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みなさん、こんにちは!現在、e-Educationミャンマープロジェクトを立ち上げ中の神田外語大学4年の小沼武彦です。この記事では、僕の昔の話を少しさせてください。

友達は0人でいじめられっ子、テストで学年ビリの成績をとったことがある僕が、e-Education を通してミャンマーに行くことを決意するまでのお話です。

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何もかも真っ暗だった中学・高校時代

僕は中学生の時、いじめられていました。田舎の小さな中学校だったので、当時学年を仕切っていた友達とケンカをすると、幼稚園からずっと一緒だった友達が一人ひとり離れていきました。

ケンカから約2か月後、僕には友達が一人もいなくなりました。

漫画のような話ですが、いじめっ子たちに体育館裏へ呼び出され、ケンカになったことがあります。次の日、先生に呼び出され、「なんだろう?」と思うと説教が始まりました。口裏を合わせた彼らが先生に報告し、全面的に僕が悪くなったのです。

人間不信。周りも先生も信用できなくなりました。

高校に入学して1週間が経った頃、僕は1年生の全教室をまわり、教壇の上に強制的に立たされ、自己紹介を強いられることも。立って自己紹介をしないと殴られました。噓みたいな本当の話です。

誰も信じられない。人間不信から教師嫌いになり、何のために勉強すれば良いかもわからず、気が付けば成績は学年ビリになりました。

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(高校時代の成績表)

勉強の面白さを教えてくれた恩師との出会い

そんな真っ暗な毎日の中に光を見つけることができたのは大学1年生の時。恩師である柴原智幸先生に出会いました。

「この世界には正解が1つじゃないことが沢山ある。いろんな角度から世界を見て、一緒に考えてみましょう」

海外のニュースから様々な世界の見方を教え、一緒に考えてくれた柴原先生。先生の授業は、答えのない問いを投げかけるものがほとんどで、「いじめられること」を当たり前のように受け入れてしまっていた自分には目からウロコの授業でした。先生との出会いから、視野が広がり、勉強が好きになりました。

日々考える機会に恵まれ、様々なことに気づくようになりました。ささいな気づきが積み重なり、毎日がワクワクし、すべてのことが色づき始めました。高校までのように覚えるだけが勉強じゃない。自分で問題を見つけて、悩み、友人に話し、また悩む。こんな楽しいことないじゃないか。

勉強が大嫌いだったのに大好きになれた。この経験を多くの悩んでいる子供達に届けたい。そう考え、教育に関心をもつようになりました。

「ボランティア」の答えを探すためにガーナへ

柴原先生と出会い、国内外の様々な社会問題に触れる中で「ボランティアって何だろう?」と考え始めました。「ボランティアとは自己満足ではないか?」恥ずかしながら、そう考えていました。

「社会のために」ってよく聞くけど、人間は自分のためになることしかしない。そう考えると、ボランティアもやっぱり自己満足が目的なのでは?こんなことをしばらく悩んでいました。

モヤモヤする悩みを解消するために、大学2年生の冬、僕は教育ボランティアとしてガーナに行くことを決めました。自分は何かできるはず。そう思いながら、期待を膨らませてガーナに降り立ちました。

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ガーナの教授から教えてもらったボランティアの意義

現実はそんな甘いものではありませんでした。圧倒的な経験不足。僕は足手まといでした。

ただ、このままでは日本に帰れないと思い、ずっと気になっていた「ボランティアっていったい何なんだ?」という質問を、偶然知り合った現地の教授に投げかけました。

「僕の行っているボランティアは先進国からの価値観の押しつけに思えてしまう。現にあなた達は、僕が行っているようなボランティアを必要としていない。けれど、先進国の人々は一方的に必要だと思って、僕のように現地にきている。これは価値観の押しつけ、自己満足ではないか?」

教授は真っ直ぐ僕を見つめて答えてくれました。

「そうだ。僕たちは君を必要としていない。けど、君を受け入れることによって手に入るお金でしか僕たちは変われないんだ。」

僕の中で何かが変わりました。ショックを受けましたが、同時になぜかモヤモヤが晴れていきました。

「そうか。僕はボランティアとは一方的な支援だと思っていたのかもしれない。僕はこの地で多くのことを学んでいる。でも、彼らも僕のお金で生活している。自己満足でいいじゃないか。それで彼らが少しでもいい方向に進むなら。ボランティアって相互補完の活動なんだ。一緒に進んでいく協力なんだ」

