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アジア太平洋で活躍する社会起業家の活動を支援する一般社団法人Earth Company

先日のインタビュー記事では、創業者の濱川明日香さんが起業したキッカケとこれまでの活動についてご紹介しました。

後編となる今回は、濱川さんが社会起業家の活動を支援する上で心がけていることについてご紹介します。

(聞き手:三輪開人)

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土壌を育てるような支援を目指して

2014年は東ティモールで環境教育を実践する「ルブロラ・グリーン・スクール」の代表ベラ・ガルヨスさんの活動を、2015年はインドネシアで「貧しい女性の駆け込み寺」ブミセハット助産院を運営する代表ロビン・リムさんの活動を支援してきたEarth Company。

それぞれ活動の段階が異なり、支援の方法や規模も変わってくるにもかかわらず、それでも柔軟に支援し続けている理由を伺ったところ、次のような回答をもらいました。

「私たちは、起業家支援を”土壌作り”に見立てて考えています。発芽するタイミングの活動もあれば、茎を強化していくフェーズに突入する活動もあります。それぞれに対して、適切な土壌を作ることが、私たちの考える支援です」

笑顔で答えてくれる濱川さん。でも、実際の支援は簡単ではありません。

支援メニューをパッケージにすることで、効率よく様々な活動をサポートすることができますが、それをしないのはあくまでEarth Companyが起業家自身に対する支援にこだわっているからであり、インタビューを続けるうちに、Earth Companyならではのユニークな支援の形が見えてきました。

数値化できないものを大切にする

「社会変革は一日にして成らず」

Earth Companyが手がけるユニークな支援の形、それを端的にまとめると、こんな言葉が思い浮かびます。少し具体例を紹介しましょう。

例えば、短期的な成果指標(KPI)に捉われないこと。支援に先立って成果指標に固執することで、団体の活動の本来のポテンシャルを制限してしまう恐れがあります。

「社会起業家はいわゆる営利事業の起業家とは違います。そもそも社会起業家は、複雑な社会課題を真っ向から解決するために起業します。すでに目の前に立ちはだかる壁があるのです」

こう語る濱川さんは元々外資系経営コンサルタント。数字を重んじる一方、起業家の挑戦の過程の中で、数値では測れない深み、価値、意義なるものを多々見てきたと言います。

数値に捉われないと決めることは、決して支援の手を抜くことではありません。Earth Companyは毎年支援する起業家を1人に限定することで、団体の活動フェーズが違ったとしても、支援の質を保つことができる事業方針を立てています。

「私たちは、幅ではなく、深さにこだわりたいのです」

事業の短期的な社会インパクトではなく、長期的なインパクトを生み出すための深い支援を。先ほど紹介した「土壌作り」というキーワードと合わせると、少しずつEarth Companyの支援の形が見えてきたのではないでしょうか?

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Earth Companyは、ミッションでもある『後世に残せる未来を創る』ための活動を、現在の支援活動以外にも打ち出し準備中です。今年は、日本の若者に向けた「Social Innovation Study Tour」をSocial Innovationの宝庫バリ島でも行う予定。Earth Companyが輩出する次世代リーダーの創る未来が今から待ち遠しいのは、きっと私だけではないでしょう。

(インタビュー終わり)

支援をお願いします!

前回のインタビューでもご紹介したブミセハット助産院の代表を勤めるロビン・リムさんの挑戦。

毎日どこかで5000人の赤ちゃんと800人のお母さんが妊娠・出産中に亡くなっていますが、助産院のサービスと薬が届ければ9割以上の命を救うことができます。

そんな理不尽に20年以上取り組んできたロビンさんの活動を応援したい、もっと知りたいという方はぜひEarth Companyの応援ページをご覧ください!

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Earth Companyの応援ページを見る »


途上国の教育課題を若者の力で解決する

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