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皆さんこんにちは。ルワンダの農村部の学校でe-Educationプロジェクトを進めているドガです。

前回の記事では、想定外のアクシデント見舞われるも、現地パートナーを信頼して任せることで困難は乗り切れる、ということをお話ししました。

今日は、4校舎目にDVDを届けにいったものの、またアクシデントにぶつかったことについて紹介させて下さい。

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休む間もなく4校舎目へ

ここまでで3校舎。月曜日から連続で毎日往復平均5時間の距離をバスで行き来してきました。

さらに火曜日には、DVDのコピーを学校に配り過ぎたので、そのためのコピーを現地メンバーと一緒に一晩かけてやっていました。道中のバスの中でもプレゼンの資料作りや打ち合わせをしており、ずっとプロジェクトのことばかりを考えている日々。

しかし、DVDコンテンツを実施校で流し、生徒たちが真剣にメモをとる姿や笑顔を見ると、メンバー一同やる気が出ます。

マンモス校へ向かう!

さて4校舎目は、1994年のルワンダ大虐殺の被害を最も受けたニャマガベ群の学校(Nyamagabe Science School)。そこは何と、一学年500人弱、僕らが最高のコンテンツを届ける科学の教科も、約250人の高校3年生の生徒が受講していました。

学校は、バス停がある小さな町から、さらにバイクタクシーで15分ほど離れた僻地に位置しています。周りは草原で、山の向こうには沢山の白いテント、国連の難民キャンプが見えます。

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コンゴ内戦の影響で、ルワンダには日々コンゴ難民が流れてきます。

パソコンは、あった!?

今回は、ニャマガベ郡の近くに住んでいるアレックスと一緒に学校へ出向きました。

早速校長先生とそこの科学の先生とお会いし、話を聞きました。その学校は、ルワンダでも多くの貧困層の子供たちが通っているそうで、アメリカやオランダ政府などからも支援を受けているところでした。なので、パソコン室があり、パソコンもありました。

校長先生:「我が校では、以前30台ほどのパソコンが寄付された。しかし、その半分が一週間も経たないうちに何人かの生徒に盗まれてしまったのだ」

これが途上国の現実なのだ、と改めて感じました。

でも、実はこの話は既にアレックスが電話越しに先生から聞いていた話なので、ある程度の準備はできていました。

パソコンが無くてもスクリーンとプロジェクターで問題無し

バングラデシュやフィリピンのプロジェクトでは、個々の生徒たちがパソコンを使ってDVD授業を見ています。しかし、この学校ではその肝心のパソコンが使用できません。

そこで予め先生と相談して、その学校がイベント用に使っているプロジェクターを使うことにしました。スクリーンに大きく授業を映そうと考えたのです。大講堂へ向かい、そこは既に200人ほどの生徒たちでごった返しており、さすがにこれには僕もアレックスも驚きました。

マイクを使ってこれまで通り、アレックスがプロジェクトの概要を説明します。その間に僕はプロジェクターやスクリーンなどのセッティングを行なっていました。

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大問題発生!

しかし、ここで最大の問題が出てきたのです。

スピーカーが無い・・・!?

最初は意味が分かりませんでした。なぜなら、イベント用の大きなスピーカーはあったのに、音が出ないのです。先生が持っているパソコンにDVDを入れ、そこから授業を見る予定だったのですが、パソコンとそのスピーカーとを繋ぐケーブルが無かったのです!

先生:「ごめん、ここまで考えていなかった。いつもマイクとスピーカーを繋ぐだけで、パソコンの音をこのスピーカーで出すことは無いんだ」

アレックスと相談して、ひとまずマイクと僕が持っていたイヤホンで音を流すことにしました。パソコンにイヤホンを繋げて、そのイヤホンにマイクを当ててスピーカーから音を出す。原始的過ぎて、大音量にしてもうまく最高の授業の音が聞こえません。

:「何か良いアイデアはある、アレックス?」

アレックス:「・・・」

先生:「町に一つだけ電気屋さんがあります。保障は無いけど、そこならもしかしたらこのケーブルが売ってるかもしれません」

:「よし、行こう!」

これ意外にアイデアがあるといったわけでもなかったので、僕はアレックスにその場を託して、一人でバイクタクシーに乗り込み、電気屋さんに行きました。

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photo credit: Martin Alvarez Espinar via photopin cc

さすがはルワンダ

パソコンとスピーカーを繋ぐケーブルなど、日本だとコンビニでも売っているかもしれない品です。しかしここは途上国、ルワンダ。それも、国で一番多くの貧困層が住んでいるニャマガベ郡です。

お店に着くと、学校で撮ってきたスピーカーの写真と、僕のパソコンの穴を見せて、これを繋ぐケーブルがあるか聞きました。

すると・・・

ありました!

思わず「イエス!」とガッツポーズをとってしまいました。

すぐさま学校に戻り、買ってきたケーブルを装着すると、スピーカーからちゃんとした最高の先生の声を届けることができました。まるで映画館のような大講堂で、これだけの生徒に授業を見せているのは、何か変なやりがいを感じました。

これも、普通の先生の授業を何十分も録画していたらすぐに生徒たちは退屈していたでしょう。

しかし、ビデオ撮影時にわざと実験でミスをする、などのユーモアを取り入れた事で、最長30分弱のビデオでも、生徒たちは集中して見入っていました。映像で授業を受ける、ということ自体に新鮮さを感じていたのも事実でしょう。

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失敗から学ぶ

今回は、最終的に生徒たちに最高の授業を届けることができ、それも200人という大勢に映像教育の魅力を届けることができました。しかし、音の件に関して僕は反省しました。

大きな失敗です。外部から見れば、先生がケーブルのことを忘れていた、というだけかもしれませんが、僕もこのことを事前に聞いておくべきだと思いました。

ゼロから何かを、それも途上国でスタートさせる際、全てのことを予想する必要性を感じました。リスクアセスメントと言われますが、どのようなリスクかあるかを一通り整理しておくことが大切です。

DVD授業を放映する上で、学校に電気はあるのか、パソコンはあるのか、など考えられる全てのリスクを事前に調べ、それに基づき最善の準備をしていくことの重要性を今日、改めて学びました。

今回の経験から、僕たちはチェックリストを作り、学校に訪問する度に、それを先生方に聞いています。

失敗してもいい。そこから学ぶことが大切。

逆に失敗しない方が怖い、そうも感じた4校舎目のプロジェクト実施でした。

来週はいよいよ「5校舎で500人」という目標達成となるか、5校舎目に行ったストーリーをお話させて下さい。

ありがとうございました!


途上国の教育課題を若者の力で解決する

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