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ここ数年で、急成長を遂げているBPO(Business Process Outsourcing)産業。業務の効率化や高品質化を目指して、自社の業務プロセスを外部企業に委託することを指します。

フィリピンでは、英語が公用語の一つであるということから、以前からBPO産業の注目を浴びていました。代表的なものとして、コールセンターですが、今回の記事では、建物を「丸ごと」アウトソースしてしまう、新しいBPOサービスについてご紹介します。

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シェールガス関連施設の建設需要の高まり

マニラから南に、約90分ほど車を走らせた位置にあるバタンガス州に、米建設会社AG&P社の工場があります。そこでは工場で作った高さ50メートル以上もあるモジュラー(部分建造物)を製造し、北米やオーストラリアに船で輸出しています。

近年、北米やオーストラリアで、シェールガスの発掘が盛んになっており、それに関連した施設の建設需要が高まっています。こういった背景から、建築物をフィリピンで製造し建物を「丸ごと」アウトソースする、新しいアイデアが生まれました。

フィリピンで建設するメリットとは

自国ではなくフィリピンで建造するメリットは、やはり人件費コストを抑えられることにあります。

昨年の、フィリピンでは建築現場の労働業者の一日あたりの平均賃金が7ドル(約700円)。

北米やオーストラリア自国で建設業者を雇ったときにかかる費用に比べると、フィリピンから製造した建物を運ぶ海上輸送費を合わせても、北米で製造をするより約20%のコスト削減ができるとのことです。

今後も伸びるBPO産業

フィリピンにおけるBPO産業は大きく成長います。今回紹介した米建設会社AG&Pでも、2011年は約300人の従業員数が、現在では5000人を超え大成長を遂げています。

今後、2016年までにBPO産業における利益が25億ドル(約2500億円)に達し、国内総生産(GDP)の10%近くをBPO産業が占め、直接雇用では130万人、間接雇用では320万人のフィリピン人がBPO産業のフィールドで働くようになると推測されています。

ますます活発になっていくBPO産業。今後の動きに要注目です。

[BloombergBuisinessweek]


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