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こんにちは!e-Educationミンダナオ島プロジェクト担当の佐藤建明です。「教育開発」という夢を掲げ、フィリピンのミンダナオ島にて映像授業を活用した教育プロジェクトを展開しようと奮戦しております。

前回の記事では、サンプル動画こそ完成しなかったものの、撮影・編集のプロセスを教育局へプレゼンしたことで、無事に成功させることができたことをお話いたしました。

今回は、現地の教育関係者がプロジェクトへのオーナーシップを持ち始め、徐々に現地関係者だけでプロジェクトがまわりはじめてきたことに関してお話できればと思います。

熱血アクロ校長、現地コーディネーターに就任

前回のプレゼンを経て、e-Educationミンダナオ島プロジェクトにさらなる関心が集まってきました。そんな中、熱血アクロ校長が現地コーディネーターに就任することが決定。これは、カガヤンデオロ市教育局長の認可証を伴った正式なものです。

ミンダナオ島プロジェクトは将来的に、「全国展開されているオープンハイスクール(OHSP)をプラットフォームとしたスケールアウト」と「パブリックサービスへの正式導入」を目指しています。

そうした点からも、アクロ校長のような現地の有力リーダーが、教育局のバックサポートのもとで現地コーディネーターに就任したというのは非常に大きな一歩であると考えています。

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副市長らと会見した際の写真

保護者や先生の力も借りて、動き始めた編集

さて、しばらく編集作業が前に進まず、悪戦苦闘していたミンダナオ島プロジェクト。その編集作業にも、ついに明るい兆しが見えてきました。

パイロット校のひとつであるルンビア高校の生徒の保護者の方が、ネットカフェを運営しており、格安でデスクトップを貸してくださることになったのです。

どうしても、ノートパソコンではスペック不足のために長時間の編集ができません。これにより、動画の変換・編集・保存スピードが格段に上がりました。

さらにうれしいことに、ルンビア高校の先生方が、編集作業に協力してくださることになり、編集作業は大きく前進し始めました。

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編集やDVD作成、授業を行う専用室

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日本から寄贈いただいたリユースPCで行う授業の様子

プロジェクトの自立化に向けて

もちろん動画編集の基準や注意点を細かな点までシェアするのは、実はかなり骨の折れる作業です。

先生が作ってくださった一旦できあがりかけた動画を、すべて逐一チェックして細かなミスを直し、改善するというのは時間もかかります。

それに、僕自身の作業も中断しなければなりません。とはいえ、最終的に現地でプロジェクトを動かしていくのは現地の関係者です。

そうした意味で、少なくとも、編集の基準をシンプルではあるけれども、「生徒目線」を意識したできるだけクオリティの高い動画を目指したい。現地の人々だけで編集を行うことができ、現地だけでプロジェクトを動かしていける状態を目指したいというのが僕の想いです。

新たな撮影場所を探して

しかし、問題もやはりまだまだあります。

ミンダナオ島プロジェクトでは、全学年・全教科を網羅した全国共通版簡易テキスト「モジュール」の解説DVDを作成します。そのため将来的に、その映像授業の数は、膨大なものとなります。

現在は、「物理」科目の作成を通じて、現地の関係者らとパイロットプロジェクトを進めているところ。e-Education現地チームの結成と、プロジェクトを進めるナレッジを蓄積・共有しているという段階です。

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撮影時の議論の様子

 「物理」という1科目にしても、18あるモジュールの解説DVDの撮影にはかなりの時間を要します。普段の撮影では、休日の静かな校舎で撮影をしていますが、それだけでは時間が足りません。

そこで、ルンビアの村長さんにお願いし、コミュニティセンターの一室を平日の午後、無償で貸していただくことになりました。

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撮影で用いるライトスタンドはなんと生徒の自作です

こうしてなんとか撮影に関しても、さらにスピードを上げて撮影を進められるようになりました。さて、現地の教育局や先生方、生徒の保護者や村長の協力のおかげで、現地プロジェクトの自立化に向けてさらに大きく一歩前進したミンダナオ島プロジェクト。

次回の記事では、現地での取り組みに関心を持ったマニラの教育相からインタビュー・調査が行われたことなどに関して、お話できればと思います。

本日もご愛読くださり、誠にありがとうございました!


途上国の教育課題を若者の力で解決する

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