皆さんこんにちは!
ルワンダで、貧しい農村部の生徒たちにDVD授業を提供しているドガです。
前回の記事では、新たなプロジェクトの進め方として、現地NGOとの提携を目指し、走り回っていたことについて書かせて頂きました。
今日は、必死になって提携先NGOを探していた時に辿り着いた「kLab」と、そこで出会った2人の重要人物について、お話しさせて下さい。
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「kLab」の衝撃!ここが本当にアフリカ!?ルワンダ!?
ルワンダにはいくつもの教育関連のNGOが存在するものの、e-Educationとの提携にはなかなか結びつかず、これといった進展も無いまま時間だけが過ぎていきました。
「今週何も決まらなかったらe-Educationルワンダを諦めます!」と宣言したものの、具体的なプランがあるわけではなく、ルワンダの教育関係者の人たちの話を聞いて回る毎日でした。
そんな中、JICA(国際協力機構)ルワンダのIT専門家の方から、素晴らしいアドバイスを頂きました。
「在ルワンダ日本大使館の前に壮大にそびえ立つテレコムハウのビル最上階にある「kLab」を知っていますか?若いITアントレプレナーたちの集まるコワーキングスペースです。良かったらぜひ行ってみたらどうでしょう?」
一刻も早くNGO連携先を見つけたかった僕は、早速その日にkLabへ行くことにしました。
kLabのベランダからの景色。首都キガリ市内を一望できます
以前ご紹介した通り、ルワンダはIT立国として経済発展することを目指しており、その中心とも言える場所が首都キガリにあるテレコムハウスです。国内で最もインターネットスピードが早い場所と言われており、ルワンダ最先端のIT技術者たちがここに集まっています。
そしてテレコムハウスの中でも、勢いと人気があるのが「kLab」です。kLabはルワンダの若いIT起業家育成を目的に作られた恊働スペースであり、毎日優秀なIT人材が集まって、企業のアイデアを練ったり、プログラミングに打ち込んだりしています。
教育とIT。e-Educationとの相性も良く、何かヒントを得られるのではないかと思い、僕はkLabへと向かいました。
日本のコワーキングスペースと同じくらい開放的で綺麗な施設に驚きました
kLab共同創始者現る!
kLabの中をうろうろしていると、スレンダーな体つきのルワンダ人が僕のところに近寄ってきました。彼が僕たちの今後を大きく左右することとなるkLab創始者の一人「アレックス」でした。パートナーのアレックス、教育省のアレックスに続く、3人目のアレックスです。
アレックス:「誰か探しているのかい?」
ドガ:「いや、特にそういう訳では無いのですが、僕たちのプロジェクトを進めるためのヒントを何か得られるかもしれない、とJICAの人からkLabのことを教えてもらったので来ました」
アレックス:「そうなんだ、どんなプロジェクトなの?」
ドガ:「e-Educationプロジェクトという、農村部と都市部の生徒たちの教育格差、具体的には大学試験対策の差を少しでも縮めるために、DVDを使ってどこでも誰でもルワンダの最高の先生の授業を見れるようにする、というプロジェクトです。」
アレックス:「なるほどねえ・・・」
彼は最初はあまり興味が無さそうでしたが、背水の陣ということもあり、ダメもとで恊働の可能性について尋ねてみました。
ドガ:「いきなりなんですが、kLabとe-Educationって一緒に何かできたりしませんか?僕たちもIT×教育のプロジェクトですので!」
アレックス:「いきなりだね(笑)ITといってもうちは、かなり高度な技術を使った趣旨のプログラムを行っているんだ。でも、もし可能性があるなら面白いかもね。」
ドガ:「本当ですか!ありがとうございます!3〜4日後にまたここに来ますので、その際にもっと詳しく僕たちのプロジェクト、そしてkLabとどんな形で提携できるかについてプレゼンさせて頂けないでしょうか?」
アレックス:「OK!ただ、今週は特に忙しい週なので、事前に何か事業プランでも見せてくれれば、プレゼンまでに目を通しておくよ!」
ドガ:「ありがとうございます!!」
ほんの数分の立ち話でしたが、アレックスさんの柔らかい話し方やスムーズな会話の運び方は、これまで出会ったルワンダの人たちとは随分異なり、とても新鮮で驚きました。
kLabでは毎週起業家たちによるピッチも行われています
更なる素敵な出会い
その後、もう少しkLab内をうろちょろしてると、今度はkLabジェネラルマネージャーのクラウドさんが話しかけてくれました。何もしていなくても話しかけてもらえるという、日本人という一種のブランド力の強さを、途上国では身にしみて痛感します。
クラウドさんは、kLabでスキルを磨く若きアントレプレナーたちのメンターであり、イベントのファシリテーターでもあり、kLabに欠かせない重要な人物です。
彼は韓国に一度だけ行った事があるそうで、発展したソウルに驚いた話で盛り上がったのをよく覚えています。僕にもソウルに良き友人がいるため過去に何度か行ったことがあり、かれこれ数十分間、kLabのベランダで話していました。
すると、クラウドさんから驚きの提案が・・・。
クラウドさん:「ドガ、まだe-Educationルワンダのオフィスとかないんだろ?」
ドガ:「無いです・・・」
クラウドさん:「だったらここで作業してもらって全然構わないよ。こんな素晴らしいプロジェクトをやっている日本の若い人がいれば、他の若い起業家の刺激にもなるだろうしね!」
感激しました。
上の写真からも分かるように、kLabは日本のコワーキングスペースに負けないくらい、全てがキレイに整っていました。高速wifi、カフェ、アクセスの良さ、そして何より同じような志を持つ起業家仲間、仕事をするには完璧と言える空間でした。
本来、kLabを利用するには厳選な審査を通る必要があります。しかし、クラウドさんと意気投合し、日本からプロジェクトを立ち上げるために来たことを高く評価してもらったことで、特別にkLabのオフィス利用を許可してもらったのです。
ルワンダでも有数のITアントレプレナーであるクラウドさん
ここからルワンダの未来を担う人材が日々育成されています
ベランダにも机があり、リフレッシュもできます
様々なストーリーを生み出していくkLab
アレックスさんにプレゼンをするのが4日後の夕方と決まり、2日後には事前資料を作って提出したいと考え、早速準備に取りかかり始めました。
kLabという最高の環境があればきっと作業ははかどるはず・・・と思っていたのですが、思わぬアクシデントもありました。日本人がここで作業しているのが珍しいらしく、嬉しいことではありますが、毎日多くのルワンダ人が僕に声をかけてきたのです。
ただ、このやり取りの中で、アレックスさんをはじめとしたルワンダの人たちとの距離がどんどん近くになっていき、大きなチャンスを感じていました。
肝心のプレゼンの行方についてはまた来週お伝えしたいと思います!
最後のまで読んでいただき、ありがとうございました!
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