photo:The African File
最近、新聞やテレビでも頻繁に「BRICS」という文字を見かけるようになってきたと思います。ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカ、それぞれ成長軌道に乗った新興国の頭文字をとって、「BRICS」と総称されています。
これら5ヵ国は、2002年のGDP全てを合計しても米国の4分の1に過ぎませんでした。しかし、2039年には米国、日本、ドイツなどの先進6ヵ国のGDP合計を上回るとも言われています。
今回は、そんなBRICSの各国で一番儲かっている企業を5つご紹介したいと思います。
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Banco do Brasil(ブラジル)
Forbesによると、Banco do Brasilは、総資産額5160億ドル(約50兆円)で、ブラジル国内最大の銀行であることはもちろん、南米でも最大規模を誇るメガバンクとなっています。
1808年に生まれ、それ以来ブラジルの貨幣を製造し、国内市場にお金を出回し続けてきました。ブラジル政府が銀行をコントロールしていますが、株は市場で取り引きされています。
現在はニューヨークやマイアミなど世界各国に支部があるそうです。
Gazprom(ロシア)
Gazpromは、ロシア最大の会社であると同時に、世界最大の天然ガスを抽出している企業でもあります。総資産額は3030億ドル(約30兆円)で、その額はロシア最大の銀行を上回っているのです。
1989年に、ソビエト連邦のエネルギー省が持っていた資産を全て引き継いで始まった企業なので、歴史は意外にも浅いのですがその規模は今でも世界最大です。
ロシア政府が基本的にはコントロールしていますが、一部は民営化され、現在GazpromはロシアのGDPの約10%を占めています。
State Bank of India Group(インド)
インド最大の銀行State Bank of Indiaの総資産額は3690億ドル(約36兆円)です。
1806年に、まだイギリス領だった際に創設され、それ以来他のインドの銀行と合併を繰り返しました。現在は、インド政府がコントロールしており、インド国内だけで18,000もの支部が存在し、157の国際支部が世界32ヵ国で運営されています。
ICBC(中国)
The Industrial and Commercial Bank of China(ICBC)は、Forbes誌から、世界で5番目に大きい会社となっています。
総資産額は2兆ドル(約190兆円)と、BRICSの中でも群を抜いています。しかし、ICBCは2005年に創設されたばかりで、2006年には当時史上最大の株式公開で、210億ドル(約2兆円)集めました。
Standard Bank Group(南アフリカ)
Standard Bankは、1862年にイギリスのStandard Bank(現スタンダードチャータード銀行)の子会社として設立され、南アフリカでのダイアモンドと金の発見などから急激に成長を遂げ、総資産額は1850億ドル(約18兆円)となっています。
途上国を引っ張っていく「BRICS」
多くの途上国で、すでに大企業が生まれ始めていることは事実です。一国の経済が成長し、GDPが伸び、テクノロジーが向上、そして生活水準も上がることで、より多くのビジネスチャンスが企業には見えてきます。
内需をまずは高め、世界に挑戦していくことで、途上国企業も企業規模で対等なフィールドに立てる世界もそう遠くはないでしょう。
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