こんにちは。e-Educationプロジェクトをインドネシアで行っている坂井健です。前回の記事では場所探しでジャカルタ中を駆け回った記事を書きました。
インドネシアにいる記事もまもなく終盤。僕はジャカルタで撮影を終えた後、マレーシアに移民した子たちにこのコンテンツを届けに行きます。今回は撮影が始まってからの記事です。
DVDコンテンツの撮影の様子
最高のコンテンツの撮影開始
「インドネシアで最後の仕事か。意外と短かったなあ。」
出国してからちょうど3週間たった日の朝、僕は朝ご飯のナシゴレンを食べながらこんな思いにふけっていました。今日は授業撮影の1日目。一昨日場所は決まり、今日から本格的に撮影が始まります。
朝ご飯を食べた後、昨日準備した「撮影セット」を持って出かけました。待ち合わせは撮影場所である塾の前。渋滞はなかったものの、まだ1回しか行ったことなかったので少し道に迷いました。少し早く出ていればと思ったのも束の間、先生は集合時間から30分遅れて到着。
インドネシアの人たちは集合時間にルーズな人が多いと思いながらも、いつも通りなので慣れています。先生は少し悪いと思ったのか、「Sorry…」といいながら中に入っていきました。
1日目は打ち合わせやリハーサルを行ったため、実際の本番に入ったのは撮影を始めてから約2時間後でした。
何とか撮影が終わり、一段落。いつの間にか5時間近くが経過し、夕立が今にも降るぞと言わんばかりの天気になっていました。この日の撮影は終わり、オーナーの方にお礼をいって帰途につきました。
次の日も撮影は6時間でした。先生は疲れを見せず元気に、笑顔で撮影に応じてくれていました。毎日のように撮影し、全ての撮影が終わったのは場所が決まってからちょうど1週間後のこと。
「ありがとうございました。」と、約束していた謝礼を払い、場所を提供してくれたオーナーの方に挨拶も済ませ、残るは編集作業だけとなりました。
予想以上に大変だった編集作業
編集作業はかなり時間がかかる作業でした。ビデオをパソコンに取り込むのも時間がかかるし、パソコンで1度録画したDVDをチェックしなければなりません。
最初は先生が詰まったところや、変に空いた間などをカットしていたのですが、できるだけありのままの「授業」を届けようと思い、カットは最小限にとどめました。
20時間近くした撮影に対して、編集では倍の40時間近くかかった気がします。最初の方はやり方がわからず、何回もGoogleで調べたり、マニラで活動していた秦くんや、ルワンダのドガくんに助けてもらっていました。
本当にDVDを使うの?今までの枠組みにとらわれない
e-EducationではDVD授業を提供していますが、今回のプロジェクトではインドネシアからマレーシアに授業を持って行かなければなりません。撮影したものを全てDVDに焼くと、100枚近くになる計算でした。
100枚ものDVDを持ち歩くのは厳しいと判断し、DVDに焼かずにUSBを使ってマレーシアに持って行くことに。今まではDVDを使っていたのでDVDでなければという固定概念にとらわれていましたが、よく考えればUSBでも十分に同じ役割を果たすことができると考えて今回はUSBを使いました。
何とか出国前日までには形にすることが出来たDVD授業。振り返ると色んな事がありましたが、現地の子どもたちの笑顔を考えると、それも良い思い出に変わりました。
最後にまだやらなければならないことが
撮影の真っただ中、僕は朝早くからタクシー乗り場でインドネシア人の友達を待っていました。今日は移民局(日本で言うパスポートセンターのようなもの)に行く日。
移民局に着き、中に入ろうとしたとき入り口の警官に止められて、いきなり怒鳴られました。
「おい!そこのお前中に入るな!」
「・・・え?」
何もしてないのになぜ怒鳴られなきゃいけないんだ・・・。予想だにしていなかった彼の言葉に呆然と立ち尽くし、恐怖さえ覚えました。
そこには「文化の壁」が立ちはだかっているのでした。
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