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e-Educationの仲間たち。2013年、日本にて。

みなさん、こんにちは!e-Educationプロジェクト国内・ファンドレイズ担当の早稲田大学4年の久保唯香です。今回は、e-Educationの途上国での活動ではなく、少し趣向を変えて、資金調達(ファンドレイジング)についてお話しさせていただきます。

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「寄付金での活動は長続きしない」

「支援は対等ではない」

非営利団体は素晴らしい活動を行う一方で、資金調達には批判もあります。NPOやNGO、ボランティア活動に関心のある方は、一度は考えることかもしれません。特に途上国での活動には、切っても切り離せない、お金の話しです。

NPO・NGOの大切な役割

私も、同じような意見も持つ一人でした。寄付に頼った活動って、どうなんだろう。だから、ビジネスの力を生かした社会貢献、いわゆる「ソーシャルビジネス」にも強い関心を抱いていました。

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ソーシャルビジネスを学びにアメリカへ。2010年、サンフランシスコにて。

しかし、実際に非営利活動に関わり始めて、気が付いたことがあります。非営利活動には、持続性とか、立場とか、そんなことよりももっと根本的な役割があるということ。それが、以下の3つです。

  • 意志を行動につなげること
  • 行動を成果につなげること
  • 生まれた成果から行動しようという意志の輪を広げること

非営利団体においては、「意志」「行動」「成果」の循環を、純粋に追い求めることができます。お金を稼ぐ手段を活動の目的にしなくてもよい、そんな特殊な組織なのです。
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2011年、ルワンダにて。

「ファンドレイズ」という可能性

ビジネスという「手段」が「成果」を生む一番適切な方法ならそれでよし。

しかし、寄付という手段もそれなりに、社会をよくしていくための「手段」として、改めてその価値が認められてもいいのではないかと、私は考えます。

寄付をした、その1円には強い想いが詰まっているのかもしれません。もしかしたら、ちょっとした偽善の気持ちなのかもしれません。いずれにしても、寄付という「行動」は、社会の課題を解決したいという「意志」が「行動」につながったという証なのです。

寄付に頼る活動は、本当に非持続的でしょうか。

人が強い意志と行動が継続できれば、寄付に支えられた活動も大いに持続的であるはず。大切なのは、意志と行動を持続させることです。意志と行動を持続させるためには、地味で継続的な努力が必要。しかし、これは非営利団体の義務といっても過言ではないと思います。

寄付による支援は、不等(対等ではない、という意味)でしょうか。

これは資金の出どころというより、活動の質に関わる議論です。現場の関係性に課題があるなら、活動の質を見直すべきではないでしょうか(このとき、ビジネスという手段を使ったほうがよい場合があります。そういった活動にこそ、ビジネスの力を用いるべきです。でも、それがすべてではないと考えます)。

ただし、いくら非営利活動でも、活動自体は組織で行うことになります。特に現場では、チームは不可欠。組織には、意思決定が必要。そして、組織が大きくなれば決断には時間がかかります。活動にも色々な制約が生まれます。すべての想いが行動になるわけではありません。

そして、残念なことに、すべての行動が素晴らしい成果を生むとも限りません。現場で活動する人は、プロフェッショナルでなくてはなりませんが、それでも失敗することはあります。

私は、だからこそ、非営利活動をあきらめたくないのです。私たちの意志が組織を動かし、その行動が社会に成果をもたらすまでは。

さて、寄付についてお話ししてきましたが、なにもe-Educationの資金調達を寄付に頼ろうと考えているわけではありません。人と組織と社会をつなげる。かつ、e-Educationにもっとも適切な資金調達のモデルをつくること。それが、今の私の一番の関心であり課題なのです。

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SIFEワールドカップ。2011年、クアラルンプールにて。

e-Educationでお金の動きをつくりたい理由

e-Educationには2年間関わっていますが、私がファンドレイザーを名乗り始めたのは、就職活動を終えた最近のことです。これまでの2年間は、e-Educationと共に国際的なコンテストを渡り歩きました。

日本ではそれほどメジャーではありませんが、近年、学生の起業や社会貢献活動の支援を目的としたコンテストが、アメリカを中心に盛んにおこなわれています。

私は、世界中から集まる学生起業家、それをサポートするビジネスパーソン、学者、彼らが醸し出す熱気に衝撃を受け、魅了され、もう一回、もう一回とその世界に引き込まれていきました。

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Dell Social innovation Challengeの決勝ラウンド。2012年、テキサスにて。

世界という舞台でも、e-Educationは徐々に評価を得始めました。しかし、次第に疑問が膨れ上がります。アイデアと行動力は世界一。でもまだ、人を巻き込む体制、お金の流れをつくる仕組みができていない。この仕事、だれがやるんだろう。

私は、自分では、この仕事は務まらないだろうと考えていました。普通の女子大生で、大きな組織で働いたこともない。ましてや社会を変えたという実感を得た経験なんてありません。

そんな人間に、人と組織と社会をつなげることはできない。社会に出て、そして、組織で働ける人になるんだ。2012年10月ワシントンD.C.で行われた世界大会を最後に、私は就職活動を始めました。

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Enactusワールドカップ。2012年、ワシントンD.C.にて。

やっぱり、やってみよう。やってみたい。

就職活動中、たくさんの先輩社会人と話しました。自分のこと、組織のこと、社会のことを何度も繰り返し考えました。そして、就職活動を終え、一つの答えにたどり着いたのです。

力不足はあるかもしれないけど、想いはやっぱり、行動にしてみよう。成果がでるまで、やってみよう。組織で働く、動かす、成果を出す、という目標は変わりません。でも、それは、今行動しない理由には、どうしてもなりませんでした。

人と組織と社会をつなげたい。e-Educationで。

そして、少しずつではありますが、ファンドレイザーとして活動を開始したのでした。さて、今年の夏は、世界の最先端でファンドレイズを学ぼうと、日本代表として”SOCAP”にも挑戦します。

世界とともに、社会とお金の動きを語ろう!

「社会を変えたい、動かしたい」。志高き起業家たち。

「意思をもってお金を使いたい」。意思をもつ投資家たち。

SOCAP(Social Capital markets)は、そんな起業家、投資家、さらには行政、支援団体、インキュベーターや財団関係者たち1800人が一同に会す、世界最大規模のカンファレンスです。

そんなSOCAPでは、あらゆる分野で活躍するスペシャリストによって、会場のあちらこちらでセッションが開催。そのテーマも教育、経営、投資、資金調達、リーダーシップなど多岐にわたります。

Photo : SOCAP

私は、日本の代表チームの一人として、このカンファレンスに参加予定です。人と組織と社会をつなぐために、世界最先端のファンドレイズマネジメントを学んできます。

そして、e-Educationのアイデアと活動を、世界で語ってきます。このブログでは、そんなSOCAPの様子もお伝えしていく予定です。お楽しみに!

e-Education「日本プロジェクト」は、もう始まっている!

今回は、ファンドレイザーとしての考えと、そこに至るまでの経緯をつづらせていただきました。これから、活動を一つひとつ重ね、仲間とともに、多くの方に信頼させるプロジェクトを育てていきたいです。

これからも、e-Educationを、そして、日本をベースとする活動も併せて、どうぞよろしくお願いします!


途上国の教育課題を若者の力で解決する

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