皆さんこんにちは!ルワンダで農村部の生徒達にフェアな教育機会を提供するために日々走り回っているドガです。
前回の記事では、「kLab」のアレックスさんへの事業連携にむけたプレゼンテーションが思わぬ結果に終わった事について書かせて頂きました。
今回は、アレックスさんがプロジェクトを進める協力なサポートをしてくれたことと、e-Educationに新たなメンバーが加わったことについて書き綴りたいと思います。
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とても重要なことを忘れていた
政府との交渉を諦め、ルワンダの教育NGOとの提携に突っ走ったことは良かったのですが、僕が肝心なことを忘れていたことを、アレックスさんは指摘してくれました。
まだ出会って一週間程度でしたが、アレックスさんはe-Educationがルワンダで踏んできたステップについて熟知していました。
アレックスさん:「ところでドガ、その政府の長官には、e-Educationが今後はルワンダのNGOと提携するということについて何か言ったのか?」
ドガ:「いえ、まだ・・・提携がちゃんと決まってからで良いかと思ってましたが・・・」
アレックスさん:「え!?まだ何も言ってないのか!?ルワンダの、特に教育省の人たちは意外とプライドが高いから、それを傷つけるようなことは絶対避けたほうがいい。」
ルワンダ政府の教育省の方々と最後に交渉したときは、e-Educationが正式なリサーチ許可(取得に最低でも3ヶ月を要する)をもらう、ということでした。つまり、教育省の方々は、僕たちe-Educationがまた教育省にこの申請書を提出しに戻ってくる、とまだ思ったままだったのです。
そのため、ルワンダNGOの一プロジェクト下でe-Educationを進めるという方針の変化が、教育省の方々の耳に入れば、自分たちのアドバイスを無視した、と捉えられてもおかしくない、ということでした。
救世主アレックスさん!
アレックスさん:「こういうのは念を押した方が良い。ちなみに教育省の長官や他のメンバーにコンタクトを取ることはできるかい?」
ドガ:「はい、できます!」
アレックスさん:「そっか。では、すぐにコンタクトを取った方がいい。しかし、このままドガがまた教育省に出向いて「今後e-EducationはルワンダのNGOと提携してプロジェクトを進めていきます」と言っても分かってくれないだろうな・・・よし、僕が何とかしよう!」
ドガ:「え!?何とかしようとは!?」
アレックスさん:「あ、実は僕と教育省の長官は知り合いで、何度か仕事も一緒にやったことがある仲なんだ」
ドガ:「本当ですか!ありがとうございます!!」
既にプロジェクトに対する様々な助言とヘルプを頂いている上に、政府の方々との交渉もサポートしてくれるとということで、アレックスさんには“感謝”という言葉以外ありませんでした。
アレックスさんに出会わなければ、今のe-Educationルワンダはきっとここで終わってしまっていました。
最強の青年登場!
これで、教育省の方々からもらっていた課題はクリアできたのですが、肝心のアレックスさんへのプレゼンは失敗に終わり、ルワンダの教育NGOとの具体的な連携案はまだ見えていませんでした。。。
しかし、ここでもアレックスさんが協力なサポートを。彼の知り合いの青年を僕のために呼んでくれていました。
その青年の名はロバート。
アレックスさんに紹介されるまでは、「kLab」の隅の方でパソコンにかじりついていました。
アレックスさん:「紹介するよ。ロバートはKIST(Kigali Institute of Science and Technology:キガリ工科大学)を今年卒業して、今はルワンダのIT企業で働いているんだ。」
小柄な青年はまさしくプログラマーという感じでした。
アレックスさんは僕とロバートを残して、次のアポイントへ急いで去っていきました。
ただのプログラマーでは無かった!
「kLab」でパソコンに向かってひたすらコーディングをしている若者たちを知っていた僕は、なぜアレックスさんがプログラマーのロバートを紹介してくれたのか分かりませんでした。
しかし、ロバートは「自分たちもIT系のNGOを持っている」と僕に言ってきたのです。
そのNGOの名前はRIDI(Rural ICT Development Initiative)。設立されたばかりの団体で、ロバートは社会人として仕事をする傍らRIDIの副代表も務めていました。
もうお分かりの方もいるかと思いますが、この団体の名前を訳すと、“農村部でのICT開発イニシアチブ”となります。
一方、e-Educationの活動内容は、“農村部や貧しい生徒達にDVD教材というICTを使って平等な教育機会を与える”というものです。
RIDIとe-Educationは、団体の概要がとても似ていました。
熱く語る青年、ロバート
提携できないか?
もう少し話をしていると、RIDIは農村部の学校にICTの重要性を伝えるワークショップなどを実施してきたことを知りました。
正直、11月中旬のルワンダの高校卒業試験(大学受験)まであと2ヶ月を切った中、e-Edicationをこの国で始動させるためには、どんな団体と提携しても関係無いと思っていました。
しかし、RIDIは違いました。e-Educationの理念(ITでの教育開発)から非常に似ており、連携すれば最高の形になるとお思いました。
その後、「RIDIには現在8名のメンバーがいて、代表を含めて近いうちに一度会った方が良い」とロバートは言ってくれました。
RIDIの団体の話の後に、e-Educationのこれまでの経緯をロバートに伝えました。
ドガ:「ロバート、もう時間が無いんだ。RIDIとe-Educationで提携して、一緒にメイド・イン・ルワンダの教育イノベーションを起こさないか!?」
ロバート:「Let’s do it!」
初めてのワクワク感
ルワンダに来てからというもの、プロジェクトの進めようとしても何も進まず、スタートさえできない日々にやる気を失いかけました。
しかし、このロバートの「Let’s do it!」という言葉を聞いた時、ルワンダにきて初めて良い緊張の心臓のバクバクを感じました。
「ワクワクする!楽しくて仕方がない!!」
ようやく感じられるようになってきました。
こうしてプロジェクトはやっと本当のスタートラインに立つことができたのです。
次回はロバートのチームとの出会いについて書きたいと思います!
ありがとうございました。
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