インドネシア名物、ミーゴレンを堪能
こんにちは!e-Education Projectインドネシア担当の尾崎綜志です。
機会の恵まれないインドネシアの子供たちに最高の教育を届けるため、現在活動しています。
初回となった前回の記事では僕のバックグラウンド、そしてなぜe-Educationに入ったのかについて書きました。
2回目の今回は、インドネシアへ旅立ち、初めて目にした途上国の様子について書きたいと思います。
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ついにインドネシアへ
11月中旬。ついにインドネシアに旅立つ時がきました。
最初の1週間は前任の健さんと一緒です。目的地は首都ジャカルタ。夜中に出発し、12時間以上のフライトを経て無事に到着しました。
空港から一歩出ると、モワッとした独特の空気が体を包みます。視界の先にはタクシーの運転手が客引きのため立ち並び、見るからに怪しそうです。どのバスに乗れば良いか回りの人に話しかけても、英語がうまく通じません。
「インドネシアに来たんだな」
何とも言えない実感が一気に押し寄せて来た瞬間でした。
電車の洗礼
宿まではバスと電車を使って向かいます。
大きな荷物を持って電車に乗り込もうとしますが、もたもたしている乗客を待ってくれるような生易しい環境ではありません。皆乗り降りに必死で、なんとか無理矢理乗り込む事は出来たものの、今度は降りるはずの駅で降りられず、一駅先まで行くことになりました。
電車を降りると傘を持った子供たちがホームで待っていました。ジャカルタは11月頃から3月くらいにかけて雨期に入ります。彼らはオジェックパイユンといって、電車から降りてきた人達に傘を貸し、その人の目的地までついて行って対価を受け取るのです。
「これが途上国なのか・・・」
小さな子供が当然のように働く光景に衝撃を受けました。
とにかく人と会う!
最初の1週間の主な目的はプロジェクトの引き継ぎです。この1週間で前任の健さんから多くのことを学ばなければなりません。
インドネシアでの暮らし方や交通手段、おすすめのWi-Fiスポットに至るまでいろいろな事を教えてもらいながらも、とにかく多くの時間を割いたのは「人と会うこと」でした。
プロジェクトを進めていく上で、一人の力では決して出来ません。いろいろな方へご挨拶に回り、お話をさせて頂きました。
彼のインドネシアで築いてきたネットワークは驚くべきもので、最初の一週間で非常に多くの方とお会いする事が出来ました。
インドネシアでビジネスをなさっている方、インドネシア大学の学生、インドネシア大学に通う日本人の方、さらには仕事で来られている僕の部活の先輩まで。お話をする度に、このプロジェクトの意義やいろいろな方に支えてもらっている事実を知り、身の引き締まる想いでした。
インドネシア大学の日本語学科の学生と。彼らは本当に優秀で日本語で会話ができます
プロジェクトが動き出す
左からディディ、リアン、尾崎、坂井
今回の引き継ぎで最も重要だったのは現地パートナーとの対面です。
パートナーの名前はリアン。インドネシア大学の学生です。
もともとは決して裕福な家庭の生まれではありませんでしたが、努力でインドネシア大学に入った経緯を持っており、だからこそe-Educationプロジェクトに協力してくれていました。
彼と会った初日から、挨拶もそこそこにプロジェクトの話が始まりました。現状プロジェクトに深く関わっているのは彼一人。それでは足りないと考えた彼は、別の参加者の一人としてディディを紹介してくれました。
ディディは現地では有名なストーリーテラーであり、子供たちに紙芝居や人形劇を届けています。マスターにも訪問したことがあり、是非協力したいと申し出てくれたのです。また、加えて候補者を募集するために参加者募集のポスターを作り、来週に面接を行うということで話し合いは終わりました。
「マスター」へ
そしてついに、実施校であるマスターを見に行きました。マスターとは前任の健さんが見つけた学校です。簡単に説明すると以下のような学校です。
- 学費は無料
- 先生もボランティア
- 普通の高校に、主に経済的な理由から通うことの出来ない子どもたちが通う
- ほぼ全ての生徒が働きながら学校に通っている
話には聞いていましたが、どんな学校なのか、少しわくわくしながら向かった僕は、足を踏み入れた瞬間言葉を失いました。
目に飛び込んできたのは若者の鋭い目つき、散乱するゴミ、座り込むホームレスのような人々。ツンとした匂いも鼻につきます。
すぐ隣には大きなショッピングモールがあり、都会とスラムとが混在している事に少し驚くのですが、まるでマスターがショッピングモールのゴミ捨て場のようにも感じられて不思議と違和感がありませんでした。
行った時は日曜日だったため授業風景を見る事は出来ませんでしたが、とても授業が行なわれている様には思えません。
「本当にこんなところで授業が行われているのか?いきなりマスターにDVD授業を導入してもそれを受け入れる基盤が全くないのでは?」
不安を抱えながら次の週を迎えることになりました。
大学最後の大勝負!部活一本だった僕が、インドネシアで新たな挑戦を始めます(一橋大学5年・尾崎綜志)
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