Because of him

みなさん、こんにちは。e-Educationの三輪です。

突然ですが、これまで何か大きな選択肢で悩んだことはありませんか?例えば、友人同士が喧嘩していて、どっちの味方になったらいいか悩んだ。そんな経験はありませんか?

私は今、e-Educationの仲間たちと、バングラデシュとミャンマーのどちらの国でも教育支援の活動をしており、最近ニュースで話題になっている「ロヒンギャ難民問題」をどう受け止め、何をしたら良いかずっと悩んできました。

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誰もきっと間違ってはいないけど

「ロヒンギャ難民問題」は今に始まった問題ではありません。1970年代に一度、1992年に一度、合わせて20万人近い人たちがミャンマーからバングラデシュへ脱出しており、今年の8月までに30万に近い難民がバングラデシュの南部の国境近く移住していました。

そして今年の8月末、事件は起こりました。「アラカン・ロヒンギャ救世軍(ARSA)」によるミャンマー政府軍への襲撃が発生し、対抗策として軍による住民に対する過剰な封じ込めが行われ、50万人を超える大規模な新規難民の流出が生まれてしまったのです。

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「家を燃やされた」
「家族が目の前で殺された」
「何もかも失った」

バングラデシュに逃れて来たロヒンギャの人たちは、悲惨な現状を泣きながら語ります。これに対して怒りを覚えたバングラデシュの人たちはミャンマー大使館の前で大規模なデモを行い、アウン=サン=スーチー氏の「ノーベル平和賞」取り消しを求めるキャンペーンには40万人以上の署名が集まりました。

これに対して反対の声をあげたのは、ミャンマーの人たちでした。

「海外のメディアは過剰報道しすぎている」
「実はARSAが住民を虐殺している」
「そもそもロヒンギャはバングラデシュから来た不法移民だ」

どれも「絶対に間違いだ」と言えない意見であり、ミャンマーの人たちが怒りを覚えるのも、理解できるものがあります。

でも、見ていてただ辛くなるばかりでした。

バングラデシュの若者がアウン=サン=スーチー氏の「ノーベル平和賞」取り消しを求めるWEBキャンペーンに賛同すると、それに対してミャンマーの若者たちが怒りのコメントを投稿する。

こんなやりとりがネット上で飛び交い、さらには若者たちがデモ活動を始め出しているのを見て、私は一体どちらに寄り添い、何をしたらいいのか分からなくなりました。

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誰の責任とか、誰が悪いとか、そんなことはどうでもいい

二つの国が啀み合うようなニュースが飛び交う中で、私の目を覚ましてくれたのは、e-Educationを一緒に立ち上げたマヒンたち、バングラデシュの仲間たちでした。

「誰の責任とか、誰が悪いとか、そんなことはどうでもいい。今、困っている人たちのために、僕たちができることをやろう!」

彼らに目を覚ましてもらってから、私は彼らと1ヶ月近く、小さく緊急支援を続けてきました。様々な困難がある中でようやく必要な支援の形が見え、今クラウドファンディングに挑戦しています。

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本当はもっと早く寄付を募る予定でしたが、その前にどうしてもやらなければいけないことがありました。

「カイト、ジョセフに相談しよう」

ジョセフは私たちe-Educationのミャンマープロジェクトのパートナーであり、バングラデシュの仲間たちは今回寄付を募ることで、ジョセフたちがミャンマーで活動しにくくなることを最後まで心配していました。

そして一緒に話し合いました。ジョセフが、ミャンマーの人たちが、今回の件をどう受け止め、今何を思っているか。バングラデシュのマヒンとミャンマーのジョセフがお互いのことを思いながら話し合っている様子を隣で聞いていて、涙が出てきました。

ちょうど2年前。ジョセフがバングラデシュに来て、マヒンたちと楽しそうにお互いの目指す未来について語り合っていた日を思い出しました。文化も宗教も超えた絆を見たような気がして、あの日も気づいたら涙が出てきました。

Ideal future

This is my favorite photo and this is the ideal future

バングラデシュの仲間たちと話し合い、今回クラウドファンディングでは「e-Education」の名前を使わないことを決めました。

それはミャンマーの仲間を想うバングラデシュメンバーたちの強い希望であり、個人としてクラウドファンディングに挑戦しています。

クラウドファンディング終了まであと残りわずか。良かったら、ぜひ応援・ご協力よろしくお願いいたします。

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迷った時こそ、誰を応援するかを大事にしたい

最後に。今回のクラウドファンディングにかける、もう一つの想いをご紹介します。

クラウドファンディングをローンチする前日の夜。私は、バングラデシュの仲間たちと最後のミーティングをおこなりました。

集まってくれたのは、これまで7年間一緒に教育支援のプロジェクトを進めて来た仲間と、彼らの支援によって大学に進学することができた元生徒たちでした。

「大きな国内機関と一緒に活動することはできないのか?」
「UNHCRはまだ登録されていない難民芯をすることができないから今協働は厳しいと思う」

「僕たちがやるべきなのは、本当に食糧支援なのか?」
「安全な水の確保は小さな団体だと難しい。それに既に別の団体が水道局に交渉をしている」

「2000人は全体のほんの一部だ。それでもやる意味があるのか?」
「ロヒンギャの人たちが、家族みんなで明日を迎えられるのであれば、理由はそれで十分だ」

彼らが本気で議論し、今できることを懸命に考え、それを一つ一つ行動に移しているのを見て、目頭が熱くなりました。

「彼らを信じて、最後まで応援し続けよう」

仮にロヒンギャの人たちがこれまでミャンマーに不法で滞在していたとしても、バングラデシュに流れ込むきっかけが警察による正当防衛であったとしても、政治的な対立などの理由からバングラデシュ政府や国際機関が動きにくい状態であっても、難民の長期的な受け入れが非常に困難だったとしても、そんなことはどうでもいいんです。

今、私たちの手の届く範囲に、今にも命を失いそうな人たちがいます。そんな彼らが家族みんなで明日を迎えられるよう、目の前で本気で頑張っている人がここにいます。

「何が正しいか分からないからこそ、誰を応援するかを大事にしたい」

これが今回のクラウドファンディングにかける、もう一つの想いであり、彼らの意志や行動に共感いただける方、もしくは私を信じていただける方は、ぜひ応援いただければ幸いです(今回の挑戦にかける想いを3分の動画にまとめましたので、ぜひご覧ください!)

ロヒンギャ難民支援が明日を迎えられるよう食糧を届けたい! – YouTube

明日を迎えることができないかもしれない人たちを助けるために、彼らを助けようと奮闘している若い挑戦者たちのために、ぜひ皆さんの力を貸してください。

どうかよろしくお願いいたします!

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途上国の教育課題を若者の力で解決する

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