photo credit: Alexandre Moreau | Photography via photopin cc
2009年ドイツ・ベルリンで開かれた世界陸上で、ウサイン・ボルトがその紛れも無いカリスマ性を持ってスタジアムにいる人々を支配しました。
ではなぜ彼は他の歴代のどんなランナーよりもあれほど速く走れたのでしょうか?
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地面を踏みつける力が異常に強い
ボルトは身長196cm、体重94kgの大型選手とレース序盤から瞬発力勝負の世界でこの体格は一般的に不利と言われています。
そのため、短距離選手の多くは身長180cm台ばかり。しかし、人よりリアクションスピードに時間がかかるボトルには、他の選手には真似出来ない加速を可能にする武器がありました。
一見すると、ボルトの速さの秘密はその体格の大きさにあると思うかもしれません。私もそれが一番の理由だと思っていました。
通常のランナーが走る際、それぞれの足が地面を踏みつける力は250kg程ですが、オリンピック選手の場合1000ポンド以上(約453.6kg)の力がわずか0.1秒の間にかかるというのです。
実際、この中でボルトは自信の身長を活かして100メートルをわずか41回(通常45~46回n)のステップで走ることが可能になります。一歩が最大で2.75メートルにも達するらいのです。
しかし、ボルトの爆発的なスピードの秘密はこんなものではありません。生体力学で証明された彼のその秘密は通常ではあり得ない体を左右にぐねぐねと揺らしながら走るスタイル。走る際に他の選手と体の揺れ方に注目して見てください(詳細はこちらの動画)。
確かに他の選手より状態は揺れているのですが、これは「脊椎側湾症」と呼ばれるボルトの持病が関係しています。もともと生まれつき背骨がS字に曲がる病気で、体の成長とともに病気の影響が出始め、ボルトも当初は早く走れなかったと言います。
しかし、ボルトはこの特徴を活かして走る方法を模索し、その体を支える筋力を身に付けることによって、揺れと走る動きを連動させる技術を身につけました。
そして、あの大記録が生まれたのでした。
一見不利に見える特徴も、強みにして記録を出したボルト。
私たちも自分では強みだと思っていない事も、秘めた才能の可能性に気がついていないだけなのかもしれませんね。
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