無事に全行程を終了できました
こんにちは、特例認定NPO法人e-Educationの鈴木です。
先月8日(木)〜13(火)に「フィリピンフィールドスタディ’19」が開催されました。
今回のフィールドスタディの目的は「参加者がフィリピンの社会課題を解決するための一歩を考えること」です。
この記事では、5日目と最終日の様子を参加者でもある私がご報告させて頂きます。
5日目の流れ
- ラフティング
- 最終プレゼンテーションに向けて打ち合わせ
- フェアウェルディナー
最終日の流れ
- オロユースに最終プレゼンテーション
カガヤンデオロ川でラフティング!
5日目の午前中は、初日にカガヤンデオロ市長にプレゼントしていただいたラフティング(川下り)をしました。
私自身、今回が生まれて初めてのラフティングでした。
とっても楽しそう!
ボートでかなり流れの速いところを下ったり、思い切り川に飛び込んだり、オールで水をかけあったり。
全身で大自然を感じることができました
カガヤンデオロ川の上流から約3時間ほどのラフティングだったのですが、楽しくて時間が過ぎるのもあっという間でした。
旅の疲れをここで一気にリフレッシュできたように思います。
最終プレゼンテーションに向けて打ち合わせ
明日の最終日には、オロユース(18〜30才のカガヤンデオロの若者によって構成される市直轄の議会)に、フィールドスタディを通じて得た気付きや学びから、カガヤンデオロをより良くしていくための提案の時間があります。
最終日に向けて、これまでの各日程の最後に振り返りの時間も設けていました。
議論にも熱が入ります
AチームとBチームの2つに分かれて、メンバー間で議論を重ねました。
「オープンハイスクール(何らかの事情で平日の中学校に通えない人が土日に通えるクラス)の生徒がより夢に近付くためにはどうすればいいのか」
「情熱に溢れる先生方が働きやすい職場を整えるためにはどんなことが必要なのか」
各々が納得のいくまで意見を出し合いました。
最後の夜!フェアウェルディナー
5日目のラストは、カガヤンデオロの教育局の方、e-Educationのもう一つの活動地であるカミギン島の教育局の方と一緒にディナーを楽しみました。
わざわざカミギン島からいらしてくださいました!
参加者全員から今回のフィールドスタディを通じた感想もシェアしました。
その場にいた全員の胸に込み上げてくる感情があり、スタッフ含め思わず皆涙してしまうような豊かな時間となりました。
英語で感想をシェア
いざ、オロユースに最終プレゼンテーション
最終日はいよいよオロユースにプレゼンテーションです。
プレゼンテーションのテーマは「カガヤンデオロの社会課題」と、大きなテーマ。
まずBチームのプレゼンでは「カガヤンデオロの生徒たちの夢のロールモデルとなるような大人を紹介する映像教材」を提案しました。
これまでの学校訪問を通じて、たくさんの生徒から直接ヒアリングを行いました。
驚くことに、カガヤンデオロの子どもたちは将来の夢を聞くと、必ず何かしらの職業を答えてくれます。
そんな子どもたちも、自分の夢のロールモデルとなるような大人が近くにあまりいないので、なかなか夢への第一歩を踏み出すことができないかもしれない、と考えました。
Bチームの発表が始まりました
「e-Educationらしい映像授業で、生徒たちにサクセスストーリーを知ってほしい」
「カガヤンデオロの子ども達は宝だから、それぞれの夢のスタートラインに立ってほしい」
そんな純粋な想いから、オロユースに提案をしました。
続いてAチームの発表です。
Aチームが発表したカガヤンデオロの課題は、以下4点に集約されます。
- オープンハイスクールの存在が、子どもの親やワーキングスチューデントの雇用主などに認識されていないケースがある
- 家から学校までの距離が遠すぎたり、家事を手伝ったり、子育てなどで学習に対する時間が足りないケースがある
- 雇用主や両親にオープンハイスクールに通うことが許されていないケースがある
- 生活費だけでなく通学費用がかかり経済的に学校に通えないケースがある
Aチームの発表開始!
また、課題解決提案に対しては、以下5点が挙げられました。
- 働いている若者には教育の機会を妨げることができないようにする条例を作る
- 雇用主や生徒に対して、市より小さい単位でセミナーを開催する
- 学習支援費用だけでなく、通学費の補助をする
- 学内に託児所や託児施設を作る、または、そのような制度をつくる
- 貧困層の家庭に経済的支援を広げる
課題からの説明だけでなく、提案の目的や具体的なプロセス、日本の事例などについても触れながら提案を行いました。
闊達な意見交換
オロユースとの対話では両チームについて細かくフィードバックをいただき
「課題と提案をセットでプレゼンされたことで、現実的に必要であり実行に移したい」
と仰ってくださいました。
データを基に具体的にどのような裏付け調査をしていく必要があるか、プロジェクトに落とし込む時に何を気を付けるべきかなど、非常に前向きに対話をすることができました。
最終的には、どちらのチームの提案とも市長へ共有する、と話してくださいました。
そして、特にAチームの提案内容は、カガヤンデオロ市の条例として実際に施行されるよう、現在話し合いが進んでいます!
これは参加者の皆さんが、6日間通してカガヤンデオロ市の子どもたちのためを考え、本気で解決策として提案したからこその結果ではないでしょうか。
カガヤンデオロでのプログラムはこれで終了ですが、日本に戻って、現地での学びを振り返る事後研修も行いました。
こちらの様子も後日トジョウエンジンでご報告させていただきます。
私たちe-Educationは「最高の授業を世界の果てまで届ける」を使命に、フィリピンのオープンハイスクールの支援をはじめ、開発途上国で教育支援の活動をしています。
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