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途上国のイメージをもっと豊かにするウェブマガジン『トジョウエンジン』読者のみなさん、こんにちは!e-Educationネパールプロジェクトの大竹浩貴です。

前回は、僕が大学を1年間休学しネパールでe-Educationインターンに挑戦することにした経緯について書かせていただきました。第2弾となる今回は、トジョウエンジンの原点に立ち返り、ネパール、そしてネパールプロジェクトのイメージがもっと豊かになるような記事を、現地駐在インターン生だからこその目線からお届けしていきます。

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途上国の力になりたいけれど、そもそも途上国のことをよく知らないし、何ができるかわからない。そんな人たちのモヤモヤを少しでも解消できるよう、ただの一大学生の僕がインターン生として何をしているのかも赤裸々にご紹介できればと思います。

ちなみに、e-Educationは2017年6月現在、次のプロジェクトの担い手となるインターン生を募集しています。この記事を読んで少しでも興味を持った方はぜひこちらもチェックしてみてください。
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そもそもe-Educationネパールプロジェクトとは?

ネパールに来て2ヶ月、最近ネパールや日本を問わず友人から「映像授業を使って教育支援をしている団体ってことはわかるけどネパールでは具体的に何をしているの?」という声をもらうことが多々あります。

そこで、今回はe-Educationネパールプロジェクトとして現在進行している2つのプロジェクトの全貌をご紹介したいと思います。その一つは地方農村部での映像授業による中等教育支援プロジェクト。そして、もう一つが都市部での初等算数支援のプロジェクトです。

映像授業中等教育支援プロジェクト

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まずはe-Educationの代名詞とも言えるこちらのプロジェクト。

ネパールでは日本の高校1年生にあたる10年生の卒業認定試験SEEに向けた支援をしています。このSEEは10年生修了後の+2(11.12年生)の進路やその先の大学での学習内容にまで影響する非常に重要な試験です。

しかし、現実には都市部と農村部では学習環境の違いなどからこのSEEの得点率には大きな乖離があり、教育格差が問題となっています。

e-Educationが支援しているのは首都カトマンズからローカルバスで6時間。道中からは舗装されていないオフロードを揺られて着く、Kavre県Salamthari郡にあるShree Bhume Secondary schoolという学校です。

主に、先生が欠席時のオープンクラス(地方学校では先生が欠席で授業がない時間が多々あります)、昼休み、放課後の時間を利用し映像授業を導入、生徒たちが効果的にSEEに向けて準備ができるようサポートしています。

また、映像授業はネパール現地のNGO Kids Of Kathmanduのパートナーシップを結び、2つの団体の力を合わせて作成しています。

初等算数支援プロジェクト

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そしてもう一つのプロジェクトがこの初等算数支援プロジェクト。

このプロジェクトは上記の学校とは対象的に首都カトマンンズの私立学校を対象として活動しています。

途上国における算数教育は問題点が多く、それは首都圏でも例外ではありません。多くの子ども達が初等算数の数の認識に問題を抱えており、その誤認識がその後の中等教育、卒業後の日常生活においても支障をきたす根本的な原因になります。

こちらのプロジェクトでは映像授業は使用せず、日々の先生の指導法サポート、授業運営補助などを通して、子ども達が正しい数の認識を体得できるよう支援を行なっています。

大竹は何をしているのか?

ここまで説明した時によく聞かれる質問が「それで大竹は何をしてるの?」というものです。

ここからはインターン生として僕がどんな活動をしているのか、日常を切り取りながら紹介したいと思います。

映像授業中等教育支援プロジェクト

当然ながらこのプロジェクトの活動は地方農村プロジェクト校での活動がメインになります。映像授業の作成は首都カトマンズで行いますが、教育や科目、映像撮影について専門知識を持つわけではない僕がそこでできる仕事、発揮できる価値は非常に限られてしまいます。

自分にできることは何か、チーム内で自分だからこそできることは何かを考えた時にでた答えは現地に通い、彼らと生活を共にする中で顕在的、潜在的ニーズを吸い上げ、現場の声を映像作成チームに届ける、実状を映像授業に反映させるということでした。また、完成した映像授業を学校で実際にどうやって使用し、生徒の成績向上に役立ててもらうのかについても決まった方法は無いし、正解もありません。

自分がやりたいこと、団体としてやりたい支援を押しつけるのではなく、学校にとって、生徒にとって何がベストなのかを探りながら、先生達と話し合い、活動方針を調整しています。

それでは、村にいる時の日常を紹介したいと思います。

<AM5:00:起床>
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村の朝は早いです。

ホームステイ先の家族より一足遅れて朝を迎え、牛乳の出荷やヤギを小屋から出したり、時には農作業を手伝ったのち、学校に行く準備をします。

<AM6:00:登校>
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夏の間は日中、かなり気温が上がるため学校は朝早くに始まり午前中には終わります。

登校は山登り。1年生であろうと自力で急斜面をスイスイ登りながら登校します。僕のホームステイ先から学校までは歩いて15分ほどですが中には2時間近く歩いて登校してくる生徒もいます。

<〜AM11:00:学校>
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授業は約40分×8コマ。ここまでの2ヶ月では教室に入り、通常授業や学校運営体制をオブサーブして情報をまとめたり、空き時間を利用して生徒とのコミュニケーションを図っています。

