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こんにちは!e-Education Projectミャンマー担当の林直人です。

前回は、僕にとって未踏の地「ミャンマー」への渡航前後のお話について書かせていただきました。

今回は、いよいよ小沼さんと一緒にミャンマーの農村へ行き、学校を回る中で「ガンゴーの生徒」に出会えたことを語らせていただきたいと思います。

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今年度のシナリオ

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今年度のシナリオ

その前に、まずは渡航前に引き継いだ情報や自分で調べた情報をもとに打ち立てた、今年度のプラン(仮説)について説明いたします。

今年度のプランは上図のように二本立て。第一に、ミャンマーには、高校卒業のために必要なセーダン試験というものがあります。これは社会のスタートラインにたてるかどうかを分かつ、重要なテストなのです。

しかし、農村では先生が不足し、先生の質もイマイチということも多いので、合格率が非常に悪く、都市部と農村部における「地域間格差による教育の格差」が生じています。

第二に、大学を卒業した後は、就職するのがミャンマーでも普通です。しかし、大学の授業の質が悪い場合が多く、大学を出てもスキルが付きません。企業も大学を信用しておらず、そのため、スキルを養うために語学スクールやITスクールに通う人が多いのです。

しかし、貧困層はそういったスクールには通えず、希望に沿った就職ができないので、「所得格差による教育格差」が生じています。

これらについて、DVD授業こそまさに有効なのではないかと考えました。ちなみに第一のプロジェクトは去年度からやっているもの、第二のプロジェクトは今年度から始めようと考えているものです。

ガンゴーって?

ところで、冒頭で紹介した「ガンゴー」とは何でしょうか?実は前任の小沼さんの記事で何回か出てきていますが、ここで改めてご説明を。

答えは、ミャンマーの少数民族の若者が集まる学校です。生徒たちの大半は、大学卒業後、田舎からミャンマーで一番大きな都市、ヤンゴンに出てきて、ガンゴーで英語を中心に勉強し、スキルを磨いています。

しかし、最大の特徴は英語でも他のものでもない、「家族を助けたい」「故郷を救いたい」「国を変えたい」という彼らの強い想いだと、僕は小沼さんから聞いていました。

ならば、彼らが自分の故郷の高校生をマネジメントし、支えてあげればいいのではないかと考え、上図の②から①への矢印(←)を書き足したのです。

ただ、この時点では、ガンゴーの生徒に実際に会ったことはなく、全て聞いたことから推察しただけにすぎません。

長々話しましたが、とにかくシナリオは描くことができました。あとは走るだけです。

農村へ!

さあ、お待たせしました。行く行くと言っていた農村にいよいよ本当に行きます。タイミングのいいことに、ガンゴーの生徒はこの時期、学校のプログラムの一環として農村でボランティアの先生をしています。

農村を巡るにあたって、小沼さんはこう言いました。

「まずはザガインに行って、ジョンに会おう!」

ジョンが誰か分からぬまま、まずザガインという村を目指しました。ちなみに、ミャンマーはエイのような形をしていますが、ザガインはその胴体部分の真ん中あたりに位置します。

ヤンゴンから夜行バスに揺られマンダレーへ、次の朝は、カタコトで乗り場を探し、トラックの荷台のようなところに積まれ1時間、その後バイクタクシーで迷いながら20分。

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トラックの荷台を改造した乗り物「フェリー」

お尻が痛くなりながらもなんとか到着した学校は、思ったよりも大きくて立派でした。

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ザガインの僧院学校

どれほど違うのか?

着いて初めに会ったのは、ジョンという名前の青年の「お坊さん」です。名前から想像していたイメージとは随分異なりましたが、聞くと、彼こそガンゴーの生徒ということです。

ところで、ミャンマーでは僧院がお金のない子供たちのために学校を開いていることが多いのです。この学校もその一つで、僧院学校ということになります。

ジョンの案内によって、そこの僧院学校を統括している僧侶とお話ができました。

僧侶:「ここで勉強するためには1年で1ドルくらい払わなければなりませんね」
僕:「…安い…!」
僧侶:「ただ、それでも払えず通えない学生もいるのです」
僕:「…」

そしてその後、実際に教室にいって生徒の前で自己紹介をしました。ゆっくり英語でしゃべり、それをジョンが通訳してくれる形です。セーダン試験がどれだけ難しいかから始まり、将来何をしたいのかなど、聞いてみました。

生徒にとっては、煙たい外国人だったかもしれません。僕が高校生のとき、こんな人が来たら間違いなく煙たがったでしょう。ただ、生徒は歓迎してくれました。汗をかいていたら、ウチワの代わりにノートを貸してくれたほどです。

夜はジョンともう一人のガンゴーの生徒、ピピと語りました。ジョンは教育の観点から、ピピは環境の観点から、故郷を助けたいという強い想いを確かに持っていました。

ここで感じたのは、彼らと僕ら日本人がどれほど違うのかでした。

生徒たちは、貧しいですが勤勉で夜まで勉強します。昼休みは竹で作ったサッカーボールで楽しく遊ぶこともあります。大変な環境で生きているのに、僕からはなんだか幸せそうに見えました。

またジョンとピピは、年は20ちょっとという僕と同じような感じなのに、故郷のために、国のために、と考えています。

単純に違いを実感せざるを得ませんでした。

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小沼さんとジョンとピピと僕

次の学校へ!

そんな生活を3日ほどし、次の学校へ行く日に。ジョンとピピとは、プロジェクトのパートナーになってくれるかどうかの前に、もう友人でした。

「次はヤンゴンで!」

そう言って、ザガインを後にしました。

この後、さらに田舎なところへ行ってきます。他のガンゴーの生徒との新しい出会いがありますが、今回はこの辺りで。

次回もどうぞよろしくお願いします。

[photo from travel215.blogspot.com]


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