途上国できれいな水を飲むことができず、感染症などで命を落とす人は世界中で3万人とも言われています。今回紹介するのは、そのような状況を変えるべく発明されたプロダクト「Solarball」。地球のような丸形のデザインが特徴で、太陽光の力で水を浄化することが可能なのです。
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デザインと機能性のどちらも優れたこのプロダクトを開発したのは、オーストラリア モナシュ大学大学院生のJonathan Liow(ジョナサン・リオウ)さん。アフリカの小さな村できれいな水が飲めない状況に置かれている人々に向けて作ったそうです。途上国では、水が汚いために、病気となったり健康的な食事がとれない状況があることも珍しくありません。
発明のきっかけはカンボジアへの旅で、きれいな水がないことで起こる負の影響を実感したこと。そのようなことから、途上国の人でも使いやすいようなシンプルなデザインで役に立つものを作りたいとSolarballをつくったそうです。ボールの中に水を入れて、直射日光に当てておくだけで、1日3リットルの飲み水が手に入ることになる画期的なプロダクトは途上国で存分に活用できそうですね。
仕組みとしては、容器の中で汚い水分が蒸発されるようになっていて、水滴になることで、きれいな部分と汚い部分を蒸留できます。その水滴をうまく集めることで1日3リットルのきれいな水をつくることが可能になるとのこと。丸形にしたことで360度どこからでも効率よく太陽光を吸収することが可能で、サイズも持ちやすく、電力も使わないのも良いポイントです。
ただ、デザインのために少し問題があるそう。例えば、3リットルでは1人分にも満たず、村や家族の規模を考えると到底足りないこと。また、直射日光にも耐えることのできるプラスチックが必要になってくることです。しかしながら、Solarballは、2011年度の「James Dyson Award」のファイナリストになったプロダクトでもある。
途上国の問題を解決に向かわせるデザインを、これからも紹介し続けていきたいと思います!
[Solarball via treehugger]
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