仙台育英TEファーストビュー

トジョウエンジン運営団体であるNPO法人e-Educationと、宮城県にある仙台育英学園高等学校が行っている新たな取り組み、Web交流。前回は第2回目のWeb交流の活動報告と、ネパールの実施校の先生の活動にかける想いや、生徒たちのWeb交流から学んだ「違いから学ぶこと」などについてお伝えしました。

ネパールの若者と日本の若者とを繋ぐWeb交流について、今回は先日行われた3回目のWeb交流の活動レポートと、仙台育英高校の先生のWeb交流にかける想いや生徒たちのWeb交流を通して得た気づきなどについて生の声をお届けしたいと思います!

今回も前回までと同様、「世界のために私たちができることを探したい」という熱い想いを持ってこのWeb交流を始めた仙台育英学園の生徒たちが活動報告レポートを書いてくれました!

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第3回Web交流を行いました!

こんにちは!仙台育英高校の佐藤と八島です。

先月に第3回目の仙台育英とネパールのWeb交流を行いました!
今回のテーマは「言語」

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実際に手書きされているネパール語を初めて見る。流石に予想するのも難しい

それぞれの言語で小芝居をして、何を話しているのかを当てるゲームをやってみると、予想以上に難しく、これがなかなか当たらない。

自分たちがネパール語を聞くときには自然とボディーランゲージや顔の表情に注目していることに気がつきました。そこで、私たちが見せる時には何度か繰り返し、よりボディーランゲージで伝わるように工夫してみることに。
違う言語の人と会話する時は、いかに手振り、身振り、フェイシャルエクスプレッションを使えるかが第一印象を決める!といっても過言ではないかもしれません。

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画面を見たい私たちはぎゅうぎゅうに覗き込む

新たな発見はネパール語でのペンの発音が、ウガンダ語と同じだったこと!ウガンダ人レイチェルが、「これウガンダ語も同じ!!」と一言。これには一同驚きでした。なんといってもネパールとウガンダは直線距離約6000kmも離れているのです。

言語はこういった偶然か必然かわからないような共通点も見つけられるということからも、やっぱり面白いなぁと思わされました。

前回は「ダンス」がテーマの交流でしたが、今回の「言語」は前回に比べ、教えあうということに少し難しさを感ました。主な理由は…

・第二外国語、英語でコミュニケーションを取っていること。
・発音に関して、母語には全く存在しない発音が多くあること。
・zoomを介したWeb上での会話

等々たくさんあります。

筆者である私たち佐藤、八島は日本語と英語で普段授業を受け、それぞれ中国語、スペイン語は第三ヶ国語として現在勉強中のため、言語にはとても興味があります。その中でも、こういった言語の大きな壁に気づくことは言語習得や他国の人々と友好な関係を築くという点において大きな一歩だと考えています。

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ネパールでもみんなが画面を覗き込む

一見小さなことに見えますが、この言語の壁という限界に気づかなければ、本当の意味での言語学習、多文化理解は始まりません。この「気づき」があって、今後何が必要なのかという「考え」に至り、ここで初めて「実行する」に移していく。その気づきがなければ、どんなことも始まらず、進みません。そんなところから、その気づく、という部分をお互いにすることができた、良い交流であったと感じています。

(筆:仙台育英学園高等学校 佐藤、八島)

Web交流を通じて見えたこととは ー仙台育英学園高校

前回はネパールの先生や生徒のインタビューをお届けしましたが、今回は仙台育英学園の先生と生徒のインタビュー内容をお届けします!

Web交流実施校・仙台育英学園高校のAnthony Sweeney先生へのインタビュー

–この企画を通して生徒にとってどのよう学びがあると思いますか?

このWeb交流は自分の文化を伝えると同時に、自分たち自身が日本の文化について理解を進め、自国の文化の良さを再確認することができるプロジェクトだと思います。
幼い頃から、自国の文化の他に様々な文化に触れることによって多くの違った価値観に触れ、自分のアイデンティーを作り上げて行く一つの柱になることでしょう。国によって、文化の違いによって、常識が180度異なるということを知ることもできたようです。

仙台育英TEアンソニー先生

仙台育英学園高等学校スウィーニー・アンソニー(Anthony Sweeney)先生

日本の高校生が外の国へ行く機会は多くないですが、それをzoomというツールを通してならばWeb上であっても海外に訪れる時にしか味わえないような感覚を得ることができるのだと感じます。
また、本校では国際交流、異文化交流を活動的に生徒が行なってはいますが、ネパールには姉妹校などの関係がないため、今までネパール文化に関わる機会はありませんでした。しかし、今回のインターネットを使うという新しい発想のもと新しい文化に触れる場を設けることができ、双方向にとても良い学びになったと感じています。
また、今回のWeb交流では異文化理解という学びだけに留まらず、Web上でのコミュニケーションをとることは、普段フェイストゥーフェイスで話すのとは違うスキルが養われると感じています。これからの未来を生きる生徒たちに必要なスキルも養われた活動でした。

Web交流に参加してくれていた生徒たちへのインタビュー

–Web交流を通しての感想を教えてください。

王一博(高校3年)中国
私たちの学校では、他の国の中学生と直接関わる機会があまりないので、このプロジェクトは私にとってユニークで面白い活動だと思っています。異文化や私たちの当たり前だと思っていることなどを共有することで、楽しみながら新たに学ぶことができました。初めのWeb交流に比べネパールの生徒たちの表情や話し方が変わり、より多くの話をしてくれるようになったことで、心を開いてくれているのが伝わり、とても嬉しく思いました。

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少しシャイなネパール人。だんだんと心を開いてくれるようになりました

津田京香(高校2年)日本
ネパールとの交流を始めて、ネパールの良さを学ぶと同時に日本を誇りに思うようになりました。ネパールと日本では言語や文化、若者の流行りなど多くのことが異なります。お互いに新しい発見ばかりでとてもいい勉強になり、これからの将来に繋げることができる大切な機会になっていると思います。残りの時間を大切に異文化理解を深めていきたいです。
レイチェル(高校2年)ウガンダ
このWeb交流は、異なる視点や文化を共有するとてもいい機会になりました。またダンスや挨拶の仕方など、ネパールの生活スタイルを垣間見ることができました。この企画によって、私はネパールに対してより知りたいと思うようになりました。このような素晴らしい機会を設けてくれたe-Educationの方々に感謝したいです。ありがとうございます。

(聞き手:仙台育英学園高等学校佐藤、八島)

終わりに

今回が第3回目となったWeb交流。手探りから始まった活動は、次回で最終回となります。第4回目のWeb交流は、普段ネパールでこの活動を支えていたe-Educationのインターン生・佐藤由季也が仙台育英学園高校に足を運び、報告を交えた形で行います。

仙台育英の高校生たちが熱い想いを持って、自分たちの力で進めてきたこのプロジェクト。最終回も乞うご期待ください!

Web交流初回のレポートを読む »

第2回Web交流のレポートを読む »


途上国の教育課題を若者の力で解決する

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