近年、ITを中心として急成長しているインド。しかし、識字率が50%を下回る地域もあります。夢をもっていてもそれを叶えるすべすらも知らず、私たちが行くことが当たり前な学校に行くことができない子どもたちも沢山います。
そういった子どもたちやその地域の村人と日本、インドのアーティストがコラボし、一緒に創り上げて行く芸術祭が「ウォールアートフェスティバル」(以下WAF)です。
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インド人と日本人が創り上げる「ウォールアートフェスティバル」
学校の壁をキャンバスに様々な絵が描かれています
2010〜2012年はインドの最貧困地域と言われているビハール州スジャータ村で行われ、今年、来年はラーシュトラ州ガンジャード村の学校を舞台に行われます。
2010〜2012年にWAFが行われたニランジャナスクール
2013年度に開催されたウォールアートフェスティバルの目的としては、以下の3つがあります。
- 貧困地域の子どもや村人たちに、アートの力を伝える
- 芸術祭を開催することで、訪問者やマス・メディアを通じてガンジャード村周辺に住む先住民族が置かれている状況を外へと伝える
- 芸術祭を通して地域が注目され、交流によって活性化していくことで、教育やインフラの整備に繋げる
過去の開催は、東京の大学生が贈った学校が舞台
2010〜2012年に行われたWAFの舞台であるビハール州の学校は、2006年に東京の大学生がアルバイト代を貯めて現地NGOに校舎を贈ったのがきっかけでした。しかし、学校は建てたあとの継続的な支援が大切。そのことから学校の壁をキャンバスするWAFのアイディアが生まれたのです。
今年2月にWAFが行われたインド西部ラーシュトラ州は、ジャングルに囲まれた土地で先住民族が暮らしている場所。そこでは、昔から音楽や壁画等の文化が今なお引き継がれています。
しかし、この地域ではジャングルの伐採や川の汚染問題、またビハール州と同様子どもたちが親の手伝いをしたり、出稼ぎをしたりして学校に通えない現状があったのです。
様々な問題をアートで描き出す!
WAFはこのような問題をアートとして描きながら、アートの力や学ぶ楽しさを現地の村人や子どもたちに伝える、世界中へと発信しています。
わたしも何度か訪れているビハール州。村の人々もあたたかく、またいつも子どもたちの勉強に対する熱意もとても強いです。なにより、彼らの笑顔に何度も元気をもらいました。
生まれた場所、育った環境は全く違うかもそれません。しかし、彼らの抱えている問題、その生きている世界を一人でも多くのひとに知ってもらえたらと思います。
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