<放課後>
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学校後の時間の使い方は本当に様々です。資料作成をすることもあれば、先生達の家を突撃訪問し、日本から持って来た味噌汁を振舞ったり、生徒と川に泳ぎに行ったり。村の人たちがやることや食べるものは基本僕も大丈夫になりました。

学校以外での生徒や先生、保護者との関わりは本当に重要だと思っています。学校だと話してくれないような本音も家や川遊びをしているふとした時に話してくれることが多いということに気がつきました。

何より多くの時間を一緒に過ごすことでボランティア外国人から村社会コミュニティーの一員に近づけます。茶色い水に飛び込むことも牛の糞にまみれることも得体の知れない物体、液体を食べさせられることも彼らと近づけるのであれば怖くなくなりました!笑

<PM10:00:就寝>
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帰宅後はまたホームステイ先の手伝いや読書などをしつつ時間を過ごします。

小さい電球の下に集まり、夕食を食べるときはネパールにもう一つの家族ができた感じがしてとても幸せなひとときです!

初等算数支援プロジェクト

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忘れてはいけないもう一つのプロジェクト。基本的には、1週間のうち5日間を村で過ごし、2日間はカトマンズに滞在し、初等算数支援プロジェクト校に通います。

活動先はネパールでも中上流家庭の子どもが通う私立学校。1年生から3年生の算数の授業を対象に担任の先生と協力しながら、正しい数の認識を促すための活動を行います。

途上国では先生達ですら、足し算や引き算の計算を解く時に、指を数えたり、紙に棒を書きながらの数え計算を行います。その計算法のまま高学年に進み、複雑な概念を使おうとすると、根本的な数認識に問題があるため、理解がで気なくなります。これは、途上国での中等教育支援が壁にぶつかる原因だと言われています。

この問題を解決する新たな教育法を早急に確立するためe-Educationでは地方ではなく、首都の比較的教育レベルの整った学校で活動を進めています。

つまり一見かけ離れている二つのプロジェクトも世界の果てまで最高の授業を届け、子ども達が自分の可能性を切り開ける社会を実現するという高い山を異なるルートから登っていることに変わりはなく、最終的には相互補完の関係になるようなプロジェクトだと思っています。

このプロジェクトでは先生との関係構築がとても大きな鍵になります。

今までの指導方法を根本的に覆し、なおかつ日々のトレーニングを必要とする活動は先生に少なからず負担がかかってしまいます。そんな状況でも学校には週に2日間しか滞在することができないため先生にいかに同じビジョンを持ってもらい巻き込んで行くことができるのか、工夫を要します。

ここでも大切なことは自分のやりたいことだけでなく、どうすれば彼らのためになるか、彼らがやりたいと思えるかを考え抜くこと。毎回何かしら新しいアイデアを持っていきトライしてみる。プロジェクトに関係のない宿題の丸つけや教室の飾り付け、校舎の設営なども積極的に手伝う。

そういう小さな積み重ねで少しずつ信頼関係を築いていくことが、結果的にe-Educationプロジェクト自体の成功にも繋がっていくと僕は信じています。

渡航から2ヶ月。今、感じていること

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ネパールに来て2ヶ月が経ちました。

どうすれば先生、生徒を巻き込めるのか、プロジェクトを進めるために自分がすべきことはなんなのか、そしてこの1年間をどうやって自分にとっても価値のあるものにしていけるのか、まだまだ悩み、迷うことばかりです。

それでも少しづつ、少しづつ進む方向は見えてきている気がします。

何よりも大切なのは、まずは自分がプロジェクト、その先にある未来の学校、生徒の姿に誰よりもワクワクし、熱量を持って楽しそうに活動することができるか。僕が信じていないものに、周りの人たちが付いて来てくれるはずがありません。

そして同時に、自分がe-Educationが、プロジェクトをどう進めたいのかを伝えるだけではなく、その活動がどうすれば彼らのためになるのか、彼らの生活や学習環境が少しでもよくなり、今よりもっと幸せになるためには、何ができるのかを考え続け、行動し続けること。

これらをひたむきに泥臭く続けていくことで現地の人を最大限巻き込み、プロジェクトを前進させることができるはず。

当たり前のことのようにも聞こえますが、その当たり前を地道に続けていくことにこそ価値があり、目の前のプロジェクトにがむしゃらに取り組んだ先の1年後の自分こそが満足のできる自分の姿になると思います。

まだ2ヶ月と考えるか、もう2ヶ月と考えるのか。

ネパールに来てから過ぎ去った時間を考えるとやはり時がすぎるのは早く、焦りを感じることもあります。それでも最高の結果は今日、明日、真摯に考え、行動した先にあると信じ、地道に活動していきます。

最後に

自分のやりたいことにどっぷり浸かり、現場の最前線で活動できるこの日々はやっぱり本当に最高だし、かけがえのない経験をさせてもらっているなと心から感じます。

情報を発信するたびに、一番に感想のメッセージを送ってくれる親。隣の国で活躍する切磋琢磨しあえるインターン生の仲間たち。プロジェクトのことはもちろん、僕自身のことも考えてくれる優しさが伝わってくる職員の方々や先輩方。

感謝しかありません。

この最高の日々を1日1日噛み締めながら残りの期間も頑張っていきます。

最後に、もう一度大切な情報を。

e-Educationは2017年6月現在、次のプロジェクトの担い手となるインターン生を募集しています。僕も募集に合わせてビデオメッセージを作りましたので、この記事を読んで少しでも興味を持った方はぜひこちらもチェックしてみてください。

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