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こんにちは!e-Educationインドネシア担当の坂井健です。ボーダーチルドレンと言われる移民の子どもたちに教育を提供するため、マレーシアに来ています。

前回の記事では、僕が滞在の延長を決断したことについてでした。今回の記事では、滞在を延長し、卒業式を迎えるまでについて書き綴りたいと思います。

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前半の反省を生かして後半戦へ

「たけるの授業が受けたい」と言われるがままに残り、僕は1ヶ月延長して授業をすることになりました。いわば後半戦なので、前半での反省を生かして、もっと質を高めた授業を目指します。

前半の反省は以下の2点でした。

  • 演習が少なかったこと
  • 頭はよくないが、頑張って勉強した子が報われなかったこと

演習が少なかったせいで「習ったのは覚えてるけど、忘れてしまった」という生徒が何人か出てしまいました。これらの反省を生かし、演習授業を取り入れたり、個人だけでなくチームで小テストを競わせることも実施。

その結果もあってか、最後のテストではほぼ全員学力を伸ばすことができたのです。また、英語が好きになったとアンケートで答えてくれた生徒も7割を越えました。

そんな後半戦も終わりを迎え、延長した1ヶ月もあっという間に過ぎ、とうとう卒業式の日がやってきました。

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学校創立以来初めての卒業式

僕がDVD授業を行った学校はまだ新しい学校だったため、卒業生がいませんでした。

先生たちもそわそわしながら迎えた初めての卒業式。僕がマレーシア語でスピーチをするというイベントなども無事に終わり、初めての卒業式は無事成功で終わりました。

卒業式が終わってからも3時間くらい最後のおしゃべりなどをしていました。

日本の卒業式は3月。桜の季節に行われます。しかしマレーシアに四季はなく、雨期と乾期があるだけ。卒業式のあった6月下旬は、乾期のまっただ中で、雲1つない空が彼らの晴れ姿を祝っているようでした。

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身分証明書がなくても、日本の子どもたちと何も変わらない

“Who am I?”

これは、とある生徒の言った言葉です。移民の子に生まれた彼らは、自分の身分証明書を持っていません。つまり政府から、その存在を認められていないのです。

しかし、彼らは日本の子どもたちと何も変わりません。みんな遊ぶのが大好きですし、勉強なんかしたくないとぐずぐず言う子たちもいます。
そして、日本の子どもたちのように、みんな将来の夢を持っています。

とある子は、英語の先生になりたいと言います。とある子は、キャビンアテンダントになって世界中を飛び回りたいと言っていました。

マレーシア滞在最後の記事となる次回はそんな彼らの夢について綴ろうと思います。

実は、毎回授業が終わったときに、生徒を呼び出して生徒たちに夢を聞いていました。日本の小学生では考えられないような夢を持っている子たちがいます。そんな彼らの夢をお楽しみに。

寄り道〜マレーシアの卒業式〜

ここでは時間軸だけではお伝えすることのできない現地の魅力をお伝えできればと思います。

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マレーシアの全ての学校でこのような卒業式が行われるかはわからないですが、僕のいた学校で行われた卒業式を紹介したいと思います。

まずは校長先生が保護者の方々に祝辞を述べた後、成績発表がありました。そして最後に、卒業証書の授与。ここまでは日本と同じで、儀礼的な要素を含んだものです。

しかし、この後は少し違って生徒たちが持ち寄ったご飯をみんなで食べるのです。5月の上旬には先生の日というのがありましたが、その時もこのように生徒が作ったご飯を食べました。

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日本では「同じ釜の飯を食う」ということわざがありますが、マレーシアも一緒にご飯を食べることで仲の良いことを表すようです。

そんなマレーシアでの卒業式、僕も彼らと一緒にご飯を食べて最後のひとときを過ごしました。


途上国の教育課題を若者の力で解決する

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