観測史上最大とも言われる、フィリピンを直撃した台風30号。
連日、様々な情報が報道されていますが、今回は「インタラクティブマップ」を使って救援活動を行なう赤十字の取り組みをご紹介します。
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使用するマップは誰でも編集可能
今回のマップは、世界中で100万人以上が使用するOpenStreetsMap (OSM)を進化させたものとなっています。OSMは地図のウィキペディアと呼ばれており、誰でもタダで使用・編集ができるのです。
台風が直撃してから5日後、既に赤十字の400人のボランティアが「インタラクティブ・マップ」に75万個の編集を加えました。
フィリピンに入ったボランティアの人たちが、現地の様子を細かくこのマップに記すことで「どの地域が救援物資を一番必要としているか」という優先順位を付けやすくなります。
現地の様子を常にアップデート
このマップの特徴は、既存の地図の道などの跡をたどれるように再設計されたとのことです。
OSMは、衛生からの映像をそのままネット上に映し出しており、道路や地形などの基本的な地理情報は比較的正確に記されています。
そこに、ボランティアの方達が実際に足を踏み入れて得た“生のフィリピンの状態”を明確に追記できる仕組みととなっているのです。
台風前(左)と後(右)で、道路などに青い水のサインが加えられているという違いがあります
救援活動にマップを役立てる
この新マップを手渡された赤十字のボランティアは、どこが一番壊滅的なダメージを受けているか、「ゴースト・ビルディング」と呼ばれる残った建設物はどこかなど、救援活動には欠かせない情報を効率良く知ることが可能になります。
このマップから、フィリピン・レイテ州のタクロバン市に最優先順位が付けられました
様々な自然災害に対応可
赤十字アメリカのシニアエンジニアのクンスさんは言います。
このマップの目標は、直感ではなく、証拠から現場の人々に決断してもらうようにすることです。
今後、他の団体がこのマップにそれぞれの目で見た現地の情報を加えていくことで、救助活動がより正確になり、被災者のために行なわれることを願います。
[Mashable]
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