ガーナに来て良かった。心が、震えました。

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ガーナの子どもたちから教えてもらった大切なこと

もう1つガーナで教えてもらった大切なことがあります。それは勉強する意味です。僕はガーナ滞在中、子どもたちが一生懸命勉強している姿に終止感動していました。

子どもたちは教科書を持てない環境にも関わらず、勉強熱心でした。必死で僕の説明をノートに取る。そこである疑問が生まれました。

なぜこの子たちは、これほどまで熱心に勉強するんだろうか?実際に質問してみたところ、ある学生から驚くべき答えが返ってきました。

「To be a good person」

この答えが僕の価値観を変えました。本当に大切なことを教えてもらいました。物に恵まれていない子どもたちがこんなにきれいな志を持って勉強している。僕も頑張らなくちゃ!!こう思うようになりました。

この体験をもっと深くまで掘り下げたい。大切なことを教えてくれた人たちと一緒に活動したい。綺麗な志を持った彼らに何かしたい。想いはどんどん膨らんでいきました。

夢からドンドン離れてしまった就職活動

教育の面白さを多くの人に伝えたい。機会に恵まれない子どもたちにチャンスを与えたい。こんな「夢」をもって就職活動に挑みました。

しかし、いざ就職活動を始めると「夢を追うこと」が「会社を選ぶこと」になっていきました。ブランド力のある会社に入りたい。周りからすごいと言われる会社に入りたい。嫌な自分に近づいていきました。

そんな時、偶然e-Educationの募集を見つけました。海外で誰一人知り合いのいない環境で、0からプロジェクトを立ち上げるポジションの募集。これだ。夢を追いかけよう。すぐに応募を決めました。

修行がしたいんです。修行させてください!

書類選考を通過して採用面接の機会を得て、代表の税所さんと副代表の三輪さんに思いをぶつけました。

いじめられてきたこと、柴原先生のおかげで勉強の楽しさに気づいたこと、ボランティアについてガーナで考えたこと、子どもたちの力になりたいことをありのまま伝えました。そして最後にもう1つ。

「こんなことは面接で言ってはいけないんと思うんですが・・・修業がしたいんです。修業させてください!」

今、考えると面接でこのように言ったことはおかしいなと思いつつも、正解だったと思います。

ガーナの経験から、今すぐ途上国の人たちの役に立てないことは分かっていました。ただ、現地の人と協力しながら事業を行い、将来更に多くの子どもたちにチャンスを届けるための修行をしたい。これがe-Educationへの参加を希望した大きな理由でした。

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ミャンマーの子どもたちに教育(チャンス)を届けたい

税所さんや三輪さんと相談し、ミャンマーで新しいプロジェクトを立ち上げることになりました。僕がぜひ行きたかった国の1つでした。

ミャンマーはこれまで閉鎖的だった国。多くの子供たちにチャンスが行き届いていない問題が想像できました。多くの子供達は少しのキッカケで劇的に変われるのに、それが今届いてない気がしました。

チャンスがないから、多くの子供達が世間から「だめな子」、「落ちこぼれ」というレッテルを張られ、彼らは自分の可能性を信じられなくなるのだと思います。僕自身もそうでした。

そんな子供たちに教育(チャンス)を届けたい。柴原先生が僕に勉強の楽しさを教えてくれたように、ガーナの子供たちが僕に勉強する意味を教えてくれたように、僕もミャンマーの子供達に何か一つでも良い影響を与えたいと思いました。

僕にしか出来ないことがある。そう信じてミャンマーへ。

僕は決して優秀ではありませんし、学校の魅力を上手く伝えることができません。友達がいなくなり、成績がどんどん下がっていった学生生活は苦い思い出であり、今でもたまに胸をしめつけます。

ただ、そんな痛みから得た学びがミャンマーの子どもたちにチャンスを与える「キッカケ」になるのであれば、それほど嬉しいことはありません。

いじめられっ子、成績ビリだった僕にしか出来ないことがあるはず。そう信じて、ミャンマーへ行ってきます。

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途上国の教育課題を若者の力で解決する

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