皆さん、こんにちは!e-Education Project共同代表の三輪です。
この「代表コラム」では、e-Education Projectのメンバー全員が日々心がけている5つのこだわり(=クレド)について紹介しており、前回は、私たちが「若者」を中心にしたプロジェクトにこだわる理由についてご紹介しました。
今回は、最後のクレド、私たちがプロジェクトを進める上で最も大切にしていることについてご紹介します。
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(1)Chance Maker
(2)Hyper Local
(3)Contents Owner
(4)Youth Innovation
(5)Best Partner←今ここ!
プロジェクトの先に残るとは?
e-Education Projectが始まって1年が過ぎた頃、私は大きな不安を抱えていました。
「このプロジェクトは、いつか終わってしまう」
これは予想ではなく、事実でした。プロジェクトが失敗すれば、活動を止まります。一方、もし非常に上手くいったとしても、今度は自分たちの手を離れて、現地のメンバーたちだけでプロジェクトは回り続けます。
日本人が誰もコミットせずに、途上国現地だけでプロジェクトが完結するのは非常に素晴らしいことです。ただ、自分たちの関わることができる時間に「タイムリミット」が最初から設定されている気がして、ずっとモヤモヤしていたのです。
「タイムリミット」と言えば、前回紹介した大学生中心のプロジェクトにもやはり時間的限界は存在します。大学を卒業すれば、現地との関わりは嫌が応でも減っていくでしょう。
それでは、プロジェクトの先に残るものとは何なのか?
私の不安は日に日に増えるばかりでした。
「問題ないよ。必ず残るものはある!」
その不安を打ち消してくれたのは、バングラデシュのパートナー・マヒンでした。
プロジェクトが始まって約1年が過ぎた2011年4月。マヒンを日本に招待し、全国各地で講演会を実施しました。私は(勤務先であった)大阪での講演会の主催し、e-Education Projectの活動をマヒンたちと一緒に関西の方々に紹介します。
「e-Educationは僕の恋人、いや、家族だよ!」
マヒンのユーモアあるプレゼンテーションに会場は大盛り上がり。そして後半の質疑応答セッションでは、こんな質問が会場から飛んできました。
「もし、仮にプロジェクトが何らかの理由でストップせざるを得なくなったら、皆さんはどうされますか?NGOは資金調達で苦戦されるとよく聞くので、持続性が大変気になりました・・・」
私がずっと抱いてきた不安そのものでした。あまりに的確な質問に対して回答に困っていると、マヒンがマイクを取ってこう答えました。
「きっと問題ないよ。アツやカイトはもう僕の親友であり、家族だ。家族の関係はどんなことがあっても切れることなんかない。だからこのプロジェクトは永久不滅(サステナブル)なんだ」
隣で聞いていて、涙が出そうでした。プロジェクトの先に何があるのか、その答えは随分と身近なところにあったのです。
最高のパートナーを探そう!
この一件があってから、e-Education Projectではパートナーとの人間関係を何よりも大切にしています。
現地で活動しやすくなるのも一つの理由ですが、それ以上にプロジェクトが終わってもずっと残るもの(財産)であることが最大の理由です。
だから、各国で新規事業を立ち上げるとき、すでに教育課題がハッキリ見えていたとしても、1人でプロジェクトを立ち上げるのではなく、まずパートナーを探すようにと皆で気をつけています。
時には遠回りに感じることもありますが、ずっと続く財産が手に入ると考えれば、急いで近道を探す必要はありません。
親友は探すものではなく、作るもの
最後に、よく誤解されることについて少し説明します。
パートナーの大切さを理解している人は多いですが、パートナーとの人間関係を深める「努力」を大切にし、それを実行している人はやはり少ないように感じます。
特に国際協力の現場では、先進国の人が途上国の人へ何かを教えたり提供したりと、上から下へ流れるような人間関係をよく見かけますが、私たちはここに細心の注意を払っています。
まずは目の前に敬意を払うこと。決して価値観を押し付けないこと。納得のいくまで話し合うこと。たまには一緒に遊んで、夢や将来について語り合うこと・・・など、これは私たちが意識してきたことの一部です。
決して難しいことではないでしょう。目の前にいる人とどうやったら尊敬し合える親友になれるのか、それをただ実践しているだけです。
良い人間関係は一日や二日ではできません。楽しかった思い出だけでは、ずっと続く友情は生まれません。一緒に悩み、議論し、共に壁を乗り越えるからこそ、友情は太く強くなっていくものです。
“Best Partner”を作ろう!
私たちは、いつまでも続く親友作りを、何よりも大切にしてプロジェクトを進めていきます。
【次回予告】私たちがメディアを持とうと思った理由
いかがでしょう?プロジェクトを進める上で最も重視しているパートナーづくりについて分かって頂けたでしょうか?
これで5回にわたるクレドの紹介は終了です。次回からは、複数回に渡って私たちがWEBメディア「トジョウエンジン」を運営している理由についてご紹介して行きます。
また、この「代表コラム」のコーナーでは、読者の皆さんからの質問やご意見もお待ちしております。もし私たちe-Education Projectの活動にご興味ある方はぜひSNSでコメントいただければ幸いです。
ではでは、また来週!
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