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4/22(土)「国際協力×地方創生」のイベントに登壇します!

みなさん、こんにちは。e-Education代表の三輪です。高校まで日本の地方で育ち、今は国際協力の仕事をしています。

日本の地方で18年間暮らし、国際協力に携わって8年近く経ちますが、最近、国際協力×地方創生の可能性を強く感じるようになりました。

今回は、私がこう考えるようになった経緯についてお伝えできればと思います。

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日本の若者たちが、途上国の地方で教育改革を

私たちe-Educationは「最高の授業を、世界の果てまで届ける」というミッションを掲げ、途上国で教育支援を行なっているNPOです。

特徴は2つあり、ひとつは東進ハイスクールのようなDVD(映像教材)を用いて教育支援を行なっていること、もうひとつは日本の大学生が中心となって世界各国で教育プロジェクトを立ち上げてきたことです。

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バングラデシュから、五大陸(世界各地の途上国)へ

バングラデシュ、ヨルダン、ルワンダ、フィリピン、インドネシア、ミャンマー。各国に渡った日本の大学生たちが、現地の教育課題を0から調べ上げ、現地の子どもたちが必要とする「最高の授業」を映像にして届けるという取り組みは、いつしか「五大陸ドラゴン桜プロジェクト」と呼ばれるようになりました。

一つ具体例をご紹介すると、フィリピンに渡った早稲田大学の佐藤建明は、e-Educationのインターンとしてフィリピンのミンダナオ島に渡って0からプロジェクトを立ち上げました。

サイクロンの被害にあって学校に通うことができない子どもたち。彼らが学校へ復学できるよう、教育省が主導となって学校の先生たちからボランティアを募っていたものの、思うようにボランティアが集まらない。こういった課題を現地で発見し、映像授業によってボランティア不足を補えないか現地の教育省に交渉しました。

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フィリピンの現地教育省と業務提携(2013年12月)

結果、教育省と共に学校に通えない子どもたち向けの映像教材を作りあげ、いくつかの学校でパイロット事業を実施。この取り組みが市長や県知事からも高く評価され、今では2つの県にある全学校で映像教材を活用できる仕組みが整いつつあります。

このようにe-Educationを通じて、今、日本の若者たちが、途上国の地方で教育改革を起こしています。

国際協力の経験を、日本の地方創生に

「誰も知り合いのいない地域に入り込み、現地の人たちと信頼関係を築きながら、彼らと一緒に地域の課題を解決していく」

これはe-Educationの取り組みそのものを指す言葉ですが、国際協力だけではなく、日本の地方創生にも同じことが言えます。

私は、ご縁あって2016年から宮崎大学の客員教授としても活動しているのですが、宮崎で出会った大学生や高校生と途上国の地方で出会った学生には、都会への憧れ、もしくはコンプレックスといった、共通する課題があるように感じています。

また、日本の国内外を行き来する中で、青年海外協力隊から地域おこし協力隊になった(もしくはこれからなる)方々と出会う機会がありました。国際協力の経験を、日本の地方創生に活かしていく。逆に、日本の地方で培った力を、国際協力に活かしていく。この流れは、これから更に加速いくことでしょう。

ただ、これは始まりに過ぎません。私が信じている未来は、その先にあります。

途上国の若者たちが、日本の地方を盛り上げていく

2015年1月。私たちe-Educationは島根県の吉賀町教育委委員会から特別な講演会の依頼をいただきました。

テーマは「地方の学生が秘める可能性」について。スピーカーは私と、当時日本に留学していたバングラデシュの現地パートナーのマヒンであり、吉賀町の中学校や高校で、バングラデシュにおける挑戦のストーリーを紹介して回りました。

はじめて会うバングラデシュのお兄さん(?)に興奮する地元の学生たち。最初はお互い緊張していたものの、一緒に弓道の練習をしたりして、仲良くなったところで、マヒンからの特別講義が始まります。

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吉賀町の学生たちに特別講義をするマヒン(写真右)

「僕はね、君たちよりもずっとずっと田舎で育ったんだ。家もすごく貧しかったけど、一生懸命勉強してダッカ大学(日本でいう東京大学)に進学できた。でも、やっぱり僕みたいに大学にいける人は少なくて、何かできないか悩んでいた時e-Educationに出会ったんだよね。それから有名な予備校の先生に協力してもらって、彼らの授業を映像にして故郷の高校生たちに届けはじめた。そしたら、半年後には1人の学生がダッカ大学の受験に合格したんだ!」

マヒンの話に引き込まれていく吉賀町の学生たち。彼の話はまだまだ続きます。

「今では貧しい地元の村から100人以上の高校生たちがトップ大学に進学した。すごいよね?でも、それだけじゃないんだ。彼らのほとんどは、大学に入ってから僕たちの活動に協力してくれていて、休みのたびに(往復12時間の船旅を経て)故郷に戻っては高校生を励ましてくれているんだ」

学生だけではなく、学校の先生や教育委員会の皆さんもマヒンの話に引き込まれる中、彼はこんな質問を投げかけます。

「さて、君たちは高校生だよね?どこの大学に行きたいの?東京大学?」

学生たちは笑いながら「東大は無理だよ」と答えるものの、マヒンは大真面目。「無理じゃないよ」と答えた上で、彼は話を続けます。

「僕らにできたんだから、君たちにできないわけないと思うよ。バングラデシュの高校生たちは君たちよりもずっと厳しい環境で勉強しているけど、誰も夢を諦めていない。僕は日本の受験について詳しくないけど、君たちみたいな素敵な学生だったら、みんな東京大学に合格できるんじゃないかな。合格したら、ぜひ地元に戻って後輩たちを応援してあげてね。みんな一緒に、夢に向かって頑張ろう!」

吉賀町の、日本の地方の可能性を強く信じるマヒン。彼の言葉は、学生に、先生に、そして隣で聞いていた私にも深く響きました。

そして気づいたのです。国際協力はどちらかが一方的に支援するようなものではなく、お互いが学び合い、支え合っていくもの。言葉としては理解していたものの、マヒンの話を聞きながら初めて腑に落ちました。

「よそ者・若者・バカ者が、イノベーションの鍵です」

私は講演会のたびに、よそ者・若者・バカ者が社会を変えていくとプレゼンしてきましたが、頭に思い浮かべていたのはいつも日本の大学生であり、彼らが途上国の課題を解決していくと信じてきました。

ただ、マヒンの話を聞いて、新しい未来が見えました。途上国の若者たちが、日本の地方の可能性を引き出していく、そんな素敵な未来です。こんな日が、もう近くまで来ている。そんな気がしているのは、私だけでしょうか?

4/22(土)、渋谷ヒカリエで話します!

最後に告知を。

「国際協力×地方創生」をテーマにしたイベントが今週末4/22(土)の18:30から渋谷ヒカリエで開催され、キーノートスピーカーとして登壇して来ます。

他にもフォトジャーナリストの佐藤慧さん、防災ガールの田中美咲さん、チャンバラ合戦-戦IKUSA-の米田真介さん、など国内外で活躍されている方々も登壇されますので、良かったらぜひ渋谷ヒカリエまでお越しください!

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途上国の教育課題を若者の力で解決する

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