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photo credit: whiteafrican via photopin cc

何か簡単に調べたいことがある時に役に立つ検索ウェブサイト「ウィキペディア」。しかし、インターネットへのアクセスがそれほど普及していない途上国ではいまだに頻繁に活用することができません。

そんな中、ウィキペディアの「ウィキメディア財団」と、アフリカの大手通信会社「Airtel」が協働し、インターネット経由ではない、携帯電話SMS(テキストメッセージサービス)からアクセスを可能にするプロジェクト「Wikipedia Zero」を発表しました。

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携帯にメッセージで記事を送る

「Wikipedia Zero」では、7000万人のサブサハラアフリカの人たちにウィキメディアのサービスをタダで提供することを目指します。

アフリカの多くの人たちは、インターネットへのアクセスが限られている、もしくは使った事がありません。しかし、ほとんどの人が、簡易的な携帯電話なら持っています。

インターネットにはつなげず、通話とテキストメッセージの2つの機能だけを兼ね備えている電話なので、このプロジェクトでは、このSMS機能を使って、ウィキペディアの記事を携帯電話に送るということなのです。

使い方は至ってシンプル

このサービスを使うにはまず、「*515#」にダイアル。すると、ウィキペディア記事を読む機能へ招待されます。こうして購読者になった人は、調べたい単語(例:チーター)をサーチボックスに入力します。

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その後、どの単語(例:動物のチーター)を調べたいのか、いくつかの候補が上げられ、その中から自分が探しているものをセレクト。そして、その単語のサブトピックから自分が知りたい項目を選びます。

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調べたい単語を入力し、いくつかの候補の中から自分が知りたい単語を選び抜くだけで、このようにその単語に関する記事を読むことができます。

最終的な記事は、携帯電話のテキストメッセージで送られてきます。

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まずはトライアルからスタート

このサービスは、ケニアで3ヵ月のトライアルから始まります。

南アフリカのテキストメッセージサービスをを開発するNPO「Praekelt Foundation」ともパートナーシップを組み、「Wikipedia Zero」イニシアチブはスタートします。

インターネットが無いなら、既存のプロダクトで同じサービスを提供する。今後もこのような画期的アイデアが、途上国でイノベーションを起こしていく事に期待したいですね。

[Wikimedia Blog]


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