会を変える現地の力を育てる教育をこれからも届けていきます。

【第二部】海外担当職員が語る、4ヶ国の活動報告

第二部では、現在活動している4ヶ国の活動を詳しくお伝えするべく、各国を担当する職員と元海外インターンが登壇しました。

バングラデシュ・猪瀬

バングラデシュ・猪瀬

「আস্সালামু আলাইকুম!(アッサラーム アライクム!)」

ベンガル語の挨拶で元気よく登場したのは、今年度からe-Educationに加わった新職員の猪瀬。バングラデシュ担当です。

2018年度は新たに二つの進展がありました。

一つ目は、みなさんの寄付により生徒1人につき1台、タブレットの配布ができるようになったことです。
大教室で映像授業を流すことに比べ、生徒それぞれの理解度に合った勉強を進められるようになりました!

2つ目は、卒業生の「後輩を支えたい」という想いから、インターン制度が始まったことです。
農村部の後輩たちに自分の経験を伝えるなど、e-Educationの活動を一緒に支えてくれています。

また、2019年度は新たにチッタゴンの農村部で活動を開始します!ここはなんと、地元出身の名士や起業家のみなさまの支援で活動をスタートすることとなりました。

そして猪瀬は、卒業生の一人を紹介しこんな想いを語りました。

「リアッドくんは成功の道を歩んでいるけれど、家庭はとても貧しいです。これからも彼のような存在を支援していきたい。第二のリアッドくんを応援していきます。」

ミャンマー・古波津

ミャンマー・古波津

続いてはミャンマー担当の古波津が登壇しました。

30人に1人。

これは農村部のある学校での高校卒業試験への合格者数です。

この数字から、ミャンマーの農村部では高校を卒業すること、その先の未来を思い描くことがいかに難しいかわかります。

その原因は深刻な先生不足
自分が教えていることに自信をもてないけれど、他に先生がいないから自分が教えなくてはならない。自信がなくてももちろん生徒にそんな姿は見せられない。
こんな状況を変えるべく、主に先生向けの映像教材を届けています。

ミャンマーではこれまで私立校で支援してきましたが、2017年には公立校と提携したプロジェクトが実現。
これにより教育庁主体で、より多くの学校にインパクトを与えられるようになりつつあります。

2019年度は新たに2校目となる公立校にプロジェクトを展開し始めました。

そこで出会った先生に想いを馳せ、古波津はこう話しました。

「彼は、他の先生の4倍の授業を受け持っていました。それができるのは、『地方に生まれたとしても夢がひらける』ことを
子どもたちに証明したいからだと言います。こんな熱い想いをもった先生たちとこれからも活動を続けていきます!」

フィリピン・坂井

フィリピン・坂井

引き続き、フィリピン担当の坂井が登壇しました。

フィリピンには、貧困や早期結婚をきっかけに学校をドロップアウトしてしまった子どもたちが教育を受けられる場、オープンハイスクールがあります。

私たちは、オープンハイスクールに存在する先生不足、複雑な教材といった問題に取り組んでいます。

最大の特徴は何と言っても「パートナーシップ」

「行政」「大学」「企業」と協働することで、進学率アップなどの成果を上げてきました。

坂井は
「日本の教育は、海外のノウハウを吸収しながら発展してきたはず。フィリピンとの強いパートナーシップを活かして活動を進めていきます!」
と語りました。

ネパール・三輪

ネパール・三輪

4ヶ国目、最後はネパール。三輪が登壇しました。

ネパールでは、先生が授業内で映像教材を活用するための取り組みが行われています。

現地の先生にとっては、プロジェクターなどの映像機材の使い方もわからないところからのスタート。
しかし今では、より生徒のために活用するにはどうしたらいいか、熱心に考える先生たちの姿があります。

そしてもう一人、熱い想いをもって取り組んでいるのが、今現在もネパールで活動している海外インターンの三笘です。

彼は、ネパールの先生向けに開いたカンファレンスで、現地語を使ってプレゼンテーションを行いました。
もちろん現地語がペラペラなわけではありません。声も震えていたそうです。

しかし、プレゼンが終わると盛大な拍手が起こりました。

熱は伝染する。これこそが、国際協力だ

そう思い出させてくれる瞬間だったと三輪は語りました。

【第三部】インターン生が語る現場のリアル

元海外インターン生

第三部では、元海外インターンの中川が自らの経験を話しました。

中川はフィリピンに1年間駐在し、現在はメンターとして現役海外インターン生をサポートしています。

フィリピンでプロジェクトを進めていた当時は、とにかく試行錯誤の連続だったといいます。

一生懸命つくったテキストは
「リソットカーヨ!(難しすぎる!)」
と言われ、何度も作り直しました。

そうして小さいけれど確実な変化を感じることができたそうです。

日本に帰ってきて気が付いたこともありました。

それは、国内で支えてくれていた仲間、家族、寄付をしてくれる方々の存在でした。

1年間の経験、帰国後の発見を通して中川はこう締めくくりました。

小さなbetterの積み重ねが世界を変える

【第四部】ブースに分かれての交流会

第四部は、6つのブースに分かれ、職員・インターン生と参加者による交流会が行われました。

交流会

それぞれのブースで、時間いっぱい話が盛り上がる様子が見られました!
感想の一部をご紹介します。

「みなさんの熱量に圧倒されました」
「とても勇気と自信を持たせてくれました。北海道から来て良かったです!」
「自分の中でどんなことができるだろうという疑問が消えました」
「質問を通して、現地の声が聞けてよかったです」
「国際協力をしようと思ったきっかけが印象に残りました」
「時間が足りないくらいでした!」

e-Educationからのお知らせ

国内職員の水溜からアンバサダーの紹介がありました。

アンバサダーとは、マンスリーサポーター(毎月寄付で応援するかたち)の方の中から、
「もっとアクションを起こして応援したい!」
という声ではじまった制度です。

チャリティイベントの開催や、会社内での講演会を企画するなど、e-Educationの仲間として様々な方法で関わってくださっています。

アンバサダー

アンバサダーの西澤さんは

「私はお腹が弱く途上国に行って直接支援することはできないけれど、自分のできるかたちで応援しています」

と、笑いを交えながら話してくださいました!

活動国の治安が心配される事件が発生すると、企業や行政からの資金が停止することもあります。

しかしそんなとき、微力でも活動を続けることができるのは、本当にマンスリーサポーターの方々の支援のおかげです!

途上国の子どもたちをボランティアで応援 »

おわりに

私たちには、海外で頑張る仲間、国内で支える仲間、それを応援してくれる日本の仲間がいる。そして何より、理不尽な環境に屈せず頑張る子どもたちがいます。
今回の活動報告会を通して、このつながりの温かさを実感することができました

これからも活動を続けていくには、皆さまからのご支援やご協力が欠かせません。

月に1,000円で6人の子どもたちに映像授業を届けることができます。

この機会に「寄付」というかたちで、途上国の子どもたちの応援をしませんか?

ぜひe-Educationへの応援・ご協力をお願いいたします!

「最高の授業を世界の果てまで届ける」
これからもよろしくお願いいたします!

途上国の子どもたちを寄付で応援 »

年次報告会写真2


途上国の教育課題を若者の力で解決する

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